いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

安部吉のビスポークポケットスクエア

2010-11-23 04:35:10 | その他
安部吉(あべきち)の生地で作った
ポケットスクエアです。

実は11月11日は私達夫婦の
結婚記念日なのですが
それに合わせ
前回ご紹介したマフラー制作時に
パーソナルテーラーのオーナー氏から
プレゼントしていただいた物です。



安部吉は明治38年創業の米沢の老舗のミルです。
初代安部吉蔵が興楽平(袴地)を開発したことに
始まります。
米沢は米沢織が有名で
織りの分野では世界有数の
技術力を誇る生産地です。

現在の織り機は
コンピュータ制御となっていますが
今回のイギリスで見つけたこの生地は
所謂ビンテージですので
下絵から設計図をおこして
低速の織機で作られた物だと思います。



ポケットスクエアに仕立てられて
初めてわかったのですが
非常に織りの密度が高く
滑らかな生地になっています。

素材はシルク50%にレーヨン50%。

最初はジャガード織りと思っていましたが
この滑らかさは所謂ドビー織りなのかもしれません。

ドビー織りは縦糸をある程度纏めて織る為
あまりに細かい模様は描けませんが
とても緻密な織りになります。
日本にも良い素材はありますね。

ポケットスクエア
仕立てはビスポークならではの
精緻なハンドロール仕上げ。

メモリアルなポケットスクエアとして
大切に使おうと思います。

R.Hさん、ありがとうございました。

◆ 追記 ◆

この生地について、安部吉さんに
問い合わせたところ
丁重に社長様から回答をいただきました。

織りについてはグランドサテンのジャガード織り。

以下は推察ですが
ジャカード織りの洋裁生地を織り始めた
初期の物でフォーマル用として
織られた物ではないか、とのことでした。
白のままでしたら、ウエディングドレス
染めればフォーマルドレスの生地として
使われたとの事です。

安部吉様
丁寧にご回答いただき
ありがとうございました。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆