徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

茶席の書画―根津青山の茶会― @根津美術館 展示室5

2019-05-26 | 茶道具
茶席の書画―根津青山の茶会― @根津美術館 展示室5
2019年5月26日

茶席の書画展、青山翁の自慢のコレクションが並んでいた。素晴らしかった。7月7日まで

  • 初陣茶会 大正7年11月
    1 落葉色紙 伝 西行筆 1幅 紙本墨書 日本・鎌倉時代 13世紀 00079

  • 茶友追善茶会 大正11年4月
    3 ◎ 月礀文明墨蹟 拈香語 1幅 紙本墨書 中国・元時代 13−14世紀 00056

  • 夕陽茶会 大正13年11月
    6 ◎ 夕陽山水図 馬麟筆・理宗賛 1幅 絹本墨画淡彩 中国・南宋時代 宝祐2年(1254) 10393

  • 初風炉 昭和3年5月
    8 ◎ 龍巌徳真墨蹟 道号偈 1幅 紙本墨書 中国・元時代 至順2年(1331) 00058

  • 弘仁堂残茶 昭和4年10月
    持合
    10 鬼ノ念仏図(大津絵) 1幅 紙本着色 日本・江戸時代 18−19世紀 10299
    次席
    11 大津馬図 松花堂昭乗筆・沢庵宗彭賛 1幅 紙本墨画 日本・江戸時代 17世紀 10525

  • 青山斑鳩庵初風炉 昭和12年5月
    待合 石州時鳥銘茶杓添文
    13 消息(茶杓 銘 時鳥 付属) 伝 片桐石州筆 1幅 紙本墨書 日本・江戸時代 17世紀 60054
    次席(本席)藤原兼輔 後京極良経賛 藤原信実筆 
    みしかよのふけゆくまゝにたかさこの みねのまつかせふくかをきく
    14 ○ 藤原兼輔像 1幅 紙本着色 日本・鎌倉時代 13世紀 10134

  • 茶友会初釜 昭和41年1月8日
    16 ◎ 山水図 賢江祥啓筆 1幅 紙本墨画淡彩 日本・室町時代 15世紀 10166
    17 ◎ 月江正印墨蹟 道号偈 1幅 紙本墨書 中国・元時代 至正8年(1348) 00055

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    茶会の系譜など

    2012-07-07 | 茶道具
    7月7日
  • #33 コレクション展 中世人の花会と茶会 @根津美術館
    中世人の花会と茶会、そして利休の茶までの系譜をたどる展覧会。良かった。

    ◎ 肩衝茶入 銘 松屋
    ○ 文琳茶入 銘 白玉
    丸壺茶入 銘 石河
    丸壺茶入 銘 青山
    唐銅三具 inv.30152
    など

    赤楽茶碗 銘 無一物 長次郎作 が特別出品されていた

  • #34 生誕120年 福田平八郎と日本画モダン @山種美術館
    福田平八郎≪漣≫(大阪市立近代美術館建設準備室蔵)は前期展示のため見れず。
    福田平八郎≪雨≫(東京国立近代美術館蔵)は拝見

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    大名物 唐物肩衝茶入 銘 星

    2012-06-10 | 茶道具
    #27 唐物と室町時代の美術 @畠山記念館

    大名物の茶入が展示されているというので会期終わり間近に慌てて訪れる。

  • 大名物 唐物肩衝茶入 銘 星

    伝来は、杉村宗二~針屋彦六~針屋宗和~豊臣秀吉~津田宗凡~神谷宗湛~加藤清正~紀伊徳川頼宣~徳川綱吉。天正15年の北野大茶会にも供される。慶長二年に秀吉は金子70枚で針屋宗和から求めた。という記録があるようだ。

    この他に
  • 唐物鶴首茶入 銘 養老 姫路酒井家伝来


    どちらも「與衆愛玩 畠山即翁の蒐集品(平成17年)」に掲載されていない。

    菫童子青貝香合(明時代)、重美 二月堂縁起断簡 亮順筆(室町時代)が可愛らしかった。二月堂縁起は、奈良国立博物館で来年の特別陳列 お水取り(平成25年2月9日~3月17日)に展示される予定らしい。

    (6月10日)
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    紫式部日記絵詞断簡 @「森川如春庵の世界」

    2008-10-07 | 茶道具
    特別展 茶人のまなざし 森川如春庵の世界
    2008年10月4日から11月30日(前期は11月3日まで、後期は11月5日から)
    三井記念美術館

    HPには書かれていないが、森川如春庵といって、思い出したのは、紫式部日記絵詞。(昔書いた拙ブログ。(記事1。鴨脚さんの補足コメントもあり。記事2:田中親美「平安朝美の蘇生に捧げた百年の生涯」))

    紫式部日記絵詞の旧森川家本は断簡され、一、二、四段目は五島美術館に、三段目は益田鈍翁の手を経て東京国立博物館に、五段目は、森川家へとなった。たぶん展示されているだろうと早々に出かけた。そのうち、五段目、三段目が展示される。

  • 紫式部日記絵詞断簡(森川家本 五段目)(展示期間 10/4から10/17まで)
  • 紫式部日記絵詞断簡(旧森川家本 三段目)(展示期間 10/28から10/30まで)

    五段目は、道長、紫式部、宰相の君との対話の場面。状態がよくすばらしい。表装されているが、掛け軸にしたときに、詞と絵の割合もいい。

    三段目は田中親美「平安朝美の蘇生に捧げた百年の生涯」によれば「いまの皇太子(現在の天皇陛下)がご生誕のおりに、益田氏は宮様方をお迎えしてお茶会を催したが、そのとき森川本第三段、殿の上(倫子)が若君を抱いていざり出でさられたさまのところを掛け軸にしたてて席の床を飾った。現在の持ち主大倉亀氏も、本年の浩宮ご誕生の折には、床にこれをかけて3月26日にお祝いした」というエピソードもあるので、また見に行きたい。

    このほかには、

  • 本阿弥光悦作 重要文化財 黒楽茶碗 銘 「時雨」 (名古屋市博物館蔵)
  • 本阿弥光悦作 赤楽茶碗 銘 「乙御前」(個人蔵) 
     
  • 佐竹本三十六歌仙切「齋宮女御」  鎌倉時代 13世紀 個人蔵(展示期間 10/14から10/13)
  • 佐竹本三十六歌仙切「藤原敏行」  鎌倉時代 13世紀 個人蔵(展示期間 10/15から10/26)

    『志野・黄瀬戸・織部』を編纂した森川氏にちなんで、志野、瀬戸、織部が多く展示されていた。

  • 織部筋兜香合 「黄瀬戸宝珠香合」(根津美術館)、「志野万年青文一文字香合」ともに香合三名品の一ついうが、形と言い、色合い文様といい見とれてしまった。

    森川氏、益田鈍翁などの茶碗などが多数展示されているのはご愛敬。二度通うならばぐるっとパスを利用しないと。

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    渡来した陶磁器 茶人が愛した器たち

    2008-09-14 | 茶道具
    第122回秋季展 渡来した陶磁器 茶人が愛した器たち
    2008年9月13日から12月14日
    藤田美術館

     国宝9点・重要文化財50点・重要美術品2点を含む約5000点を収蔵を収蔵する藤田美術館。50点ずつほどしか展示されないので大阪に来るたびに寄る必要がある。前回春季展に訪れたが、国宝9点でも拝見するのにいつまでかかるか?9点は、
    [国宝] 大般若経(薬師寺経)387巻
    [国宝] 曜変天目茶碗 (今回拝見)
    [国宝] 柴門新月図 (2007年 「京都五山 禅の文化」にて拝見)
    [国宝] 紫式部日記絵詞
    [国宝] 両部大経感得図
    [国宝] 仏功徳蒔絵経箱
    [国宝] 玄奘三蔵絵
    [国宝] 花蝶蒔絵挟軾
    [国宝] 深窓秘抄 (2008年 121回展にて拝見)


     さて今回は、中国・朝鮮・東南アジア・ヨーロッパの陶磁器を通して、茶人達の美意識を紹介する展覧会。大阪に向かいながら田中優子氏の「江戸の想像力」を読んでいた。江戸初期は東南アジア・世界とつながっており、台湾でも戦争をし、タイに日本人町がある様子が生き生きと描かれていた。まったくそのような江戸初期の世界観を体現した茶道具展だったので、余りの偶然にびっくり。

    江戸の想像力―18世紀のメディアと表徴 (ちくま学芸文庫)
    田中 優子
    筑摩書房

    このアイテムの詳細を見る




    閑話休題。まず中国陶磁
  • 砧青磁茶碗 銘 満月
  • 七官青磁三足香炉 銘 東福寺 龍泉窯 明時代15-6世紀;伝来 天龍寺、東福寺、仙台伊達家 上品な色合い。
  • 絵高麗共蓋水指  明時代15-6世紀;磁州窯系の陶器とのこと。絵柄が鶴がかわいい。

  • 大名物 国司茄子茶入 中国 宋から元時代;伊勢の国司北畠氏所持。茄子茶入の筆頭。
  • 名物 田村文琳茶入 中国 宋から明時代;田村左京大夫所持
  • 唐物大海茶入 銘 敷津 中国 宋から元時代;小堀遠州銘

  • 大名物 曜変天目茶碗(国宝) 中国 南宋時代 12から13世紀; うっすらと曜変が瑠璃色に光る。金覆輪。徳川家康から水戸光圀に譲られ、1918に藤田家に。このような虹彩を持つ天目茶碗は世界に三碗しかないという。他の二碗は、静嘉堂文庫美術館(2008年2月に拝見 )と大徳寺龍光院に所蔵される。
  • 白縁油滴天目鉢 重文 中国 金時代 12から13世紀;

  • 青磁夜学蓋置 中国 明時代 15-16世紀;夜学とは甕形で窓のような透かしがり、灯台を転用したもの。

    朝鮮陶磁
  • 小貫入茶碗 銘 雄蔵山 李朝朝鮮時代 16世紀;
  • 尼呉器黒しみ茶碗  李朝朝鮮時代 16世紀;
  • 御所丸黒刷毛茶碗 銘 緋袴 李朝朝鮮時代 17世紀;
  • 雲鶴青磁下蕪花生 李朝朝鮮時代 17世紀;

    そして東南アジア、オランダ。
  • 大名物 交趾大亀香合 中国 明から清時代 17世紀;形物香合番付で筆頭の東の大関。明治45年に藤田傳三郎が記録的な価格で落札。実は福建省で焼かれた。
  • 南蛮縄簾水指 ベトナム 16世紀;粗い土と縄簾が魅力。
  • 雲鶴寄口丸香合 朝鮮半島/タイ 14から16世紀;
  • 宋胡録(すんころく)柿小香合 タイ 14から16世紀;スワンカロークが産地。鉄釉の文様。 
  • 阿蘭陀色絵莨葉文水指  デルフト 17世紀;白地に藍、黄、オレンジなど色鮮やか。
  • 和蘭花文捻花入 オランダ 17世紀;染付写。草花はすこし洋風の意匠。

    などなど。

    次回春季展は3月7日から6月14日
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    対決-巨匠たちの日本美術(5)長次郎 vs 光悦 と仁清

    2008-08-13 | 茶道具
    対決-巨匠たちの日本美術(5)長次郎 vs 光悦 と仁清
    2008年7月8日~8月17日
    東京国立博物館 平成館

    長次郎 vs 光悦
    長次郎 vs 光悦を対決とは、利休の美学を体現した長次郎と、時代が下がったマルチタレントの光悦という、時代の差になる。対決ではない。

    今回の展示は、
  • 重文 黒楽茶碗 銘大黒 長次郎作 1口 個人蔵;第一期のみだったので今回は見れず。
  • 重文 赤楽茶碗 銘無一物 長次郎作 1口 安土桃山時代・16世紀 兵庫・頴川美術館蔵
  • 重文 黒楽茶碗 銘俊寛 長次郎作 1口 安土桃山時代・16世紀 東京・三井記念美術館蔵
  • 赤楽茶碗 銘道成寺 長次郎作 1口 安土桃山時代・16世紀 個人蔵

  • 重文 黒楽茶碗 銘時雨 本阿弥光悦作 1口 名古屋市博物館蔵
  • 重文 赤楽茶碗 銘加賀光悦 本阿弥光悦作 1口 京都・相国寺蔵
  • 黒楽茶碗 銘七里 本阿弥光悦作 1口 東京・五島美術館蔵
  • 赤楽茶碗 銘毘沙門堂 本阿弥光悦作 1口 個人蔵 ~7/21
  • 赤楽茶碗 銘大ふく 本阿弥光悦作 1口 個人蔵 7/23~
    時雨、加賀光悦は初見。

    最近拝見した長次郎光悦の茶碗をリストする。

    仁清
  • 重文 色絵吉野山図茶壺 野々村仁清作 1口 福岡市美術館蔵(松永コレクション)
    丸亀藩主京極家伝来の品。同様の壷で有名なのは
    「色絵藤花文茶壷」(MOA美術館所蔵)、
    「色絵山寺図茶壷」(根津美術館所蔵)、
    「色絵鳳凰文茶壷」(出光美術館所蔵)の3点とのこと。
    この作品はこれらより初期の作品とのこと。

  • 重文 色絵若松遠山図茶壺 野々村仁清作 1口 文化庁蔵
    こちらも丸亀藩主京極家伝来の品。黒地が美しい。新年用なのだろう。

  • 色絵竜田川水指 野々村仁清作 1口 東京・泉屋博古館分館蔵
    棗形の水指には諸例が知られ、
    「色絵牡丹図水指」(東博)
    「色絵柳図水指」(湯木美術館)
    「色絵菊水図水指」(滴翠美術館)
    が有名とのこと。
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    大名茶人・遠州400年 小堀遠州 美の出会い展

    2008-01-13 | 茶道具
    大名茶人・遠州400年 小堀遠州 美の出会い展
    松屋銀座
    2008年1月14日まで

     NHK新日曜美術館で築城、庭園、そして茶室を作った遠州が紹介されていた。備中松山城、頼久寺の庭園などが紹介されていた。
     さて本展覧会は茶道具の紹介。
     先ず素晴らしかったのは、1636年に家光をお迎えして茶会で用いられた茶道具の三点。
  • 大名物 油滴天目茶碗 (北村美術館 藤田伝三郎、井上世外、益田鈍翁と来歴) 
  • 定家筆 桜ちるの文 (北村美術館)
    は、第一の茶屋に用いられた。第二の茶屋に用いられた茶碗が、
  • 膳所光悦茶碗(将軍家光献茶御控二つの内) 光悦にしては柔らかい風合いの茶碗。もう1点はMOA美術館に所蔵されているとのこと。

     小堀遠州筆 茶入目利次第 巻一
    というのがあった。茶入を窯分けをしている。興味津々だが、老後の楽しみに取っておこう。

     当然といえば当然だが、中興名物がずらっと並ぶ。
  • 中興名物 唐物 文琳茶入 銘 吹上 五島美術館
  • 中興名物 瀬戸 金華山窯 飛鳥川手 本歌茶入 銘・飛鳥川 湯木美術館
  • 中興名物 瀬戸 破風窯 凡手 茶入 銘・撰屑 根津美術館
  • 中興名物 高取 大海茶入 銘・松風 
  • 中興名物 丹波 耳付茶入 銘・生埜 湯木美術館
  • 中興名物 膳所 耳付茶入 銘・大江 根津美術館
  • 中興名物 薩摩甫十瓢箪 茶入 銘・玉水 田中丸コレクション
  • 中興名物 小井戸茶碗 銘・忘水 根津美術館
  • 中興名物 熊川茶碗 銘・千歳 五島美術館
  • 中興名物 高麗茶碗 銘・古手屋 三井記念美術館
  • 中興名物 伯庵茶碗 銘・朽木 五島美術館
    これは圧巻。

    綺麗サビ、面取、瓢箪、耳付といった遠州好みがよく判りました。
    14日までの会期の前日の終了間際の1時間、慌てて見ましたが、段々皆さん帰っていくのでどうやら鑑賞できました。
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    茶の湯の美 -利休から宗旦へ- 畠山記念館

    2007-11-25 | 茶道具
    秋季展 茶の湯の美 -利休から宗旦へ-
    2007年10月2日から12月9日
    畠山記念館 

    千宗旦(1578-1658)没後350年を記念し、利休と宗旦の茶の湯に焦点をあてた展覧会。

    安土桃山時代の茶人、千利休(1522~91)は、織田信長、豊臣秀吉という時の権力者に仕えて茶の湯を大成しました。晩年秀吉の怒りを買い、自刃しましたが、利休の創意した茶は、その子少庵と道安に受け継がれ、孫の宗旦に至り定着をみました。とくに宗旦は、茶の湯興隆の礎を築いて「侘び宗旦」と呼ばれています。この度の展覧会では、彼らが残した筆跡や茶器と、所持した茶道具、好み物をご覧いただきます。利休と宗旦の美意識を探るとともに、今日に続く茶の湯の原点を見直す機会となれば幸いです。

    知識がないので初めて学芸員の方の話を聞きました。(10日)やはりよく判り楽しめました。(あとは12月8日を残すのみです。)

  • 消息 椿の文 表千家六世覚々斎箱書、松平不昧極箱書付;「玉椿が到来したので一枝差し上げます。お手すきでしたら今夜夜伽のお茶をなさいませんか」という風流な手紙。
  • 梅図自画賛 千宗旦筆;玉壷客座微成酔 羽扇兵前夐辟塵;一文字 紺地牡丹唐草文金紗 風帯 浅葱魚子 中回 納戸魚子 上下 浅葱太絓;(後期展示)

  • 圜悟克勤墨跡 法語(重要文化財)(後期展示);一文字 松葉地小花唐草文上代金紗;徳川将軍家伝来。圜悟克勤の墨跡としては、もう一点「流れ圜悟」(東博)が知られる。
  • 南楚師説墨跡 送別語(重要文化財)(後期展示);一文字、中廻  紺地鉄線唐草文金紗 上下 焦茶北絹;蒲生氏郷、松平不昧などが所持
  • 大慧宗杲墨跡 尺牘(重要文化財)(前期展示)
    利休好みの表装。一文字には金紗を用いるが中回、上下は質素。

  • 砂張釣花入 銘 針屋舟;利休の弟子針屋宗春が所持、利休が簡素な鎖を添えた。松本舟(泉屋博古館)、淡路屋舟(野村美術館)とともに天下の三舟。
  • 信楽共蓋水指 一合 桃山時代(16世紀)
  • 唐物透籠花入 明時代(16世紀)
    ここまでは初期の利休の道具として展示。

  • 赤楽茶碗 銘 早船 楽長次郎作;長次郎七種のうち赤楽茶碗のなかでは現存する唯一のもの。(長次郎七種とは、表千家不審菴のHPによれば、黒茶碗の大黒(おおぐろ)・鉢開(はちひらき)・東陽坊(とうようぼう)と赤茶碗の早船(はやふね)・木守(きまもり)・検校(けんぎょう)・臨済(りんざい)。)早船は、茶会のために高麗から早船で取り寄せたと語ったことに由来するという。千利休から蒲生氏郷に伝来した添状もある。利休の性格が判り面白い。
  • 茶杓 銘 落曇 千利休作  一本 桃山時代(16世紀);筒書 里村紹巴 天正12年 伝来 秀吉から徳雲軒;利休の茶杓の中では珍しく銘がある。経緯は筒書に記載されている。秀吉が怒って投げたものを徳雲軒がとりなして下賜され伝来したもの。
  • 黒棗 記三作;記三は利休の時代の塗師。
  • 東陽坊釜 辻与次郎作; 

  • 共筒茶杓 千利休作;前田家伝来 筒書 小堀遠州、箱書 前田利常;無節
  • 茶杓  千利休作;中節
  • 象牙茶杓  千利休作
    と四本もの利休作の茶杓が展示されている。

    ここまでは、利休の時代の茶道具。

  • 菊桐蒔絵棗 利休在判(ケラ判)桃山時代(16世紀)
  • 黒小棗 関宗長作 江戸時代(17世紀);宗旦の時代の塗師による作。

    このほかにも
  • 竹蓋置 利休在判
  • 籐組釜敷 利休所持
  • 張抜鐶 前田家伝来
    など

    (3日 前期、10日後期)
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    特別展 大徳川展(その2 茶道具他)

    2007-10-15 | 茶道具
    特別展 大徳川展(その2 茶道具他)
    2007年10月10日から12月2日
    (前期11月4日まで、後期11月6日から)
    東京国立博物館 平成館

    さて、今回の大徳川展。ポスターにもある茶道具を見に行ったというのが目的。2.格式の美のメインはこちら。武家好みの茶道具が並ぶ。

  • 195 重文 唐物肩衝茶入 銘 初花(大名物) 南宋~元時代・13~14世紀 東京・川記念財団蔵; こちらに解説
    なんて大きな茶入れでしょうか?立派の一言。
  • 196 重美 漢作肩衝茶入 銘 新田(大名物) 南宋~元時代・13~14世紀 水戸・徳川博物館蔵;大坂落城後に補修された。
    三大肩衝茶入(あとは楢柴肩衝、現存しないらしい)のうちの2点。ポスターにもありました。前期のみです。

  • 198 唐物文琳茶入 銘 秋野(名物) 1口 南宋~元時代・13~14世紀 個人蔵;赤くて小ぶり。近年再発見されたとのこと。
  • 193 重文 唐物茶壺 銘 松花(大名物) 南宋~元時代・13~14世紀 名古屋・徳川美術館蔵;管領・斯波氏-村田珠光-宗珠-誉田屋宗宅-北向道陳-織田信長-信忠-堀秀政-豊臣秀吉-秀次-油屋大小路次郎左衛門-徳川家康-初代義直と伝来。「玩貨名物記」所載。こちらに解説
  • 194 唐物茶壷 銘 弾正(名物) 南宋~元時代・13~14世紀 水戸・徳川博物館蔵

  • 200 大高麗茶碗(大名物) 1口 朝鮮時代・16世紀 名古屋・徳川美術館蔵 
  • 201 白天目(大名物) 1口 朝鮮時代・16世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 222 曜変天目(油滴天目)(大名物) 1口 金時代・12~13世紀 名古屋・徳川美術館蔵;堺の町衆であった樋口屋紹札-油屋紹佐-油屋浄祐-徳川家康(駿府御分物)-初代義直と伝来。「玩貨名物記」所載。こちらに解説

  • 217 竹茶杓 銘 泪(名物) 1本 千利休作 安土桃山時代・16世紀 名古屋・徳川美術館蔵; 天正19年(1591)2月、豊臣秀吉に切腹を命ぜられた千利休は、自らこの茶杓を削り、最後の茶会に用い、古田織部に与えた。その後、古田織部はこの茶杓用に、長方形の窓をあけた筒をつくり、その窓を通してこの茶杓を位牌代りに拝んだと伝えられる。 こちらに解説
  • 203 竹茶杓 銘 虫喰 1本 小堀遠州作 江戸時代・17世紀 水戸・徳川博物館蔵;10/30からは利休作の虫喰も展示される。

    茶席仕立てで展示されていたのが、
  • 210 元和御成記 1巻 江戸時代・17世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 211 居布袋図堆朱香合(大名物) 1合 明時代・15世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 212  重文 虚堂智愚墨蹟(名物) 1幅 南宋時代・宝祐2年(1254) 名古屋・徳川美術館蔵
  • 213 漢作肩衝茶入 銘 宗無(大名物) 1口 南宋時代・13世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 214 牡丹唐草文堆朱盆(薬師院盆)(名物) 1枚 明時代・16世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 215 古銅砧形花生 銘 杵のをれ(名物) 1口 元~明時代・14~15世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 216 三島茶碗 銘 三島桶(大名物) 1口 朝鮮時代・16世紀 名古屋・徳川美術館蔵 千利休-千道安…初代義直と伝来。「玩貨名物記」所載。こちらに解説
  • 218 南蛮水指 銘 芋頭(大名物) 1口 16世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 219 古天明釜 銘 梶(名物) 1口 室町時代・15世紀 名古屋・徳川美術館蔵


  • 190-1 重文 大燈国師墨蹟 1幅 鎌倉時代・元弘2年(1332) 水戸・徳川博物館蔵
  • 190-2 大燈国師墨蹟添状 1幅 一休宗純筆 沢庵宗彭識語 室町~江戸時代・15~17世紀 水戸・徳川博物館蔵

  • 220 重文 布袋図・朝陽対月図 3幅 名古屋・徳川美術館蔵 こちらに解説
  • 220-1 重文 布袋図 1幅 伝胡直夫筆 偃渓廣聞賛 南宋時代・13世紀
  • 220-2 重文 朝陽図 1幅 無住子筆 自賛 元時代・元貞元年(1295)
  • 220-3 重文 対月図 1幅 無住子筆 自賛 元時代・元貞元年(1295)

  • 221 紫銅向獅子香炉(名物) 1口 明時代・15世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 204  重文 青磁経筒水指 1口 南宋時代・12~13世紀 東京国立博物館蔵
  • 205 花鳥図堆朱盆 1枚 元時代・14世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 206 楼閣人物図螺鈿分銅形食籠 1合 明時代・15~16世紀 名古屋・徳川美術館蔵 こちらに解説




    このほか、格式の美として、文房具、能面、鼓などが展示されていた。

  • 249 重文 西行物語絵巻 1巻 鎌倉時代・13世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 250 重文 掃墨物語絵巻 巻下 1巻(2巻の内) 南北朝~室町時代・14~15世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 253 四季花鳥図屏風 6曲1双 狩野探幽筆 江戸時代・17世紀 水戸・徳川博物館蔵
  • 255 百蝶図 1幅 円山応挙筆 江戸時代・安政4年(1775) 水戸・徳川博物館蔵

  • 258 古筆手鑑「玉海」 2帖 奈良~江戸時代・8~17世紀 名古屋・徳川美術館蔵
  • 259 古筆大手鑑  3帖 奈良~江戸時代・8~17世紀 水戸・徳川博物館蔵
  • 257 重文 源氏物語(河内本) 第一・十四・十八・十九・二十三冊/桐鳳凰蒔絵書物箪笥 5冊(23冊の内) 鎌倉時代・嘉元4年(1306) 愛知・名古屋市蓬左文庫蔵

    源氏物語絵巻は三期に分けて展示。
  • 248-1 国宝 源氏物語絵巻 柏木一 詞2面、絵1面 ~10/21
  • 248-2 国宝 源氏物語絵巻 橋姫 詞2面、絵1面 10/23~11/11
  • 248-3 国宝 源氏物語絵巻 東屋一 詞2面、絵1面 11/13~

    (13日)
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    茶道具 ―付属品とともにたのしむ―

    2007-05-15 | 茶道具
    茶道具 ―付属品とともにたのしむ―
    2007年4月28日から7月1日
    泉屋博古館・分館

    第一室
    付属品とともに楽しむということで、普通の茶道具展ならば茶碗と仕覆、添書、箱ぐらいしか展示されていないのですが、大きな箱からすべて展示してあります。お道具という言葉がぴったりの重装備なことがよくわかります。

  • 黄天目茶碗 銘 燕 元時代;朱漆の天目台が付属
  • 小井戸茶碗 銘 六地蔵 李朝時代;遠州愛玩。銘は京都六地蔵で入手したことに由来。仕覆はオランダ東インド会社のVOCマークがなどがある紅毛裂。「名品茶碗」(世界文化社)にも所収。
  • 伯庵茶碗 銘 宗節;伯庵茶碗は、五島美術館に2種所蔵されているのを拝見しています。
  • 唐物黒漆塗青貝芦葉達磨香合 明時代;八角の面取り、青貝の象嵌の香合。菱形の若狭盆が付属。美しい。
  • 唐物文琳茶入 銘 若草 南宋から元時代;後陽成帝が「薄く濃く述べのみどりの若草に跡までみゆる雪のむらきえ」(新古今・巻一春上)を想起され「若草」の勅命を得る。南禅寺の本光国師(金地院崇伝)の蔵であったことから国師文琳とも。有栖川幸仁親王による軸が添えられる。
  • 丹波茶入 銘 山桜;「生野」(湯木美術館)とともに丹波焼の代表。小堀遠州の和歌銘。明るい柿色。
    など

    第二室
  • 唐物茶壷 銘 聖代;小ぶり、ルソン経由でもたらされたためルソンと呼ぶが中国南部の唐物。
  • 大講堂釜;徳川家光より前田利常が拝領したという。
  • 古銅象耳花入 銘キネナリ;古銅は銅を主成分とした錫、鉛の合金だそうだ。古銅象耳花入は何点か拝見したことあるが、いつもスッとした胴とユーモラスな象耳の対比に引かれる。
  • 砂張舟形釣花入 銘 松本船 15から16世紀;村田珠光の高弟松本珠報所持と伝えられる。針屋船(畠山記念館、未見)、淡路屋舟(野村美術館)とともに天下三舟のひとつ。松平不昧公旧蔵。砂張も銅、錫、鉛の合金。涼しげで美しいフォルムに魅了される。
  • 唐物鶴の子茶入 銘 漱芳 元時代;細身の茶入。水戸徳川家旧蔵。銘は、明の遺民朱舜水。

  • 野々村仁清 唐物写十九種茶入;近衛家伝来肩衝、文琳、樽、水滴、瓢箪、餌蘿(えふご)、手瓶、常陸帯、驢蹄口、茄子、南京、丸壷、芋の子、内海、円座文琳、平肩衝、鶴首、大海、瓶子。。「君台観左右帳記」(NDLへのリンクP32から)にある茶入の十九種だろうかと思ったが、すこし違うようだ。

  • 原羊遊斎 椿蒔絵棗;酒井抱一の手紙が付属。松沢家旧蔵。
  • 紅葉呉器茶碗 李朝時代;大坂広岡家伝来。紅葉呉器随一の名碗。「名品茶碗」(世界文化社)にも所収。

  • 野々村仁清 色絵龍田川水指;胴下部には白地に柳、波頭などの文様、口縁には紅葉。色鮮やか。
  • 野々村仁清 白鶴香合;
  • 野々村仁清 色絵鳥撮丸型香合
    など
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