徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

スコットランド国立美術館展

2005-12-26 | 美術
スコットランド国立美術館展-コロー、モネ、シスレーそしてキャメロン-
2005年11月5日(土)~12月25日(日)

最終日の25日にスコットランド国立美術館展に行って参りました。目に留まったものをリスト。(一部は、絵画としてよりも後学として)

まずは、ヘンリー・レイバーン Sir Henry Raeburn(1756‐1823年)、スコットランドという肖像画家とアレキサンダー・ネイスミスAlexander Nasmyth(1758‐1840年、スコットランド)という風景画家。
  • ヘンリー・レイバーン ロバート・スコット・モンクリーフ夫人、マルガリータ・マクドナルドの肖像(1824年歿)(1814頃)
  • アレキサンダー・ネイスミス エディンバラ城とノール湖
    荒々しい風土と変化に富む地形、点在する古城。そのどれをとっても、当時のロマン主義の流れに合致するものだった。ネイスミスはそれを自覚した最初の画家の一人であり、スコットランド風景画の祖と呼ばれている。

    なぜか懐かしい風景と感じたのが
  • アレキサンダー・フレイザー(子)Alexandar Fraser, the Younger カゾの森の入口

    そして、ラファエロ前派の2点。
  • ジェームズ・アーチャー James Archer (1823-1904年、スコットランド) 夏のひととき、グラスターシャー州
     9人の少女たちが草原で戯れています。白い服を着た少女と黒い犬がこちらを向いています。
  • ジョン・エヴァレット・ミレイSir John Everett Millais(1829‐1896年、イングランド)「優しき目は常に変わらず」1881年

    フランス絵画へ。
  • アンリ・ファンタン=ラトウール(1836‐1904年、フランス)の春の花、桃、薔薇

    ドーミエとクールベの解説があった。ドーミエは1830年に風刺画家としてデビューとは知りませんでした。ドーミエも2月革命後のサロンに出展した「オルナンの埋葬」という絵で一躍有名にとは。二人とも入牢経験有りというのも凄いことです。
    ダビッドもベルギーに亡命して一生を終えたわけですが、今度勉強してドーミエ、クールベの絵を見にオルセーを訪れないといけないようです。
  • ギュスターヴ・クールベ(1819-1877年、フランス) 峡谷の川 1864年
    は、印象派につながる画風。

    デイヴィッド・ヤング・キャメロン(1865‐1945年、スコットランド)の風景画が数点。
  • デイヴィッド・ヤング・キャメロン 青白い光 水彩・紙 1905年頃
  • デイヴィッド・ヤング・キャメロン 秋、モンティースにて 水彩・紙 1913年頃

    ウジェーヌ・ブーダン(1824-1898年、フランス)が数点。いずれも海の風景。
    一方、北海をのぞむノルマンディ地方を拠点として活動をしていたブーダンは、海と空をこよなく愛し、やはり戸外での制作を通じて、印象派の先駆となる風景画の作品を生み出した。当時まだ若かったモネに印象派への道を歩ませたのはこのブーダンであった。

  • クロード・モネ 積み藁、雪の効果 1891年
    明るい農村の風景。

  • ジュール・バスティアン=ルパージュ Jules Bastien Lepage(1848-1884年、フランス)「お手上げだ」Pas Me`che' 1882年
     この少年の絵は傑作です。この画家は着目して見てみたい。

    そしてポスターにもなっているヒュー・キャメロン。
  • ヒュー・キャメロンHugh Cameron(1835-1918年、スコットランド)干草日和 1858-59年
  • ヒュー・キャメロン キンポウゲとヒナギク(画家の娘)1881年頃

    やはり、スコットランドの画家の絵も、ヘンリー・レイバーン、ジェームズ・アーチャー、ジョン・エヴァレット・ミレイ、ヒュー・キャメロンの絵は惹かれるものがあります。画家が女性を描くとき、心を込めて描くので、辺境の地であっても傑作が生まれるのでしょうか?

    これで今年の展覧会は最後でした。
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    三井記念美術館「美の伝統 三井家伝世の名宝」(後期)

    2005-12-24 | 美術
    三井記念美術館 
    開館記念特別展 I「美の伝統 三井家伝世の名宝」(後期)
    後期:11月17日(木)~12月25日(日)

    23日なって、前期に引き続き、後期にいってきました。

    まずは、茶道具。
    実は前期に展示されていたものと同じで、10月16日に既に拝見してもの。しかし、
    10月29日 特別展 華麗なる伊万里、雅の京焼@東京国立博物館
    11月10日 根津美術館でお茶道具と光琳・乾山
    12月18日 MOA美術館で、光琳・乾山、仁清
    とこの3ヶ月に、仁清と乾山を、それなりに数を見てから見ると、また一味違います。

    国宝「志野茶碗 銘卯花墻」 桃山時代・16~ 17 世紀
    重文「黒楽茶碗 銘俊寛」 長次郎作 桃山時代・16 世紀
    重文「黒楽茶碗 銘雨雲」 本阿弥光悦作 江戸時代・17 世紀
    重文「大名物唐物肩衝茶入北野肩衝」 南宋時代・1 2 ~ 1 3 世紀
      「大名物 粉引茶碗 三好粉引」 朝鮮王朝時代・16 世紀
      「伊賀耳付花入 銘業平」 桃山時代・16~ 17 世紀
    は、もちろん、やはり、自慢の品が並べてあるということを得心しました。

    絵画は、
    重文「日月松鶴図屏風」 室町時代・16 世紀、「聚楽第図屏風」 桃山時代・16 世紀などが出ていましたが、あまり状態がよくないのでピンときませんでした。応挙の雲龍図(1784)を見ていると写生でない応挙で新鮮です。

    そして書。
    かなは、高野切が1種、2種、3種と三色紙の「継色紙」 伝小野道風筆、「寸松庵色紙」伝紀貫之筆、「升色紙」が並びます。古筆手鑑「筆林」の「寸松庵色紙」の部分も展示されていました。五島美術館の特別展 やまとうた一千年では、三色紙はぴんときていなかったのですが、今回は、よくわかりました。やはりこの小さな方形に書かれた「かな」は いいですね。

    拓本など
  • 国宝「銅製船氏王後墓誌」 奈良時代・戌辰年 (668)
  • 「石鼓文- 中権本- 」 戦国時代・前5 ~ 4 世紀
  • 「泰山刻石-五十三字本-李斯筆 前219年 
  • 「礼器碑」(156年)
  • 「曹全碑」(195年)隷書の典型
  • 「蘭亭序-開皇本-」王義之筆(353年)
  • 「集王聖教序-松烟拓本-」王義之筆(672年建碑)
  • 「孔子廟堂碑」 虞世南筆 唐時代・貞観2 ~ 4 年(628~ 630)
    など。漢字が、芸術として残存しているのはよくわかります。来春の書の至宝展で勉強したいと思います。
  • 「妙法蓮華教巻第七」(676)この楷書は本当に素晴らしい。

    刀剣は、
    国宝「短刀無銘正宗名物日向正宗」 鎌倉時代・14 世紀
    国宝「短刀無銘貞宗名物徳善院貞宗」鎌倉~ 南北朝時代・14 世紀
    重文「太刀銘則宗」 平安~ 鎌倉時代・12~ 13 世紀
    など立派なことは判るのですが、ピンときていません。

    前期のほうが、私など素人向けでした。書を嗜む方には後期がよかったかもというところでしょうか。
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    MOA美術館 所蔵近代日本美術の巨匠たち

    2005-12-22 | 美術
    MOA美術館 所蔵近代日本美術の巨匠たち -大観・春章・玉堂・栖鳳とその周辺-

    2005年11月27日から12月24日

    いづつやさんのBLOGを拝見し心が動き、18日に行って参りました。実はMOAは初めての訪問です。なかなかきっかけがないと訪れたことがない美術館に足が向かないのですが、皆様にいろいろ教えていただくと、つい行きたくなります。

    ムア広場:ヘンリー・ムア作“キング・アンド・クイーン”のブロンズ像、モネの庭から睡蓮を株分けした池。
    能楽堂:作品名は忘れましたが、その前にあった能を題材とした顔の彫像がかわいらしかった。
    「黄金の茶室」の再現:天正14年に秀吉が京都御所に組立式の黄金の座敷を運び、自ら茶を点じて正親町天皇に献じた、その当時の諸記録に基づいた忠実な復元。
    常滑の大甕:12世紀、どうやってこのような大きな甕を焼いたのでしょうか?

    琳派(展示室1):尾形乾山 色絵若松椿文枡鉢 、銹絵染付梅花散文蓋物、尾形光琳・乾山 銹絵寿老人図角皿。さらに俵屋宗達、尾形光琳の掛け軸が並びます。目を引いたのは、酒井抱一の白鷺図。線が素晴らしい。尾形光琳 絖地秋
    草模様描絵小袖 は、根津美術館で鑑賞した国立博物館所蔵の小袖と同じく、模様を染ではなく描いています。本阿弥光悦 鹿下絵新古今集和歌巻断簡。字はともかく鹿の図案がかわいらしい(いづつやさんのBlogに解説が)。
     
    陶磁器(展示室2、3):
    野々村仁清、国宝に見とれて最後の2点は記憶がなく残念。
  • 天目茶碗 二十客がまず冒頭にあり圧倒されます。
  • 国宝 色絵藤花文茶壺 仁清の最高傑作のひとつというだけのことはあります。
  • 重文 色絵金銀菱文重茶碗 入子(いれこ)の重茶碗、東福門院への献上品。そういえば、三井記念美術館「美の伝統 三井家伝世の名宝」にも仁清の東福門院好みの意匠の「信楽写兎耳付水指」(兎の耳がかわいい)が出ていました。
  • 染付銹絵草文茶碗 銘 嵯峨野
  • 信楽半田焙烙

    棗が3点が優雅な意匠で印象的でした。秋草鈴虫蒔絵棗、一閑張枝垂桜蒔絵棗、一閑張蝶水草蒔絵棗。 梅蒔絵茶箱は野点用だが、優雅ですね。他にも茶道具が多数。

    仏教美術:実は重要文化財が沢山あったのですが、一寸わかりませんでした。
    西洋美術:
  • 睡蓮 クロード・モネ 1918年
  • ジヴェルニーのポプラ並木 クロード・モネ 1891年
  • 帽子を被った自画像 レンブラント 1629年頃

  • ガラス細工 ミレフィオーリmillefiori碗 エジプト又はシリア 前1~後4世紀。細いガラスを合わせて再度熱して作っています。この技術はこんなに古いものだったのですね。

    これだけ見たら疲れてしまって、ここで昼食休憩。

    さてこれからが、「所蔵近代日本美術の巨匠たち」です。
    明治から昭和にかけて日本美術の近代化に力を尽くした巨匠たちにスポットをあて、所蔵の近代日本美術から、絵画・工芸の優品を選び展示します。
     絵画では、フェノロサに認められ、日本画の近代化に努めた狩野芳崖、橋本雅邦をはじめ、横山大観、菱田春草等の作品とともに、京都画壇で活躍した竹内栖鳳、上村松園、冨田渓仙などの作品。また、工芸の分野では、アール・ヌーヴォーなどの意匠を作品に取り入れ、近代陶芸界の先駆的指導者となった板谷波山の陶磁器をはじめとして、白山松哉、植松包美の漆工芸、ブールデルに師事し洋風彫塑を伝統技法に取り入れた佐藤玄々(清蔵)の彫刻などを展示します。近代日本美術を創り上げた巨匠たちの多様な作品をご鑑賞ください。

    まずは、漆器が数点。白山松哉、植松包美の漆工芸についてはよくわからず。わかったのは八代 西村彦兵衛のみ。
    そして日本画です。
  • 前田青邨  西遊記(昭和2年)、伊都岐島の2点。
  • 菱田春草  富士の巻狩(明治35年),鯉魚(明治40年), 群鷺 (明治34年)琳派ではない春草3点。鯉魚のデッサンは素晴らしい。生き写しです。群鷺の鷺は朦朧体で描かれていて、後年の猫の毛並みを彷彿とさせます。
  • 渓流 速水御舟 大正8年。画面中央の渓流の青が西洋画なタッチで印象的。
  • 深谿朝爽 川合玉堂 昭和26年頃。遠近法が谿の深さを表現しています。画中の谿を歩く人物になったような気分にさせます。
  • 虫の音 上村松園 明治42年。若いころの松園。この作品も簾を画面の右側に描きます。ピンクの着物が若々しい。
  • 深秋 上村松園 昭和23年。最晩年期の松園。微かな秋風、紅葉が舞う中を薄青の着物の裾がめくれらせながら、女性が前かがみに歩いている様を描きます。今回の展来会での私のお気に入りです。生誕130周年 松園と美しき女性たち @山種美術館で松園を時代順に見たこともありますが。
  • 名月 鏑木清方。 箱書きに「髪を夜会結びにとりあげて 黒地友禅の被布、小柄矢絣の袷 明治30年頃 然るべき方の令嬢淑徳を しろきによそそふ」とあるとのこと。袷の細かい模様に目が行く。
  • 深雪 伊東深水 (昭和25~26年)雪中の美人図。御高祖(おこぞ)頭巾の紫、淡紫の羽織(?)、一寸手をすぼめたところに覗く赤い襦袢のグラデーションが美しい。梅模様の羽織は春も間近か。好感の持てる可愛らしさの漂う美人図。
  • 夏鹿  竹内栖鳳 昭和11年。鹿の表現が、日本画的な平面的な世界を保ちつつも、西洋画的に少し浮き出すように立体的に描かれています。2次元的な描写が残されているので、不思議な動きのある表現です。
  • 波と燕 竹内栖鳳 昭和9年頃
  • 老松蒼鷹 竹内栖鳳 大正5年頃
  • 翠竹野雀 竹内栖鳳 昭和8~9年頃
  • 海幸 竹内栖鳳 昭和11年頃
    燕、鷹、雀と鳥の作品がならびますが、動きをよく捕らえています。
  • 板谷波山の陶磁器。葆光彩磁和合文様花瓶だとおもいましたが、淡いパステルカラー花瓶は秀逸でした。板谷波山は、金沢県立美術館で見た覚えがあります。
  • 佐藤玄々(清蔵)の猫 (1944)にも目がいきました。

    そして歌川広重 東海道五十三次 保永堂版(天保4~5年(1833~34))です。後期ということで、全体の半分が展示されていましたが、大変状態のよいコレクションです。久々に東海道五十三次をみますが、品川 日之出で戸塚 元甼別道で夕暮れになるという当時の旅に合わせた情景になっているとは初めて気がつきました。御油 旅人留女は強引で有名だったとか解説も結構楽しめます。

    最後に庭園。片桐門には、昔からのものを移設して使うという日本人の心をちょっと感じ入りました。
    片桐門:賎ヶ嶽七本槍の一人片桐且元は、豊臣家の重臣として諸職を歴任しましたが、一時薬師寺の普請奉行をつとめました。その折、宿舎の正門であったものがこの大門です。2枚の扉の表につけられた大蕨手形の金具は、いかにも戦国武将の屋敷の門にふさわしいものです。


    次回は、紅白梅図屏風を見に訪問せねば。
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    ジロデ展 @ ルーヴル美術館 Muse'e du Louvre(3)

    2005-12-20 | 美術
    ジロデ展 @ ルーヴル美術館 Muse'e du Louvre(3)
    Girodet 1767-1824
    (1)はこちら
    (2)はこちら

    Girodetのリンク集のつづきです。
    主に展覧会の展示順に従っています。(太字が展示のコーナーのタイトル、赤字が作品のタイトル)、英文解説(青字)(こちらのルーブルのプレスリリースから引用しました

    Pathe'tique chre'tien et pittoresque du Nouveau Monde
  • Atala au tombeau (The Burial of Atala or The Entombment of Atala アタラの埋葬), 1808, Muse'e du Louvre, 英語解説
    The Burial of Atala would preserve Girodet’s place in history. Widely acclaimed upon its first presentation at the Salon of 1808, this painting, which associated one of the most literary of painters with Chateaubriand, the most pictorial writer of the period, was often copied and is considering as exemplifying the transition from Neoclassicism to Romanticism. The preparatory studies for Revolt at Cairo, the studies for Ossian, the academic drawings for Scene of a Deluge and the meticulously finished drawings, which Girodet valued as highly as the history paintings themselves, enable us to appreciate his peerless draughtsmanship.

    オブリー神父に助けられ、インディアンのシャクタスがキリストに誓いをたてた若きアタラを埋葬している。彼女は恋に打ち負かされないよう毒を飲んだのだ。岩窟の中の光、幽玄な形をとらえたジロデの不思議な才能は、1801年アメリカから帰って小説「アタラ」を書いたシャトーブリアンのそれと合致している。この二人の芸術家はどちらも感動が内省的で、野性的で良い効果をもたらす自然に対して同じような直感を抱いており、前ロマン主義的感情を最もよく表現している。http://www.louvre.or.jp/から


    L'enfance selon Rousseau
  • Benoit-Agnes Trioson, dit Ruehaus ou Ruoz (1790 - 1804). Autrefois dit Romainville Trioson, 1800, Muse'e du Louvre
  • La Lec,on de ge'ographie, 1803, Montargis Muse'e Girodet, (解説PDFに図版, Nr.15)

    Portraits d'orientaux et colorisme
  • Odalisque
  • Amazone, France, collection particulie`re, (La Tribune De l'Art図版)
  • Portrait de Mustapha, 1819, Montargis, Muse'e Girodet, (La Tribune De l'Art図版)
    Beaute's me'lancoliques
  • Portrait de Hortense de Beauharnais, Amsterdam, Rijksmuseum
  • Portrait de la comtesse de Bonneval,1800
    L'Italie francophie
  • Portrait de Giuseooe Fravega, 1795,

    Le deriner chef-d'oeuvre
  • Pygmalion et Galate'e, 1819, Muse'e du Louvre
    Pygmalion and Galatea, presented at the Salon of 1819, where Ge'ricault’s Raft of the Medusa was also first shown, is a return to the Neoclassical ideal, while at the same time serving as its fitting swan song.


    Virgile et Racine
  • Descente d’Ene'e dans le Latium, muse'e des Beaux-arts d’Orle'ans, (解説PDFに図版,p.19)

    At Other Museums
    The Cleveland Museum
  • Self-Portrait in a Hat
  • The Meeting of Orestes and Hermione
  • The Oath of the Seven Chiefs against Thebes
  • Sketch for "The Revolt of Cairo," 1798
  • Aurora and Cephalus

    Ministe`re de la culture - base Joconde
    デッサン多数あり

    Artcyclopedia
    リンク集あり

    Wikipedia France
    フランスで公開作品一覧あり


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    ジロデ展 @ ルーヴル美術館 Muse'e du Louvre(2)

    2005-12-19 | 美術
    ジロデ展 @ ルーヴル美術館 Muse'e du Louvre(2)
    Girodet 1767-1824
    (1)はこちら

    Girodetについては、あまりインターネットサイトでのDBもそろってないのが現状ですが、今回のルーブルの展覧会でかなりの図がインターネット上で紹介されました。それら情報のリンク集は役に立つとおもいますので、主に展覧会の展示順に従って、(太字が展示のコーナーのタイトル、赤字が作品のタイトル)、英文解説(青字)(こちらのルーブルのプレスリリースから引用しました)含めて、整理したので紹介します。なお、本Blogの図は、(1)で紹介したLe Printempsと同一シリーズのL'Hiverです。

    Le Grand Prix de Rome
  • Joseph Reconnu par ses fe`res (Joseph Recognized by His Brothers), 1789, Paris, Ecole nationale supe'rieure des beaux-arts, (La Tribune De l'Art図版)
    The close emulation of the early years, the expression of a complete osmosis of the master’s (i.e. David) ideas and techniques by his pupil, culminates in an artistic rift, apparent when Girodet won the Prix de Rome in 1789, for Joseph Recognized by His Brothers.

  • Hippocrate refusant les pre'sents d'Artaxerxe`s, 1792, (Lycos Frのサイトに絵画)

    Se Libe'rer de David
  • Le Chirst mort soutenu par la Vierge, 1789, Montesquieu-Volvestre, e'glise Saint-Victor,
    (La Tribune De l'Art図版)
  • Le Sommeil d'Endymion (The Sleep of Endymion), 1793, Muse'e du Louvre,英語解説
    This work is the manifesto of this rift, introducing mystery, irrationality and sensuality into the hard, clear and civic-minded art of David.

    Girodet en Italie
  • Portrait de L'artiste, 1795, muse'e national des cha^teaux de Versailles et de Trianon, (解説PDFに図版,p.3)
  • Autoportrait en buste, de profil gauche, fusain et estompe sur papier, muse'e du Louvre, (解説PDFに図版 NR.2)

    Ossian : un mensonge qui dit la ve'rite' Les dessins ossianiques : l’Elyse'e celtique de Girodet
  • L'Apothe'ose des he'ros francias morts pour la Patrie pendant la guerre de la Liberte'(Ossian and His Warriors Receiving the Ghosts of French Heroes),1801, (La Tribune De l'Art図版)
    The spiritual realm the subject of his painting which a stupefied David excoriated for its “diaphanous figures”.

  • Les Ombres d’Evirallina et d’Oscar glissant dans le vent, pierre noire, crayon, lavis d’encre de chine et de sépia, rehauts de gouache blanche sur papier, Montargis, muse'e Girodet, (解説PDFに図版 NR.6)

    Danaé et Les Saisons La peinture comme vengeance, --- Le gou^t pompe'ien sous le Directorie et l'Empire ---
  • Le Printemps, 1801-2, Aranjuez, Cabinet de platine, (その1の図)
  • Summer, (白黒の図版)
  • Autumn, (白黒の図版)
  • L'Hiver, 1814, Compie`gne, Muse'e national du cha^teau, 本BLOGの図
  • Danae, Leipzig, 1798, Museum des Bildenden Ku:nste, (La Tribune De l'Art図版)

    Le vengeance du peintre
  • Mademoiselle Lange en Danae', 1799, The Minneapolis Institute of Art

    Peindre le sublime
  • Une sc'ene de de'luge, 1806, Muse'e du Louvre
    A work he “commissioned for himself”, is a brilliant demonstration of his
    extraordinary transformative treatment of history painting. In 1810, this monumental work, measuring 4.41
    by 3.41 metres, received the Prize of the Decade in history painting, triumphing over David’s Rape of the
    Sabines also in competition.


    Peindre la violence
  • La Re'volte de Caire (Revolt at Cairo), 1810, muse'e national des cha^teaux de Versailles et de Trianon, (La Tribune De l'Art図版)
    A key painting of the imperial period, spectacular and gripping, which imposes from the outset the painter’s virtuosity, the sensuality of his figures, the complexity, and indeed the ambiguity of his approach.

  • Oriental debout, renversé (étude dessine'e pour la révolte du Caire), vers 1809, crayon de couleur et pastel sur papier, muse'e du Louvre, (解説PDFに図版 NR.10)

    L'artiste et L'Empereur:la peinture du pouvoir
  • Napole'on en costume impe'rial, (類似の構図の図)

    Les grands hommes
  • Portrait du citoyen Belley, ex-représentant des Colonies, 1797, Versailles, Musée national du cha^teau et de Trianon, (La Tribune De l'Art図版)
  • Franc,ois-Rene' de Chateaubriand,muse'e national des châteaux de Versailles et de Trianon. (解説PDFに図版, p.17)
  • Le baron Jean-Dominique Larrey, Muse'e du Louvre

    つづく
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    ジロデ展 @ ルーヴル美術館 Muse'e du Louvre(1)

    2005-12-18 | 美術
    ジロデ展 @ ルーヴル美術館 Muse'e du Louvre(1)
    Girodet 1767-1824
    2005年9月22日から2006年1月2日
     Anne-Louis Girodetは天才的な画家というのみならず、また既成概念の破壊者であった。彼の奇怪さに対する偏向、いろいろな解釈が可能なエロティシズム、文学的洗練、数奇な人生や人間関係が、彼の魅力や暴力性の源泉なのである。しかし、彼はFrench schoolの最も重要な画家であり、Jacques-Louis David、Jean-Auguste-Dominique Ingres、Theodore Gericaultに引けをとらない画家である。ルーブルは、まだほとんど知られていないこの作家に対して賛辞を呈し、今回はじめての国際的なスケールでの回顧展を開催する。
     1967年にMontargisで生誕200年の回顧展が行われ再発見され、それ以来多くの論文により見方が豊かになってきている。そのため、今回の回顧展は、ルーブルが開催することになった。
     100あまりの絵画、デッサンがルーブル、フランス各地の美術館、とりわけthe Girodet Museum in Montargisならびに海外から集められた。本回顧展は、来年、海外も巡回する。
    - Chicago, The Art Institute of Chicago, 11 February - 30 April,2006
    - New York, The Metropolitan Museum of Art, 22 May - 27 August 2006
    - Montreal, Montreal Museum of Fine Arts, 12 October 2006 - 21 January 2007
     以上、英語のプレスリリース(PDF)から。

     paul-ailleursさんのBLOGでジロデという画家の展覧会があることは知っていたし、アースナビで本展覧会が「画家ジロデ・トリオゾンの回顧展。ジロデ・トリオゾンは、フランス新古典主義の巨匠でナポレオンの首席宮廷画家として知られるダヴィッドの愛弟子の一人だが、作風はむしろロマン派的といわれており、本展では代表作「アタラの埋葬」など数百点を通してその詩的で官能的な世界を堪能できる。」とWEBで確認はしていた。、ダビッドについて新日曜美術館で勉強していた。ただ、彼の絵は一点も鑑賞したこともなかった。

     ルーブルで会場に入ると、展覧会は、暴力的な大作、La Re'volte de Caire(1810)がエントランスホールにある。ついていけないと思っていると、入口を入ると、師ダビッドの絵画が1点。さらに、ダビッドを師とする新古典主義的な歴史画が並ぶ。ふーんと眺めて進む。
     すると次の一室に、マラーの死と同じスタイルで描いたキリストの死を描いたLe Chirst mort soutenu par la Viergeが一室に飾られてある。この美しいキリストの裸体に惹かれます。
     さらに、Le Sommeil d'Endymion, The Sleep of Endymion。ロマン派的です。
     さらに進むと、四季とダナエDanae, 1799(Museum der bildenden Kunste Leipzig)。四季は室内装飾用でしょうか、縦長の構図4つです。Le Printemps(図面)などは、ボッティチェリのPrimaveraに比較すると、デッサンが優美。装飾がシンプル。私などは、断然ジロデのほうが好みです。 
     Mademoiselle Lange en Danae (1799)(The Minneapolis Institute of Art)
     そして、彼の代表作、Atala au tombeau, dit aussi Les Funerailles d’Atala, 1808
    などなど、ロマン派というジロデがよくわかります。
     主題も判らず見ていましたが、それでも十分伝わるというところでしょうか?
     敢えて言えば、ギリシア彫刻の審美主義を2次元空間という絵画に具現化し、天才的なデッサンと色彩で書き上げたということでしょうか。ダビッドでは主題は、ローマの史的な事実であったり、同時代的な題材を新古典主義として、きちんとしたデッサンと色彩で描きました。つまり男性的な世界を格好よく描いたわけです。それをジロデは、宗教的史実、神話まで題材を広げました。(つまりそれ以前の時代の画家と同じなのですが。)もちろん、新古典主義のダビッドの弟子ということですし、宮廷画家として、たとえば、ナポレオンの肖像とか偉人とか肖像も描いています。しかし、宗教的史実、神話まで題材を広げた結果、女性が主題があがってきます。前の時代の画家と違うところは、あくまでも、審美主義というギリシア彫刻のような世界を描きあげているところです。
     本展覧会1月2日までですが、来年は米国シカゴ、ニューヨーク、そしてカナダのモントリオールでも開催されます。

     はっきり言ってお勧めです。 

    Further Information
  • フランス語の解説(図版多数)
  • 英語のプレスリリース
  • La Tribune De l'Artの記事(フランス語、図版多数)

    つづく
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    蘭人画家が描く17世紀のブラジル新世界 @ルーブル

    2005-12-16 | 美術
    フランス・ポスト展@ルーブル
    Frans Post (1612-1680)
    Brazil at the court of Louis XIV
    29 September 2005 - 2 January 2006

     この展覧会は、飛行機の中でヘラルドトリビューンで記事を読まなかったら多分見過ごしていただろう。フランスのブラジル年を記念して催された展覧会。1637-40年のブラジルの風景をFrans Postというオランダ人が描いたもの。新世界を目の前にして、その途方もない広さと感動を写実的に表現しようとまるで写真のような絵画。人物は小さく描かれている。1679年にルイ14世に献上されたという。二度と出会うことはないかと思う。

     HPはこちら、PDFに詳しい解説、ならびに画像有り
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    パリでルーブルによって帰国へ

    2005-12-11 | Weblog
    パリ経由で帰国
    AF2711でニースからパリへ。朝日を浴びた、雪の積もった真っ白なアルプスを右手に見ながらパリへ。珍しくパリ市内観光をして乗り継ぐことに。ルーヴル美術館 Musee du Louvreへ。11時過ぎに到着。ジロデ展、Frans Post展(17世紀のオランダ画家でブラジルの風景を描く)を見た後、音声ガイドを抱えて、ミロのビーナス、サモトラケのニケ、ルイ15世の王冠のあるアポロン・ギャラリー(改修の終わったところ)、イタリア絵画、ドイツ・オランダ・フレミッシュ絵画、フランス絵画、そしてフランス絵画の大作と鑑賞。この半年程よく勉強しているので、結構楽しく見れたのだが、かなりグッタリ。閉館の時間17:30になってしまった。階段を上り下りしたのが敗因。しっかり探してエレベータ・エスカレータを利用することが体力温存の秘訣か。ピラミッドになってからのルーブルは初めてだが、ショップのようすは、別にアメリカか日本かという無国籍な感じを受ける。ルーブルからパリの街に出ると漸くパリの雰囲気。カメラは持っていただが、バッテリーをスーツケースにいれてしまった。クリスマスシーズンだからか、ダイヤモンドのように煌くエッフェル塔や、街路樹にイルミネーションしたシャンゼリゼ通りは目に焼き付けるだけで、再びCDG空港へ。AF278(777-300ER)で成田へ。ルーブルの話はまた別項で。下手な文ですが、乞うご期待。
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    「近江八景」今村紫紅筆 @東京国立博物館

    2005-12-10 | 美術
    「近江八景」今村紫紅筆 @東京国立博物館

    2005/10/12~ 2005/11/20の常設展で、黒田清輝の「舞妓」とともに展示されていたのが、同じく重要文化財の今村紫紅(1880-1916)の「近江八景」。静謐な八景の掛け軸が並べて展示されると壮観。

    なお、今回は展示されていなかったが、東京国立博物館は同じく「熱国の巻」今村紫紅筆も所蔵している。紫紅が横浜生まれということで横浜美術館が開館したころ鑑賞した覚えがある。インド旅行の黄色画面が印象的な作品だった。東京国立博物館の解説いわく紫紅の最高傑作であるとともに近代絵画史に輝く傑作の一つ。

    もう一点常設展で気になったのが、国府台真景 高橋由一筆 (明治5年(1872)頃)。明治はじめの国府台という画題にも惹かれるし、洋画にちょっと硬さがあり、「鮭」(1877年)以前だろうと思ったが、やはりそうであった。



    高橋由一(1828-1894)(江戸も最末期の1866年、当時横浜に住んでいたイギリス人ワーグマンに師事し、本格的な油絵技法を習得した日本で最初の「洋画家」。)関連の重要文化財
  • 花魁 高橋由一筆 油絵 麻布 1872年
  • 鮭 高橋由一筆 油絵 紙 1877頃
  • 旧江戸城写真帖(六十四枚) 一冊
    歴史資料・明治四年蜷川式胤伺書控及び写真師横山松三郎、彩色高橋由一の記がある

    @10月29日
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    「舞妓」黒田清輝筆 @東京国立博物館

    2005-12-09 | 美術
     10月29日、東京国立博物館で「特別展 華麗なる伊万里、雅の京焼 」を見た後、ちょっと体力が残っていたので、常設展の一部を鑑賞したときのこと。
     絵画・重要文化財の黒田清輝の「舞妓」が展示されていた。印象派と見まごう鴨川の流れ、若い舞妓の衣装が印象的だった。

    東京国立博物館の■解説
    明治26年,欧州から帰国した黒田は京都に遊び,古都の町並みと舞妓の可憐な姿に新鮮な感動をもって接した。鴨川の流れに面した室内は外光派らしい明るい光に満ち,窓辺に腰掛けた舞妓は,少女の面影を残しながらも,凛とした美しさを湛えている。
     ごく最近WEBで気がついたのですが、隣の黒田清輝記念館で「湖畔」「智・感・情」のほか多くの作品が木曜・土曜13:00~16:00(12月25日-1月6日冬季休館)に無料で見学できるのですね。次回寄って鑑賞したいと思います。


    黒田清輝筆のの重要文化財
  • 舞妓〈黒田清輝筆/油絵 麻布)(東京国立博物館保管)
  • 湖畔〈黒田清輝筆 一八九七年/油絵 麻布〉(東京文化財研究所保管)
  • 智・感・情〈黒田清輝筆 一八九九年/油絵 麻布〉(東京文化財研究所保管)
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