徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

2009年2月の記録

2009-02-28 | 美術(Index)
2009年2月の記録
  • 13日 冬季展 「源氏千年と物語絵」@永青文庫
         重要文化財「長谷雄草紙」 「長谷雄と男、朱雀門の楼上で双六の勝負をする。男、鬼の本性を現す」の場面
  • 13日 麗しき日本絵葉書展~ハイカラ・ロマン・モダンの絵葉書@切手博物館
  • 13日 よみがえる黄金文明展 @大丸ミュージアム・東京

  • 14日 近代の屏風絵―煌めきの空間―(後期)@泉屋博古館分館(東京)
     上田耕甫 「白鶴」 大正3年
          木島桜谷 「燕子花図」 大正6年
          木島桜谷 「雪中梅花」 大正7年
          木島桜谷 「秋草図」 大正12年頃
          木島桜谷 「竹林白鶴」 大正年間
          香田勝太 「春秋草花」 大正6~7年頃
          「二条城行幸図屏風」 江戸時代(17世紀)
           など
  • 14日 ESPOSIZIONE D'ARTE GIAPPONESE, ROMA, 1930
    追憶の羅馬展―館蔵日本近代絵画の精華 @大倉集古館

          竹内栖鳳  蹴合  昭和4(1929)年
          横山大観  瀟湘八景  昭和2(1927)年
          前田青邨  洞窟の頼朝  昭和4(1929)年
          鏑木清方  七夕  昭和4(1929)年
          など。昨年の三越に引き続き再見。

  • 14日 文字の力・書のチカラ ―古典と現代の対話― @出光美術館
  • 14日 智証大師帰朝1150年、狩野光信没後400年 特別展 国宝三井寺展 @サントリー美術館
  • 14日 北斎・広重からの華麗なる展開 第三回 牧野宗則展 @太田記念美術館

  • 21日 特別展 妙心寺展(後期)
         未来をひらく福澤諭吉展 第1会場 第6期
          7-002 重美 利休丸壺茶入 大名物 中国 南宋~元時代・13~14世紀 兵庫・香雪美術館蔵
          7-004 古銅下蕪耳付花入 銘 青海波 中国 元~明時代・14~15世紀 個人蔵
          7-005 ととや茶碗 銘 市原(一名 秋草) 朝鮮時代・16~17世紀 個人蔵
          7-012 瀬戸奈屋肩衝茶入 安土桃山時代・16世紀 静岡・MOA美術館蔵
          7-013 瀬戸海鼠手茶入 銘 深美 安土桃山~江戸時代・17世紀 東京・根津美術館蔵
          7-049 唐物肩衝茶入 銘 松永 中国 明時代・15~16世紀 福岡市美術館蔵
          7-050 唐物文琳茶入 銘 宇治 中国 南宋~元時代・13世紀 東京国立博物館蔵
          7-052 志野筒茶碗 銘 橋姫 安土桃山~江戸時代・16~17世紀 東京国立博物館蔵
          7-054 黒楽茶碗 銘 次郎坊 長次郎作 安土桃山時代・16世紀 福岡市美術館蔵
          7-057 雨漏堅手茶碗 銘 天野屋 朝鮮時代・15~16世紀 福岡市美術館蔵
          7-058 割高台茶碗 銘 下葉 朝鮮時代・15~16世紀 福岡市美術館蔵
          7-139  国宝 秋草文壺 平安時代・12世紀 東京・慶應義塾蔵
         未来をひらく福澤諭吉展 第2会場 第6期
          7-024  雪景山水図 室町時代・16世紀 神奈川・常盤山文庫蔵
          7-026  国宝 山水図(水色巒光図) 伝周文筆、江西龍派・信仲明篤・心田清播賛 室町時代・15世紀 奈良国立博物館蔵
          7-036  重文 山水図 岳翁蔵丘筆 天隠龍沢賛 室町時代・15世紀 東京国立博物館蔵
          7-038  重文 地獄草紙絵巻断簡 鎌倉時代・12世紀 福岡市美術館蔵
          7-039  重美 韋駄天・猿猴図 中国 南宋~元時代・13~14世紀 福岡市美術館蔵
          7-040  重文 布袋図  足利義持筆 室町時代・15世紀 福岡市美術館蔵
          7-046 千利休消息 あぜち宛 安土桃山時代・16世紀 福岡市美術館蔵
         本館 平常展

  • 21日 松岡映丘とその一門 ~山口蓬春・山本丘人・橋本明治・山辰雄~@山種美術館
  • 21日 平成20年度第4回所蔵作品展「近代日本の美術」 @東京国立近代美術館
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    室町絵巻の魔力

    2009-02-22 | 絵画
    室町絵巻の魔力―再生と創造の中世
    高岸 輝
    吉川弘文館

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    昨日も東博のミュージアムショップで実物をながめた。ほしいけど一寸価格帯から躊躇している。

    「久能寺経と古筆楼」も久能寺経が展示されているためか廉価で売られていた。こちらはお勧め。
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    国宝 久能寺経の歳月―駿州秘抄

    2009-02-01 | 
    国宝 久能寺経の歳月―駿州秘抄 (単行本)
    良知 文苑 (著)

    国宝 久能寺経の歳月―駿州秘抄
    良知 文苑
    和泉書院

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     日経の書評に表記がでていた。書家である著者は古筆研究と現地調査を通じて待賢門院璋子の生涯を研究。師である角田文衛博士の仕事を継承し、鳥羽院の出家の際作られたという従来の説を否定し、璋子を慕う西行が勧進したという新説を提示している。とのこと。従来の小松茂美氏の説を否定したということのようだ。

     久能寺経の成立と伝来について、五島美術館の名児耶氏が「久能寺経と古経楼」(図録 1991年11月)を簡単にまとめているが、詳しくは、江上綏「料紙装飾 箔散らし」(日本美術397 1999年6月)に従来の説を整理されている。

    (1)白畑よし氏 法華経歌絵について 昭和19年 美術史学 88
     薬草喩品の見返しの葦手に、藤原俊成(1114-1204)の長秋詠藻に収められた「康治*1のころほひ 待賢門院の中納言の君 法華経二十八品の歌 結縁のため人々によますとて」という題詞を伴う「春雨は このもかのもの草も木も わかずみどりに 染むるなりにけり」と歌が隠されているのを見出す。*1 1142-1144の年号
    (2)高柳光寿氏 久能寺経成立の事情と年代 昭和26年 日本歴史38
     各巻の結縁者の名前や官位の示す時期は、やや疑問が残るが永治元年(1141)12月7日から27日とした。
    (3-1)小松茂美氏 「日本書道説林 下巻」(昭和48年 講談社)
     永治元年(1141)12月ごろ成立。
    (3-2)小松茂美氏 待賢門院と久能寺経ー久能寺経び成立をさぐるー (古筆学研究所編 古筆と写経 平成元年 八木書店所収)
     待賢門院落飾の際(永治二年2月26日)。結縁者に待賢門院と同日それに随って尼になった待賢門院の女房、堀川と中納言がいることから。
    (4)森豊氏 西行と久能寺経 昭和49年 学鐙71-4
     西行が久能寺へ宿ったことがある事実から彼の都で動きから、久能寺経に関与した可能性を示唆した。
    とのこと。

    日本の美術 (No.397)
    文化庁,江上 綏
    至文堂

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     WIKIPEDIAを見ると、西行の出家(1140年)については、『源平盛衰記』に、高貴な上臈女房と逢瀬をもったが「あこぎ」の歌を詠みかけられて失恋したとある。とこと。1988年『西行』で白洲正子が、待賢門院への失恋による出家説を唱えているとのこと。

    西行 (新潮文庫)
    白洲 正子
    新潮社

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     ちょっと高いが読んでみたい書物として挙げておこう。
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