徒然なるまままに

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The Way We Were(1973)(★★)追憶

2005-07-03 | Review
追憶

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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The Way We Were(1973)(★★)追憶

Directed by Sydney Pollack
Written by Arthur Laurents(born in 1918)
Barbra Streisand .... Katie
Robert Redford .... Hubbell

ベトナム戦争が激化し、ウォータゲート事件が発覚した1972年に制作され、1973年にリリースされた映画。当時よりオスカーを受賞した映画音楽だけは耳にしていた。スポーツマンで才能ある小説家のHubbleは、遠くから引いて人間を見るタイプ。ユダヤ人で活動家のKatieは、目の前の恋と政治に熱くなるタイプ。1937年に同窓だった二人は1944年に再会し、Katieの押しの強さもあり結ばれるが、マッカーシー旋風の中で翻弄され破綻する。最後に流れる

Memories, may be beautiful and yet
What's too painful to remember
We simply choose to forget

という歌詞をきけば、単なるロマンス映画。J.J.のKatieを失うと君には大きいという台詞が、夢を追う彼女の期待に応えられず現状に甘んじてしまうHubbleの弱さを表していて印象的。
ベトナム戦争末期に、書かれただろう脚本だと考えると、単なるロマンス映画ではなく、戦争に対する意見も垣間見れる。1937年のシーンのKatieの演説にあるThe Best and Britestよ立ち上がれ。という台詞。ベトナム戦争がThe Best and the Britestにより引き起こされたという書籍のことを思うとこの台詞の意味は大きい。また、マッカーシー旋風が吹く中で映画作成しながら「戦争直前の時代の雰囲気を伝えたかった」という台詞自体が、この映画に対する脚本家のメッセージでは。WWIIの直前、最中、そして戦後の雰囲気というものを、ベトナム戦争が激化終了するなかで、たとえば「いちご白書」とは違う形で、また単なる戦争による悲劇的な別離の話とは違うかたちで、WWIIを生きてきたA.Laurentsは、伝えたかったのではと。(TIMESHIFT NHK BS)
コメント (1)
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