第122回秋季展 渡来した陶磁器 茶人が愛した器たち
2008年9月13日から12月14日
藤田美術館
国宝9点・重要文化財50点・重要美術品2点を含む約5000点を収蔵を収蔵する藤田美術館。50点ずつほどしか展示されないので大阪に来るたびに寄る必要がある。前回春季展に訪れたが、国宝9点でも拝見するのにいつまでかかるか?9点は、
[国宝] 大般若経(薬師寺経)387巻
[国宝] 曜変天目茶碗 (今回拝見)
[国宝] 柴門新月図 (2007年 「京都五山 禅の文化」にて拝見)
[国宝] 紫式部日記絵詞
[国宝] 両部大経感得図
[国宝] 仏功徳蒔絵経箱
[国宝] 玄奘三蔵絵
[国宝] 花蝶蒔絵挟軾
[国宝] 深窓秘抄 (2008年 121回展にて拝見)
さて今回は、中国・朝鮮・東南アジア・ヨーロッパの陶磁器を通して、茶人達の美意識を紹介する展覧会。大阪に向かいながら田中優子氏の「江戸の想像力」を読んでいた。江戸初期は東南アジア・世界とつながっており、台湾でも戦争をし、タイに日本人町がある様子が生き生きと描かれていた。まったくそのような江戸初期の世界観を体現した茶道具展だったので、余りの偶然にびっくり。
閑話休題。まず中国陶磁
砧青磁茶碗 銘 満月
七官青磁三足香炉 銘 東福寺 龍泉窯 明時代15-6世紀;伝来 天龍寺、東福寺、仙台伊達家 上品な色合い。
絵高麗共蓋水指 明時代15-6世紀;磁州窯系の陶器とのこと。絵柄が鶴がかわいい。
大名物 国司茄子茶入 中国 宋から元時代;伊勢の国司北畠氏所持。茄子茶入の筆頭。
名物 田村文琳茶入 中国 宋から明時代;田村左京大夫所持
唐物大海茶入 銘 敷津 中国 宋から元時代;小堀遠州銘
大名物 曜変天目茶碗(国宝) 中国 南宋時代 12から13世紀; うっすらと曜変が瑠璃色に光る。金覆輪。徳川家康から水戸光圀に譲られ、1918に藤田家に。このような虹彩を持つ天目茶碗は世界に三碗しかないという。他の二碗は、静嘉堂文庫美術館(2008年2月に拝見 )と大徳寺龍光院に所蔵される。
白縁油滴天目鉢 重文 中国 金時代 12から13世紀;
青磁夜学蓋置 中国 明時代 15-16世紀;夜学とは甕形で窓のような透かしがり、灯台を転用したもの。
朝鮮陶磁
小貫入茶碗 銘 雄蔵山 李朝朝鮮時代 16世紀;
尼呉器黒しみ茶碗 李朝朝鮮時代 16世紀;
御所丸黒刷毛茶碗 銘 緋袴 李朝朝鮮時代 17世紀;
雲鶴青磁下蕪花生 李朝朝鮮時代 17世紀;
そして東南アジア、オランダ。
大名物 交趾大亀香合 中国 明から清時代 17世紀;形物香合番付で筆頭の東の大関。明治45年に藤田傳三郎が記録的な価格で落札。実は福建省で焼かれた。
南蛮縄簾水指 ベトナム 16世紀;粗い土と縄簾が魅力。
雲鶴寄口丸香合 朝鮮半島/タイ 14から16世紀;
宋胡録(すんころく)柿小香合 タイ 14から16世紀;スワンカロークが産地。鉄釉の文様。
阿蘭陀色絵莨葉文水指 デルフト 17世紀;白地に藍、黄、オレンジなど色鮮やか。
和蘭花文捻花入 オランダ 17世紀;染付写。草花はすこし洋風の意匠。
などなど。
次回春季展は3月7日から6月14日
2008年9月13日から12月14日
藤田美術館
国宝9点・重要文化財50点・重要美術品2点を含む約5000点を収蔵を収蔵する藤田美術館。50点ずつほどしか展示されないので大阪に来るたびに寄る必要がある。前回春季展に訪れたが、国宝9点でも拝見するのにいつまでかかるか?9点は、
[国宝] 大般若経(薬師寺経)387巻
[国宝] 曜変天目茶碗 (今回拝見)
[国宝] 柴門新月図 (2007年 「京都五山 禅の文化」にて拝見)
[国宝] 紫式部日記絵詞
[国宝] 両部大経感得図
[国宝] 仏功徳蒔絵経箱
[国宝] 玄奘三蔵絵
[国宝] 花蝶蒔絵挟軾
[国宝] 深窓秘抄 (2008年 121回展にて拝見)
さて今回は、中国・朝鮮・東南アジア・ヨーロッパの陶磁器を通して、茶人達の美意識を紹介する展覧会。大阪に向かいながら田中優子氏の「江戸の想像力」を読んでいた。江戸初期は東南アジア・世界とつながっており、台湾でも戦争をし、タイに日本人町がある様子が生き生きと描かれていた。まったくそのような江戸初期の世界観を体現した茶道具展だったので、余りの偶然にびっくり。
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閑話休題。まず中国陶磁
朝鮮陶磁
そして東南アジア、オランダ。
などなど。
次回春季展は3月7日から6月14日