徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

春信 @高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展

2009-09-20 | 絵画
慶應義塾創立150年記念
夢と追憶の江戸
-高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展-
2009年9月19日から11月23日
 前期 10月12日まで
 中期 11月1日まで
 後期 11月23日まで
三井記念美術館

高橋誠一郎浮世絵コレクションに、春信は29点(こちら)。そのうち27点が展示される。以下がリスト。何といっても風俗四季哥仙の12枚が愁眉。三井高大(?)氏から譲り受けたという。27点のために、あと2回通わねばならぬ。
展示法として、そのまま浮世絵を置いてある方法をとっているため、表面のようすがよくわかり、よかった。このため、歌麿の高名美人六歌撰 難波屋おきた は雲母摺りが残るのがよく鑑賞できる。また一作品一作品解説があるので、画題が勉強になる。


図録番号-展示期間(1,2,3期)作品名

  • 40-1 巨川 坐鋪八景 手拭かけ帰帆
  • 41-2 春信画 鶴上の遊女

  • 28-3 春信画 風俗四季哥仙 立春 天の戸の明るけしきも静かにて雲井よりこそ春は立ちけれ
  • 29-1 春信画 風流四季哥仙 二月 水辺梅 末むすぶ人の手さへや匂ふら梅の下行水のなかれは
  • 30-1 春信画 風俗四季哥仙 竹間鶯 窓ちかき竹のは風も春めきて千代の声あるやとのうくいす
  • 34-1 春信画 風俗四季哥仙 水無月 吹風は川辺涼しくよる浪の立かへるへき心ちこそせね
  • 37-3 春信画 風俗四季哥仙 神無月 偽りのなき世なりけり神無月たか誠よりしくれ初けん
  • 39-2 春信画 風俗四季哥仙 庭の雪 あとつけね程をも見せん庭の雪人もとうふまて消すもあらなん
  • 31-2 鈴木春信画 風俗四季哥仙 三月 こきませに色をつくしてよる貝は錦のうらとみゆるなりけり
  • 32-2 鈴木春信画 風俗四季哥仙 卯月 人もとへ咲けや卯月の花さかりこてふに似たる宿の垣ねを
  • 33-3 鈴木春信画 風俗四季哥仙 五月雨 ふるすさふとたへはあれと五月雨の雲ははれ間も見へぬ空かな
  • 35-2 鈴木春信画 風俗四季哥仙 立秋 浅からぬ契りをそおもふ天の川あふせは年の一夜なれとも
  • 36-3 鈴木春信画 風俗四季哥仙 仲秋 秋萩の花野の露にかけとめて月もうつらふ色やそふらん
  • 38-1 鈴木春信画 風俗四季哥仙 神楽月 杉たてる門はなけれと里かくら是や宮井のはしめなるらん

  • 45-3 春信画 春駒
  • 42-1 春信画 廊下相撲
  • 46-1 鈴木春信画 宮参り
  • 47-2 ()雪転がし
  • 43-2 鈴木春信画 子供の相撲
  • 48-3 鈴木春信画 銀鞍白馬 見立源氏
  • 44-3 鈴木春信画 双六のけんか
  • 49-1 春信画 子供の遊び 影絵
  • 50-2 鈴木春信画 一本菊
  • 51-3 春信画 白象と唐子
  • 52-1 春信画 髪洗う二美人
  • 53-2 春信画 蚊帳の母子
  • 未出展 まつさかや内(遊女と禿)
  • 未出展 大門口
  • 54-3 春信画 萩

    (慶応大学のサイトの順)
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    表慶館 アジアギャラリー

    2009-09-20 | 工芸
    表慶館 アジアギャラリー
    2009年8月4日から2010年1月31日
    東京国立博物館

     東洋館が工事で休館となり、2009年8月4日(火)より、表慶館(アジアギャラリー)で東洋の彫刻・工芸・考古遺物を展示されている。はじめて覘いてみたが、いままでの東洋館の展示と違って、精選された文物がライトアップされて展示されているので、思わず見入ってしまった。


    第1室 中国考古
     饕餮紋ホウ(とうてつもんほう)がライトアップされる。表面の凹凸の影が強調され、何度も見ているはずだが、ギャラリーの名に相応しい。甲骨文にもライトのため、思わず目がいく。

    第1室 中国彫刻 
     如来三尊仏龕が1点。

    第2室 中国工芸
     横河民輔氏寄贈作品より、東晋時代から清時代までの中国陶磁器の代表作品を展示する。どれも優品ばかりで目移りしてしまう。リストしておこう。ただこのコーナーは照度不足。もう少し明るくてもいいと思う。重文 三彩龍耳瓶は、三彩をこの夏は優品を多く鑑賞したので見比べる。

  • 青磁四耳壺 1口 古越州窯 東晋時代・4世紀 TG-2056
  • 青磁蓮弁文盤 1枚 南朝時代・5~6世紀 TG-2110
  • 重文 白磁鳳首瓶 1口 唐時代・7世紀 TG-645
  • 重文 三彩龍耳瓶 1口 唐時代・8世紀 TG-647

  • 白磁蓮花文皿 1枚 定窯 北宋時代・11~12世紀 TG-736
  • 青磁唐草文水注 1口 耀州窯 伝朝鮮出土 北宋時代・11世紀 TG-1247
  • 白釉刻花唐草文水注 1口 磁州窯 北宋時代・10~11世紀 TG-766
  • 白磁牡丹文輪花鉢 1口 北宋~南宋時代・11~12世紀 TG-1244
  • 重文 青磁輪花鉢 1口 南宋官窯 南宋時代・12~13世紀 TG-1234
  • 白釉黒地白花牡丹文枕 1個 磁州窯 北宋時代・12世紀 TG-2003

  • 素三彩瑞果文皿 1枚 景徳鎮窯 清時代・康煕年間(1662~1722年) TG-1082
  • 重文 粉彩梅樹文皿 1枚 清時代・雍正年間(1723~35年) TG-1333
  • 豆彩瓜蝠文皿 1枚 景徳鎮窯 清時代・雍正年間(1723~35年) TG-1004-1
  • 藍釉粉彩桃樹文瓶 1口 景徳鎮窯 清時代・18世紀 TG-1019
  • 紅釉瓶 1口 景徳鎮窯 清時代・乾隆年間(1736~95年) TG-1052
  • 白磁印花蓮花文鉢 1口 景徳鎮窯 元時代・14世紀 TG-731-1

  • 豆彩龍文壺 1口 景徳鎮窯 明時代・成化年間(1465~87年) TG-1002
  • 黄地緑彩人物文鉢 1口 景徳鎮窯 明時代・嘉靖年間(1522~66年) TG-951
  • 五彩花鳥文方壺 1口 景徳鎮窯 明時代・隆慶年間(1567~72年) TG-906
  • 五彩龍鳳文面盆 1口 景徳鎮窯 明時代・万暦年間(1573~1620年) TG-909


    第7室 西アジア・エジプトの考古と美術
    第8室 インド・ガンダーラ彫刻
    第8室 東南アジア彫刻

     東博にも、こんなものがあったのか、と思わせる展示。いつもはあまりに多く展示されていて、見過ごしてしまうのだが、単純にこれくらいに絞られると、考古学的に価値があるというよりは、逸品のみが展示されていて、ただ美しく、楽しく鑑賞できる。


    第9室 朝鮮考古
     最近三国時代に興味があるので、加耶という文字を見つけたり、太環式耳飾(たいかんしきみみかざり) (新羅)の金の耳飾などに古代に思いをはせる。
    第9室 朝鮮工芸

  • 青磁蓮花文瓜形瓶 1口 高麗時代・12世紀 TG-46
  • 青磁透彫唐草文箱 1合 高麗時代・12世紀 TG-2208
  • 青磁象嵌梅竹蒲柳水禽文瓶 1口 高麗時代・12~13世紀 TG-2171
  • 粉青線刻魚文双耳鉢 1口 朝鮮時代・15~16世紀 TG-178
  • 鉄砂草文壺 1口 朝鮮時代・17世紀 横河民輔氏寄贈 TG-2125
     の5点のみ、ちょっとこれは物足りないが、青磁象嵌梅竹蒲柳水禽文瓶はすばらしい。

    今回の気合の入った展示は、2010/1/31までのようだ。



    企画展示  特集陳列「中国書画精華」本館特別1室・特別2室も開催中。
    前期:2009年9月15日(火)~10月12日(月・祝)
    後期:2009年10月14日(水)~11月8日(日)

    後期には、見たいと思っていた
    国宝 夏景山水図 1幅 伝胡直夫筆 南宋時代・13世紀 山梨・久遠寺蔵
    が展示される。楽しみ。

    工芸  特集陳列「中国漆工」 14室 2009/8/25~2009/10/18 も展示中。
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