徒然なるまままに

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流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美 @京都国立博物館

2019-10-14 | 絵画
特別展 流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美 @京都国立博物館
2019年10月12日 ~ 2019年11月24日

初日に観覧しようと計画していたら、台風19号が来襲するというので新幹線も運休というので、一度は断念。
とはいえ、14日に前期を拝見してきました。

37点の絵図のうち31点が出展されますが、第一週に展示されていたのは24点。
お姫様は、小野小町1点とちょっと寂しい感じです。

とはいえ、2階は、ほぼ佐竹本三十六歌仙絵のみでゆったりとした展示でになっています。
数点を鑑賞するだけだと、ほぼ同じような図像に見えてしまいますが、24点をゆっくりと説明書きをみながら拝見すると、なるほどと描き分けられています。

例えば、家持「さほしかのあさたつをのゝあきはきに たまと見るまておけるしらつゆ」に対して、冠直衣姿の家持は右手を冠にかざし遠くをみやる。その眼には秋萩におかれた白露が朝日をうけ輝くさまが映っているのだろうか。と説明があります。

24点をこのように拝見できるとは、なんという贅沢。

このほかに
  • 国宝 三十六人歌集のうち、躬恒集と輿風集(本願寺) 料紙が素晴らしい。
  • 国宝 本阿弥切 古今和歌集 巻第十二残巻(京博)  多分はじめて見ました。断簡とはちがい迫力があります。
  • 国宝 一品経和歌懐紙 西行筆(京博) これが西行の真筆。文字数も多く書風がよくわかります。
  • 重文 紫式部日記絵詞 第三段(東博) 鈍翁が表装させた一幅。
    等がさりげなく並びます。

  • 三十六歌仙図屏風 鈴木其一 は、モダン。

    2006年の出光美術館での歌仙の饗宴でも説明されていたかもしれませんが、柿本人麻呂の掛軸は歌がうまくなるように、と拝まれていた、とのことや、図像のタイプの説明なども面白かった。
    藻塩草には、だれの書ぐらいの札をつけてほしかった。

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