6月で会社は創立112周年を迎えた。
当社ではこの日社員一同に創立記念として金一封が渡される。
これとお正月には「お年玉」が支給されたりするところが我が社のいいところ。
(私は渡す側なので貰ったことはないのだが
この時期になるとよく思い出す、当社にいた最後の丁稚上がりの社員さんのこと。
その人が退社する時、私に
「昔、昔のことだけど....
盆暮れと年に一度の「御霊神社」でのお祭りに
必ずお小遣いが出ましてな....
私がまだ入りたての頃、御寮さんが(今で言う社長の奥さん)
「サダ坊(本名ではありません。 丁稚さんには別の名前が新たに付けられたらしい)
おまえはまだちっちゃいから お母さんがこのお小遣いは
預かっておくね」っと言って預かったらしい。
あのお金はどうなったんでしょうか?」
???????
私の祖母のことらしい。
祖母は私が生まれてきたときにはすでに亡くなっていた....
当然、先代の社長も存命していない.....
どう返答したかはまったく覚えていないけど
とても懐かしい風景を見たような気分だけ 今でも覚えている。
こういう人達がいて、会社は育てられ、今に至っている。