赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

メディアが報じない「イスラエル」の真実

2023-11-23 00:00:00 | 政治見解



メディアが報じない「イスラエル」の真実 :231123の1情報

先日のNHKニュースで、「Free Palestine(パレスチナに自由を)」「Stop genocide(虐殺を止めろ)」とのデモが取り上げられていました。市民団体の主催ということですが、デモを先導するマイクの音声は、明らかに左翼のプロ活動家のものでした。学生運動を知っている人にはすぐにわかります。

こういうデモにはNHKは親和性があるようで、イスラエル支援のデモは報道せず、「パレスチナの側に立って停戦を求める」デモばかりが取り上げられます。これが朝日新聞や毎日新聞になると「イスラエルの攻撃は民族浄化に当たる」などともっとエスカレートした表現になります。

日本のメディアは「中立・公正」を言うのは建前で、本音はいつも偏っているのです。しかし、そのメディア報道に騙される日本人が多いのも事実です。そこで、イスラエルの真実を語っているまっとうな政治学者のお話を探していたところ、幸いなことに、いつも当ブログに登場していただいている国際政治学者の解説をみつけました。許可を頂いて引用いたします。



イスラエルという国について誤解があるといけないので、一つお話ししておきたいと思います。

それは、イスラエルは大変民主的な国家だということです。

イスラエルは国民900万人のうち、20%がアラブ系(約180万人)、いわゆるパレスチナ人です。そしてこの人たちにもきちんと参政権が与えられています。少数派ではありますが、アラブ民族の党もあります。国会議員もいますし、かつては連立政権で与党側になって、大臣が出たことがあります。

そして、これらのパレスチナ人は兵役の義務を免除されています。イスラエルでは男性が3年、女性が2年、兵役の義務があります。しかしパレスチナ人にも兵役を課すと、ガザ地域に住んでいる同じパレスチナ人に対して銃を向けざるを得ません。

それはパレスチナ人にとって大変辛いことですから、そういったことを考慮して、免除されているのです。ですから、パレスチナ人がイスラエル国民として自分たちの文化を守り、信仰を守りながら生きていくこともできるのです。

これはチャイナにおけるチベット人やウイグル人の立場とは全く違います。そのことが日本のメディアでは紹介されておりません。


そして今回のハマスのテロ攻撃ですが、それ以前から毎日のようにロケット弾がイスラエルに撃ち込まれていたということもまた事実です。

そしてガザ地区も、かつてはイスラエルが占領していましたが、今はもう引き上げています。ですから本来なら和平に向かってもいい状況だったのに、ハマスというテロ集団がそこを占拠してしまったということです。そのようなイスラエルの立場も知っておくべきかと思います。

今回のニュースで非常に気になるのは、ハマス側の報道をそのまま事実として日本のテレビでは話していることです。
「病院が爆撃されて500人死んだ」
という数字一つとっても、検証された数字ではありません。

そしてハマスが病院や学校を利用して、そこに基地を作っている。さらにロケット発射装置を据えてイスラエルを攻撃している。こういったことも事実なのです。日本の報道ではバランスがとれていないと感じます。


◼︎ 日経インタビューからわかる和平を望むイスラエル国民

そのような中で、11月9日の日経朝刊が大変いい記事を載せていました。シンベトというイスラエルの諜報機関で、長官をやっていたアミ・アヤロンさんという方のインタビュー記事です。

このアミ・アヤロンさんはイスラエル海軍トップの立場を経て、1996〜2000年にシンベト長官を務めた方です。

記事によると、「対パレスチナ政策の何が間違っていたのか?」という質問に対し、次のように答えています。

「ネタニヤフ政権は、カタールからハマスに巨額の資金が流れるのを黙認した。パレスチナ国家の樹立を実現させないため、(パレスチナ自治政府の主流派の)ファタハに対抗させた。パレスチナが分裂しているから対話できないという言い訳にしていた」

非常に大事な話をされていると思います。

ファタハというのはヨルダン川西岸地域に自治政府を作っているパレスチナの政党です。そのファタハと対立しているのが、ザにいるハマスなのです。そこでハマスの力が強くなればパレスチナが分裂してくれる。そうすれば、「対話する相手がパレスチナにはいないじゃないか」と、話し合いを拒否することができる。そのようにネタニヤフ政権は考えていたということです。

そうしているうちに、ヨルダン川西岸にユダヤ人がどんどん住み始めたという経緯があります。

つまりネタニヤフ政権は、自分たちの一番の敵であるはずのハマスが力をつけることを望んでいたということ。これがまずかったのだと、アヤロンさんは言っているのです。

そして次のようにも言っています。
「重要なのは、双方が希望を抱けることだ。私の生きている間には無理だとしても 和平は実現可能だ」
このシンベト元長官のように、軍のトップにいた人など、イスラエルの安全を何よりも大事と思っている人の中には和平合意を望んでいる人が多くいます。

私は早くこの戦乱が収まることを祈りますし、その後には必ず、和平の機運が盛り上がってくると思います。多くのイスラエル国民は、パレスチナとの共存平和を望んでいるのです。


(午後は『1.国の財政破綻はあり得ない――ザイム真理教の闇を暴く』をお届けします。3日間にわたって財務省の嘘を暴きます)


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