あかねの出来事

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今日はどういう一日だったでしょう?

「2022年問題」と「いきいきファーマー」

2017-06-10 09:31:55 | Weblog


羽村市議会、開催中です。

私は初日、8日のトップで登壇。

羽村市の農業振興、循環型生涯学習について質問しました。

生産緑地法の改正を含む「都市緑地法等の一部を改正する法律」が
本年5月12日に施行されました。

この改正の背景には
国としては、都市の農地について自然とのふれあいやコミュニティづくり、防災など多くの
機能を期待しています。
ただ、これらの機能は必ずしも直接に大きな収益に結びつくとは限りません。そのため
マンションなどを用いてより大きな収益を得ようと農地を転用し宅地として利用する農家の
方も多いのが現状です。
そこで国は、生産緑地を増やすことで転用されずに維持される農地を増やしたいと考え、
生産緑地の要件や生産緑地内の施設の制限を緩和して、生産緑地のメリットである
”所有者に対する税の優遇”を受けやすくしています。
それと同時に、生産緑地解除のための買取りの申出を延期させることができる制度を導入し、行為制限を受ける土地の減少を防ごうとした狙いがある、と報じていられています。

今回の改正により、生産緑地の指定面積下限が緩和され、市区町村が条例を
制定すれば、500平方メートルから300平方メートルに引き下げることが
可能となりました。


土地が生産緑地に指定されてから30年が経過すると、所有者は市町村に対して
買取りの申出をすることができます。
しかし、実際には市町村が土地を買い取ることはほとんどありません。
結果として、生産緑地指定から30年が経過するとその農地の多くが解除され、
宅地に転用されます。
2022年には現行の生産緑地法が施行されてから30年を迎え、多くの生産緑地が
解除されることが予想されています。「2022年問題」と呼ばれています。
すると、多くの農地が一気に転用され、農地の面積が急激に減少する一方、
宅地の供給が過剰になってしまう可能性もあるのです。
改正法では生産緑地指定から30年経過が近づいた農地について、農地として
保全することが良好な都市環境のために有効であるものを市町村が特定生産緑地として
指定し、買取りの申出をすることができる時期を10年間先送りにするという制度が創設されました。

このことについて、質問したのですが
市長の答弁は
「農業委員会や関係団体にもご意見を伺いながら、対応していきたい」という答え。
自分の子どもが後を継いでくれるか?
300平方メートルの土地でどれだけ農業収益を出せるのか?
指定を受けて30年、営農していけるか?
また、特定生産緑地指定も受けても、10年後まで営農いていけるか?
様々なことを農家の方は考え、家族間で話し合い、結論をだして
行かねばなりません。
慎重な対応は必要ですが、「市」として、
条例を制定する必要性を感じているのか、考えているのか?
最後まで、曖昧なものとなってしまいました。

そして、
認定農業者、新規認定就農者についても質問しました。
「いきいきファーマー」と呼ばれているらしいですね。
かわいいロゴマークも用意されています。

経営改善計画を立て、家族経営協定を締結し(家族申請に必要)、
ある意味
「働き方改革」というか
「ワーク・ライフ・バランス」の視点も入っているのです。
認定されればさまざまな補助事業を受けることもできます。
現在、数名の方が希望なさっているようですが・・・

新たに農業を始める青年等の確保について・・・
新規認定就農者について質問しました。
勿論、親元での就農も対象、農家のお嬢さんと結婚し、
畑を引き継いでも対象となります(農林水産省に確認しました)。
新規認定農業者(認定期間は5年)に認定されると
様々な補助を受けることができます。
この制度について「羽村市の農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な
構想」には触れられていませんが、勿論、認定していくということ。

原則45歳未満ですが、知識技能がある65歳未満の方も対象ですし、
農業経営を開始し、5年以内の方も対象となるのです。

「まずは認定農業者」ということなのですが、
こちらの制度についても、積極的な取組みを行ってほしいと
私は思うのですが・・・・。

いずれにしても、羽村市の農業は、高齢化、後継者不足、
都市化が進む中での、さまざまな課題を抱えながらも、
美味しく、安心・安全な野菜を生産してくださっています。
若い人の就農の引くさに
農業に対するネガティブなイメージがあるといわれています。
「天候に左右され収入が不安定」「重労働」「収益が低い」等々。
こういったネガティブなイメージを払拭し、農業は人の命を支える、
食を支える意義ある仕事であることなどを、行政が、地域が魅力をPRしていくこと、
農業の魅力やメリットを若い人い積極的に伝えていくことも
都市農業の振興と継承に必要ではないか、と訴えさせていただきました。

市長の同様のご意見を述べてくれたことは、嬉しかったです。

写真は庭のきゅうり。
プロには叶いませんが、美味しく実りました。
苗がよかったのでしょう!
勿論、羽村市農産物直売所で購入した苗です。