没後120年『エミール・ガレ:憧憬のパリ』 サントリー美術館 ※4月13日(日)まで
最近、美術館に行ってない。訪れる気分になれなくて。
だけど、サントリー美術館は年間パスがあるのでモトは取らないと!
(前回の儒教展、行かなかったし)
サントリー美術館はガレのコレクションが充実しているので、
何年かに一度、ガレ展を開催していて、私も2008年と2016年に観ている。
今回は芸術家というよりは実業家の面に重きをおいていたかなーという印象。
それと万博。
1800年後半に開催された万国博覧会にその都度、どういう関わり方をしたのかという切り口の展示が興味深かった。
ガレにとって初めての万博は1967年。そう、徳川幕府と薩摩藩が出展してジャポニズムブームになったパリ万博。
でも、これは父親の手伝いとして関わっていたらしい。
次の万博からは代を継いでいたので、自らの出品を出品したようで。
ガレ展を今年のこの時期にかけたのは大阪・関西万博を意識しているからかなぁ。
(サントリーは大阪発祥の会社だしね、展覧会最終日は関西万博が開催する日だし)
そんなことを考えていたら、初めてガレ展を観た時の印象とは随分変わってしまった。
2008年に観た時はジャポニズムに被れて日本に憧れた熱いガラス工芸作家だなぁと思ったけど、
今回、自らガラスを吹いたのではなく、デザインして製作は職人に任せていたのでは?とも考えた。
尾形乾山が陶芸家ではあるけど、むしろ器をデザインしてプロデュースして大量生産した工房の経営者だったのと共通する印象かな。
1つ1つの作品については、既に何度か拝見しているから特に目を引かれたものはなかった。
まぁ、ラストのキノコのスタンドはいつ観ても「すごいな」と圧倒されるけどね。
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