緑の中で泳ぐのは、
本当に気持ちいい。
意外なことに、
富士屋ホテルの
屋外プールは
25メートルはゆうにあった。
本格的ではないか。
現役水泳部の娘は
勢いよくザブンと飛び込み、
元水泳部の私は、
恐る恐る水の中に身を沈めた。
そんなに冷たくもなく、
生ぬる過ぎもせず、
ピンと張った水の
感触が気持ちいい。
悲しきかな、
水泳部の習性で、
つい本気にダッシュで泳いでしまう。
チンタラ、水に
浮かんでりゃいいものを。
母娘でマジに
競泳をしてみた。
もはや圧倒的に娘の勝利なわけで、
トホホ。
でも、親としては嬉しくもある。
娘は
「ただ泳いでるだけじゃ
つまんない。
いつもの水泳部の
練習メニューやろうかな」
とガチ泳ぎしたがった。
まさか温泉郷のホテルでマジ泳ぎ？
浮くよね。浮くからやめよう！
と心で念じたら、
「ここでは、他のお客さんに
迷惑だから無理だよね」
と娘が自ら自粛した。
大人になったものだ。
泳いでいると、
水温が冷たかったり
あったかかったり、
場所によって変化するのが、
自然の法則をそのまま
体感できたようで、
'あー、
ここは
アスファルト激アツジャングル、
東京とは違うんだ'
と心が踊った。
ただ、屋外のプールゆえ、
小さい虫が飛んでいて
食べてしまうのでは
と怖くなり、
1時間もしないで、
プールから上がって
しまったんだけど。
悲しき都会人、と
自分のひ弱さに
軽く落ち込んだ～、ほんと。
ところで、
プールサイド脇に
ひょろりと生えていたこの木、
ちょっとだけ、
イタリアっぽい？
こんな感じ！
気のせいかな？
