夜の7時頃についたが、この通り列が。
人気があるようだ。
スケート料はタダだが、靴代が5ユーロなり。
靴のサイズをフランス方式で言えるようにしておこう。
私は「23センチ」と、(調べるのが面倒で)英語のセンチで伝えた。
すると全然通じなくて、出てきたのがサイズ40のスケート靴。
で、大きすぎると文句を言ったら、今度はサイズ42が出てきた。
次々と起こる不幸だったが、そんなこと次に起こったことに比べれば、
大したことではなかったのだ。
だって、またもや大きすぎると文句を言うと、
「交換してほしければ、列に並べ」と横柄に対応してきた!
私もひるまず、「だって靴のサイズが違うのよ」と靴の係りの人に
言ったが、列に並べのいってんばり。
さて、その列はスケートをし終わった人が靴を返すためのラインだった。
私は氷がとけて濡れたフロアに(自分の靴はあずけてあって、
大きすぎるスケート靴は、はいても足が泳ぐので、
それで立つこともできず、手でもっていた)
靴下で並ぶこと30分、足が濡れて寒くて寒くて・・・。
可哀相に思った1人の美しいフランス人女性が、
「この人は靴のサイズが大きくて変えたいだけなのよ」と
交渉してくれたが、それでも「ダメ、並べ」と
意地悪そうな(そう見えた)黒人女性の靴係がぴしゃりと言ってきたのだ。
私の怒りは沸点に達し、娘(正しいサイズをもらえた)
に「もうスケートしないで帰りましょう」と言うと、
娘はとっても悲しそうな顔をした。
そうか、娘は何も悪くない、と思い直して30分、
濡れた足のまま屈辱とも言える状況に耐え抜いた。
自分の番がきて、靴のサイズを取り替えてもらうとき、
思いっきり、文句を言った。
「何で、サイズを代えるだけでこんなことになるの!
間違えたのはそっちでしょ」と。
特に黒人女性(意地悪そうに見えた)に
「あなたのせいで、足がべちょべちょよ」と文句を言ったら、
「私のせい?」と聞き返してきた。
ひるまず、「だって、そこの男が靴のサイズ間違えたのよ」
と言うと、「本当よね、腹がたつでしょ、
絞め殺したいわよね」と今度は私に同意してくる。
な、なんなのこの展開! と思ったが、
どうやらこの女性、仲間の白人男性たちが嫌いのようだった。
いいや、単に調子がいいだけかもしれないが・・・。
今、書いていて気が付いたが、この黒人女性は英語が分かる
人だったのね。私は英語で一気に文句を言ったんだもん。
この女性が最初から応対してくれていれば、
正しいサイズの靴をはじめから借りられたのだ! トホホ!
靴を借りるのがこんな大変なんて・・・。
娘の時はすんなり36(トホォントシイス)を思い出せ、
フランス語で伝えることができ、問題なかったのに・・・。
一瞬の英語の発言がこんな悲劇を生むとは想像もできなかった
他に気をつけるべきことは、
手袋を忘れないこと。手袋着用と注意書きが貼ってあった。
(フランス語だけど多分そう書いてあったと思う)
さらに、荷物を預ける場所がないので、
荷物は背負えるようなリュックがいい、ということだ。
ところで、
スケート靴を借りるとき、
履いていた靴を預けたのだが、
娘の無惨な靴を見ても、
フランス人は何の反応も示さなかった。
ヒール部分が取れてしまってボロボロ。
貧乏で靴を買い替えることができない
アジア人の母娘、
と思われても致し方ない。
リアクションがないのは、
優しさだったのか、
気づかないほど鈍感なだけのか・・・・、
ナゾだ!
子供用と初心者用のリンクが特設されていた。
勿論、そのリンクで
まずは氷になれることに。
娘は初めてのスケートだったが、
小さいときからローラースケートが得意だったので、
難なく滑れるようになった。
母の方はへっぴり腰状態。
娘はすっかりスケートに慣れ、
子供用から本格的な大人用のリンクに移る。
母は、以前として子供用のリンクでチョロチョロと滑っていた。
「ママ、スケートって楽しいね。ほとんどローラースケートと同じ。
でも、こっちのがそっちより楽しいかも」
とのこと。
まあ、娘が満足してくれたので、
苦労は報われた、ということだ。
ケガがなくて本当によかった。
「娘のスケート初体験はパリのど真ん中、市庁舎前の
パリ・プラージュ、で!」 とどうしてもあえて、ブログに書いておきたい。
で、実際こうして書いてしまった。
9時には市庁舎を後に、ホテルへと向かう。
タクシーを拾って、安全に帰りました。
革一枚になってしまった靴底に穴があいたら大変だしね。
ホテル近くのファーストフード(ハンバーガーやさん)
で小腹を満たす。
といっても私はカプチーノのみ。
娘はフライドポテト。
「クイック」というベルギーのチェーン店だった。ファストフードは
どこも同じと思っていたが、
案外美味しくて恐れ入った。
明日からいよいよ毎晩バレエ観賞が続く。
連続4夜だ。
美しく舞うエトワールへの期待を胸に
眠りについた。