20年以上前に読んだ本だ。
当時、私は森瑤子の本を読み漁っていた。
都会的な大人の男女を題材にしている作品が多く
わかったような、わからないような気持ちで読んでいたのだろうか。
30代後半で作家デビューして、15年足らずの間に100冊以上を
発表したのだから、とても精力的なところも好きだった。
多分、100冊以上読んでいるのだと思うのだが、
私の中で心に残った代表的な1冊が「望郷」だ。
この本を読んでから、私はスコッチに興味を持ったし、
ニッカウィスキーファンになったし
余市という土地に憧れ、訪ねてもみた。
今、また読みたくなって、再版された単行本を買った。
明日からNHKの朝ドラになる「マッサン」は、「望郷」のモデルである
スコットランド人リタの夫のこと。
まだ読み始めだが、当時と同様に森瑤子の世界に感激している。
美しい表現に、行ったこともないスコットランドの情景が目に浮かぶようだし、
人の気持ちの不安定さ、行ったり来たり、がよく伝わってくる。
旬な1冊だったこともあるが、久しぶりに読書をしてみたかったようだ。
秋の夜長、しばらく読みふけようと思う
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