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今月の10日から「チェ 28歳の革命」という映画が公開されたことはご存知でしょうか。昨日、この映画私は観にいきましたよ。上の画像は購入したパンフレットの表紙です。
この映画は、2部構成になっています。自分が見た印象では、1部と2部両方あわせて一つのドラマが成り立つようにできているように感じました。一般的には、チェ・ゲバラというとTシャツのようなゲリラ戦士として先頭に立つイメージが大きいと思われますが、実際にはチェ・ゲバラはカストロが率いている「7月26日運動」の革命軍には当初軍医として参加していました。ですから、映画でも最初の所は軍医として地道に負傷兵の治療をする、またシエラマエストラ山中の村々の人々の治療を行なっている姿が多く描かれています。マリアおばあちゃんのエピソードらしきシーンもあります。第1部のクライマックスはサンタクララ(ゲバラシティとも呼ばれている)での市街戦です。キューバの要衝の都市サンタクララを革命軍が制圧したことが革命戦争の勝利につながります。ここでの司令官(コマンダンテ)を務めたのがチェ・ゲバラです。Tシャツのに描かれているチェのイメージに近づくのは革命戦争の最初ではなく途中からです。
チェ・ゲバラは倫理観の面では極めて厳格でした。これを自分に課すだけではなく革命軍の部下達にも要求していましたので、「実はあいつ(ゲバラ)が嫌いだった」という人もいます。あまりの厳格さに煙たがる人もいたということです。映画の随所にチェの倫理面での厳格さをうかがわせるエピソードは盛り込まれています(もちろん、その厳格さはチェの個人的資質だけではなく、人民を圧政から解放するために戦うゲリラ戦士として要求されることでもあったわけです。革命的言辞をもてあそんで農民から略奪する、若い娘を襲うなど論外。ゲリラ戦士は変革のために最も不屈に戦う人民の核です)。今でこそチェ・ゲバラは変革と正義のアイコンとして扱われているけど、彼のそばにいる人は疲れるのでしょうね。でも、それくらいだったからチェ・ゲバラが変革と正義のアイコンとして世界から愛される革命家たりえたのかもしれませんね。
あまり書きすぎるとネタバレになってしまうのであとは自分で映画を観てください。今月の31日に公開される第2部「39歳 別れの手紙」はチェがボリビアの山中でボリビア政府軍に捉えられて両手を後ろ手に縛られた状態で射殺されてしまうところにいたるので観るに忍びないのですが、ここまで観ないとなぜゲバラが今日に至るまで世界から愛される革命家なのか、その真髄が分からないから観ざるをえませんね。
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