陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

私が女性だからと憐れまれる存在…

2011-06-11 04:08:26 | Weblog
隣接地の男は朝の出勤前を狙ってやってきた。
今から出勤と言うに、すぐ済むからと境に引っ張り出された。
散歩で雨に濡れたからシャワーを浴びた直後、まだ髪を乾かしていない。

問題の工事場所へ太い物干し竿が境目だと相手が主張するところへ置いてある。

我が家の土地は相当、内はひっこむ形となる。
どうも相当前に測量を依頼して依頼、向こうはその事へずっと拘っていたらしい。
雑地で放置状態で葛が花を植えている所まで這うので、
30センチほどの田んぼも畦ガードで私が防いでいた位置が隣土地であったのだ。

   女だから黙っていた

相手がそう言ったとたん、突っ張って立てていた自分が崩れた。
後はめちゃくちゃな事を並べ立てる。
わが土地守るのに必死。
難癖をつけて何か私が利益を得たいと思っていると勘違いしていることは明白。

最後には業者が掘った木は自分の物だと思って掘ったとまで言う始末。
私が聞いた時に当然ながら業者はそんな事は言っておらず、
どうみても私の敷地内に植わっていた。
根っここそ隣接地に広がっていただろう。

雑地から這う葛をガードしていた柵で自分の土地だと主張する意味ではなかった言うと
自分はそんな物を植えた覚えがない。誰かが植えたんだろうと言う。
笑止。ばかばかしくて相手にならない。

   あなたは始末に負えない蔓性の草までお買い上げなったんですよ

そう言いたかったが止めた。
出勤時間が迫って話などできない。

測量が済んで、気になる柵であればはみだして植えてある花や木だと思えば、
女だから黙ってやっていたのではなく、ちゃんと話に来ればよかっただろう。
ここに住んで25年。
隣接地が不遠方の動産屋所有で管理もしてくれないため、
買い手がつくまで境を超えて丈夫な花を植え草をガードしてきた。
買い手がついても管理をろくにしないから、
ここらだろう部分にガードを置いてその向こうの花は抜いた。
その位置がアバウトであったのは確かだが、
太い草の、しかも斜面をきれいに保つの私にとってすごい労力だった。

言われた位置が境なら購入時に聞いていた位置からかなりずれている。
相手には相手の言い分があった。

私は争う気がなくなった。
ひとことだけ言わせてもらった。

   ご近所なのに、ずいぶんコミュニケーション不足でしたね

夫の影からついに出て来なかった妻。
おんな独り身だから「黙っていてやった」という夫。
来た当初から、こちらが頭を下げても、
挨拶ひとつロクに交さないで、
我が家の前を通過して行くから自然とこちらも避けてきた。

私からでもどんどん話しておけば、ちゃんと工事の話もできたのだろう。
「女だから黙っていた」という口が震えていた。
詭弁を並べ立てて自分の土地だ所有物だと主張する。
思わず、

    女だからご誤魔化せると思っている?
    ほんとうにその位置は正しいの?
    朝の忙しい時間狙い、図面を要求したにも関わらず手ぶらなのも怪しい?


気もしたが、
境を争う醜さに耐えられない。

工事の了解を得ていない事だけは謝りの言葉を口にしたから良しとする。
この人たちと今後も関わってゆく、顔を合わせるわず煩わしさだけが残った。

夫が残した土地が傷つけられている。
削り採られている地肌は私の胸を抉る傷口に見える。
工事が見える窓のカーテンを閉めて、その前に家具を移動させて楯にした。
もう見たくない。

一人になって十年。
ずいぶんと無理して自分を励まし励まし生きてきた。



仕事を終えて先日、寡婦となった友の家へ寄った。
ひとりでぽつんとしていなか?
悲しみに押しつぶされていないか?

返事があって開けた玄関に長男が立った。
開いたままのドア向こうの部屋には五月に生まれたばかりと聞いていたお孫さんが寝かせてある。

友と遺影の前で一時、話す。
祭壇にはトレードマークの眼鏡と腕時計と仕事鞄が置いてある。
会社トップ一歩手前までのぼりつめた日に、プロの手によって撮影された写真だと話される。
彼が一番輝いていた時の顔だ。

キッチンから夕餉の支度のにおいと話し声がする。
女の子二人と男の子と三人の独立し出ていった子供たちが集合してくれている。
食事の支度もちゃんとしてくれている。
みんなそう遠くない位置に暮らしている。
長男も子が生まれ、妻は里帰り中だそう。
じゃあ寝ているのは長女の赤ちゃん?
そう言えば長女がお産直後の里帰り中と聞いていたっけ。
孫二人を見て触れて彼は逝った…良かったね。
これから長男家族と一緒に住めるように改築の話も生前に進んでいたそう。
建築機材が震災で遅れていたそうで、年内には同居の運び。

私の時よりうんと良い状態で悲嘆の時期が過ごせそうだ。
少し安心して、
少し自分の立ち位置が寂しくなって、モコ待つ家に帰った。

姑の入所の事からこっち孤軍奮闘。
走りすぎたか?
疲れた…

今朝はどしゃぶり。肌寒い。





にほんブログ村 シニア日記ブログ 女性シニアへにほんブログ村 人気ブログランキングへ
                                                           
     来られたお印にふたつクリックしていただくとうれしいです=^_^=