陽だまりのねごと

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町長選挙  奥田英朗

2011-06-12 05:27:54 | 
町長選挙
クリエーター情報なし
文藝春秋



気持が煮詰まっている時に、ジャストフィットの小説だった。
医師会会長のボンボン精神科医がこれが治療?と思うお気楽な接し方で患者が癒えてゆく小話で構成されている。
最初の3つは、どこかにモデルがいそうな?
どれも自分が無理している事に気付かずに、精神を病んでくる。
囚われている事に気がついて、ふっと我に返って力を抜く、…簡単そうで現実むつかしい。
最後の「町長選挙」は離島の選挙違反そっちのけの島を二分するハチャメチャなお話。
ここ近辺でも原発立地を巡って、激しい団結力である島が一致団結していた。
抱腹絶倒して読み進んでいる内に、ものの見事に常識や価値観が粉砕されてゆく。

思えば、そう何彼に囚われて、「こうでなくちゃ」と力むから疲れるし、心が痛む。

息子がやっている合気道は脱力を教えている。
体の力を抜くと技が決まるんだそう。
これは生き方にも通じるか?と横目で眺めて思ってきた。
なかなか簡単そうに見えて、むつかしい。

難しいことをガッハッハと笑っているうちに教えている。
私にとって、精神安定剤みたいな、心のマッサージ効果がある小説だった。

今、朝日新聞に中学生の学校内での自殺?をテーマにした奥田英朗の「沈黙の町で」が連載中。
重たいテーマが実に軽いタッチで遅々として話進まないが、読み始めたら続きが待たれる。


読み終えてから、
東京ヴォードヴィルショーの三谷幸喜脚本「アパッチ砦の攻防」を観に行った。
笑って笑って笑って二時間過ぎた。

出かける前に化粧の鏡をみれば、実は涙で目が腫れぼったかった。
朝から境目工事の騒音がして、無性に夫が偲ばれた。
崩された境目で光景が変わってゆくことが、思い出を壊してゆくようで
自然にあふれてくる涙がここまで瞼を腫らしていたとは^^;

笑うとかなりすっきり。
いい日に観劇も重なった(*^^)v

笑うって大事なのね



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