今日、おとなりさんの犬が死んでしまいました。
とても優しい、おじいちゃん犬でした。
昨日から苦しんでいて、気が気じゃなかったのですが、母に、“他所の犬の世話を焼くより、自分の世話を焼きなさい!”と言われてしまいました。たしかに、出勤時間が迫っていましたし……(あやうく遅刻するかと思った)
でも、おとなりさんが出てきてくれてなかったので、よほど、「どなたかいませんか~!お宅のワンちゃんが苦しんでいます!」とドアを叩いて叫ぼうかと思ったのです。が、母に言われて、後からハッと冷静になってみると、はたから見ればあきらかにオカシイひとだし、やらなくてよかったのでしょう。
ただ、やはり気がかりで、しかもいつもうちの猫がそばで寝ている網戸から、犬の様子がよく見えるのです。猫も網戸に張り付いて不安そうに見ているし、なすすべもなくただ自分の猫を抱きしめていました。
今朝になって、私には“うちの犬じゃないのだから、どうにもできないの”と言っていた母も、内心は気がかりだったらしく、“胸が苦しくなった。早く楽にさせてあげて下さいって神様に祈ってた”としおれていました。
親子と猫で不安な時間を過ごすうち、おとなりさんが出てきた気配で、ようやくホッとしましたが、そのあと一時間もたたないうちに、息を引き取ったようです。
うちの庭との境に近い、低木の下に葬っていたようなので、ちょうどうちの庭の、前飼っていた猫たちのお墓とも近いし、一緒にそっと、お線香をあげようと思っています。
(犬を家族同様に思う人もいるし、純粋に番犬、という扱いのお家もありますが、おとなりさんは後者だったようです。それぞれの考え方があって、当然ですよね。でも、お線香をあげさせて下さい、などというとやはり頭のオカシイひとに思われそうなので、こっそりあげたいと思っています)