月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

仕事において、なんか面白くないなあ、という疑問の目を持とう!

2013-02-19 23:58:12 | 執筆のおしごと(主な執筆原稿、最近の公開できるもの記録)


今日は寒い一日だった。午前中は雪が舞っていて、午後からは冷風が漂い、2月らしい天気だった。

昨年から、ちょっびり大御所のデザイナーさんとお付き合いがあり、
コピーのほうも慎重に対応をしている。
たとえば、今やっている案件のなかで、ものすごく暑くるしい感じの商品ばかりが羅列されている
商品パンフであっても、その人の手にかかれば、見事にスッキリ。
簡素で、余計なものは何もない。
けれど、それが逆に信頼できるような商品ブランドのように思えるし、
垢抜けてみえるのだ。
スッキリ力はすごいなあ。
「佐藤可士和さんの仕事の整理術」、の内容がふと脳裏をよぎった。

デザイナーさんは、センス勝負。
その裏側にまわると、さまざまな計算が働いているのかもしれないが、
そうみせない所がうまいなあ、と関心する。

あたかも、それが正しいデザインの配置、
正解のように見えてくるのだ。コピーにもデザインにも限りなく正解に近い答えはある。

だから、コピーもできるだけシンプルに
必要な言葉だけをしっかり選んで書くように努める。

話がだいぶ横道にそれるが、昔、ある方に、
「あなたは上についている人が悪すぎる」と大きな声でなじられた事があった。
そんなものかしら、
と当時は思ったりしたが、その方の持論によると、自分よりも上の人や尊敬に値する人の下で仕事しないと、
ひとはそれ以上に伸びないし、向上するチャンスを失うということらしかった。
「いいところまでいっているのに、なぜパッとしていないのか分かる?」ともいわれた。
そんなものかしら、ふん、(谷崎潤一郎的なふん、のあいづち)と思ったものだ。

同じように(というべきか)
誰と一緒に仕事を組むか、というのも、結構影響されることなのかもしれないね。

自分が刺激されたり、気付き力の高い人はいいなあ。
ユーモアのある人、ほっとする人もいいなあ。
ともかく私は「人」大好き人間というか、
人の長所を極端に好きになるタイプだから、たいていは大丈夫なんだけど。
<今のところ、つまらない人とは組まないのでラッキーなことであるし…>
少なくとも、あの人とだけはもう二度と組みたくないと、思われないように
心に深く刻もう。

もうひとつ、今日、コピーを書いていて思ったことだ。
ひととおり仕上げた後で
(まあ、悪くはない。でも、当たり前のことばかり書いている。
なんか面白くないなあ)
ということにふと気づいて、書き直した原稿がある。
そして、訂正したあとで、ああ気づいてよかったと胸をなでおろした。
危ないところだった。
何か面白くないなあ、的な視点は、絶対になくしてはいけないと、
これまた深く心に刻もう。
自分の原稿は信じてはいけないのである
(このブログも含めてかしら?)