月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

今淡路島と行ったら、生しらす丼とノマド村が旬らしい

2012-10-10 21:22:25 | どこかへ行きたい(日本)

ここのところ未来の展望が全く見えなくなってきて、滞った水たまりのような気分だったが、夕刻、ベランダへ出て鈴虫の声を聴きながら丁寧に紅茶を入れて飲み、栗の和菓子を食べ、西の彼方をみていると次第に落ち着いてきた。

さあ、ブログを書こう!
週末は淡路島へ行ってきた。


わが家からは約1時間のドライブコース。
大海原を胸いっぱいに吸い込みたいとか、
鮮度抜群の寿司を食べに行きたい、とか、そう思ったらすぐに実行に移せる距離にあるのが、実にいい感じである。

この日も晴天で、空の青と海の蒼が実に穏やかに溶け合って、
美しい景色。

お昼は、ぜひ岩屋でお寿司を!と思っていたら相方が「旬は生しらす丼!」といって譲らないので、今回は委ねてみることにする。
地元で人気の旬菜旬彩「しいのみ」さん(神戸淡路鳴門自動車道の北淡ICを降りて、県道31号を岩屋方面へ8km走って淡路バスの梨本バス停を右折すぐ)。

生しらす丼と蛸の天ぷらが付いた定食で1,050円。

最初、生しらすだけを口に入れてみると、甘エビに似たとろんとした食感と稚魚独特の甘みがあって、とても美味しい。

続いて、ぽん酢ベースのたれと、ネギ、大根おろし、ショウガを加えて丼に混ぜて沢山食べた。ゆっくりしていると、冴えた透明度のピンピンしていた生しらすの鮮度が落ちて、ふにゃあとして生臭くなってしまうので要注意である。


それから、2010年に閉校となった淡路市野島小学校の跡地に昨年建築された「のじまスコーラ」という複合施設に立ち寄って(のじまマルシェ)、野菜やジャム、地元のベーカリーなどを見て歩く。

淡路の棚田や農村の匂いのする場所へも。
ふとバリ島の棚田を思い出してしまった。
それほどの悠々とした、素朴でのびやかなスケール感だ。

「ノマド村」。
ここも先ほどの「のじまスコーラ」と同様に
淡路島長沢の廃校を再利用して、アーティストたちが創作活動をして展示会やイベント、ワークショップを企画し、芸術&文化が集う空間。
ドイツとスイスで活動してきた写真家、映像作家の茂木綾子さんと、夫のドイツ人映像作家 ヴェルナー•ペンツェル氏が携わり展開する淡路島には異質のナショナル・アートな空間。
土日は、「カフェ・ノマド」
がオープン!しているとあって、交通の便が悪い未開の地なのに、どんどん車が入ってくる。

紅茶とヨーグルトのスイーツをオーダーする。
カフェにありがちな素人感覚のいい加減さが垣間見られるものではなく、
ほんとうに自然な素材を生かした、家庭的なケーキとお茶で十分に満足のいくものだった。

これだけの空間なのだから、本物を提供するのだ、という心意気が伝わってくる。

さて、海岸線を車で走るというのは、脱日常には最高のロケーションだ。
お土産は、淡路島の魚増鮮魚店で焼き穴子を購入!

〆といえばやっぱり温泉ね!(車にはいつもタオルセットを常備している)

洲本温泉と行きたいところを、今回は明石海峡大橋が望める「松帆の湯」で。
お湯に浸かりながら、海と橋をいくらでも目に焼き付けられるという贅沢な至福を味わった。

この「海と美味の淡路島」は、こちらから働きかけずして
どんどん素敵な景色や美味しいものが向こうからやってくる、というちょっぴりルーズでのんびりとした心地だった。

夕刻には、さっそく、先ほど買った穴子で「穴子寿司」をこしらえた。
気分が良かったので、普段はあまりしない台所掃除をしながらごはんを作る。

良い具合に炭火で香ばしく焼き上がっていて、久しぶりに美味しい穴子を食べられて
さらに気分は盛り上がる。
いつもは一人ごはんが日常なのに、変な感じ。3人で食べる食事はドラマの食事風景そのもの。

翌日には残りの穴子を「柳川風」にして登場。頭から尻尾の先まで残らず頂けた、ああ美味しかった!ごちそうさまでした。




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