問わず語りの...

流れに任せて

映画『ジュラシック・ワ―ルド/新たなる支配者』

2022-08-01 08:24:42 | 映画

世界中に恐竜が溢れている世界で、人類はどのように生きているのか、といった世界観の構築が甘いな。

 

というのが第一印象でしたね。

 

 

例えば「平成ガメラ三部作」では、怪獣がいる世界に生きる人々の不安感といったものが、物語の中で上手く描かれていて、これが物語に一定のリアリティを与えていたように思うのですが、この作品は

 

その辺りが、どうにも

 

甘い!

 

恐竜を闇で売りさばいて一儲けしようとする輩がいたり、遺伝子工学を「悪用」しようとする企業がいたり、なんかそんな、相変わらずのことばかりが描かれて、人々の生活の変化とか、その辺りのことがまるで描かれていない。

 

コロナ禍が世の中にどれだけの影響を与えたか、そこを考えると、「恐竜禍」でも世の中は相当変わると思うのですが、その辺りがまるで描かれていないんだな。

 

甘いなあ、という印象をまず感じました。

 

でも娯楽作品としては、大変面白く出来ています。恐竜がとにかくいっぱい出てくるし。

 

まあ恐竜といっても、遺伝子工学で「作られた」存在なので、これはもう、「素」の恐竜ではありません。

 

【怪獣】ですよ

 

【怪獣】

 

『ジュラシック・ワ―ルド』の一作目には、まるでカメレオンのように体の色を変化させて隠れたり、赤外線センサーに感知されない「特殊能力」を持った恐竜が出てきますよね。あれは遺伝子工学によって作られた全くの新種。ていうか

 

ここまでくると、もう

 

どうみても怪獣ですわ、怪獣。

 

岡田斗司夫氏曰く、『ジュラシック・パ―ク』シリーズは「恐竜映画」だったけれど、『ジュラシック・ワ―ルド』シリーズは「怪獣映画」であると。

 

まさしく。

 

今回はそこまで怪獣らしい怪獣は出てこないけれど、それでも殺人訓練を受けた「恐竜兵器」が出てくるし、主人公オ―ウェンとこの「恐竜兵器」とのバイク・チェイス・シ―ンは、まるで007みたいな迫力で、なかなか見応えがあります。

 

ともかく全編これアクションに次ぐアクションで息つく暇もない。氷上でのアクションとか、結構好きです。

 

ただ「ご都合主義」的な展開が続き過ぎな傾向があって、この点もまた脚本の甘さかなと。

 

三部作全てに登場するクレアという女性が、民家の屋根を飛び越えたり飛び降りたり、まるでジャッキ―・チェンかトム・クル―ズみたいなアクションを見せる。

 

いやいやいや、こういうキャラじゃなかったでしょ?

 

急なキャラ変、こういうの、よくないな。

 

まあでも、面白かったけどね。どっちだよ(笑)

 

色々ツッコミどころ満載ではありますが、娯楽作品としては十分満足に足るのではないかな。

 

クライマックスの三頭の肉食恐竜による一大バトル・シ―ン。三大恐竜、ていうか『三大怪獣地球最大の決戦』といった趣の(笑)バトル・シ―ンは実に楽しい。もっと尺が長ければ、もっと良かったのに。

 

少々短めだったのは、残念。

 

 

でもね。

 

実は私

 

『ジュラシック・ワ―ルド』シリーズというのは、「泣ける」映画だと思っているんです。

 

主人公オ―ウェンと、恐竜ヴェロキラプトルのブルーとの

 

適度な距離を保った「絆」。

 

これが泣かせるんです。

 

今回はブルーの子供が拐われてしまって、オ―ウェンがこれを救出しに行くわけです。

 

無事救出し、ブルーに子供を返すのてすが、この時のブルーが、オ―ウェンに示した「態度」ね。

 

詳しくは書きませんが、私はこのシ―ンでもう

 

涙腺崩壊です(笑)

 

今回ブルーは最初と最後にしか出てこないので、前作までのような活躍はしないのが少々残念ではありますが、ま、泣けたから良いか(笑)

 

以上のようにツッコミどころ満載とはいえ、十分楽しめる作品ではあります。

 

あっ、そうそう

 

虫が得意じゃない方、注意です。

 

デカイ○○○が出てきますよ。

 

 

 

 

一度壊れてしまった大自然を、元に戻すことは出来ない。

 

これ以上悪くならないように、努力していく他はない。

 

変わってしまった世界で、人々はどう生きていくべきなのか、そこに明確な答えはない。

 

それでも、人々は生きていくしかない。

 

滅びるか否か、それは、

 

人々の「生き方」次第。

 

コメント (2)
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