彼女たちの言う「勝利」って、なんだろう?
もっと知名度を上げて、有態に言えばもっと売れて
日本武道館のステージに立つこと。
そうして自分たちの名を上げるとともに
東北という土地の良さを、素晴らしさをアピールすること。
自らの意地とプライドをかけて、その目標に挑み続けること、か?
そうであったとして、それは「誰」に対してなのだろう?
もうおわかりですね(笑)。それはつまりは
自分自身。
♪敵は我なり♪(『天下一品~みちのく革命』より)
どこまでいけるかなんて、やってみなければわからない。
それでもこの子たちは、行ける所まで進み続けるのだろう。
戦い続けられる限り、戦い続けるのだろう。
自分自身を相手に。
「戦い」をコンセプトの一つに掲げていると言って良いアイドル・グループ、いぎなり東北産。
そこに、東北という土地が歩んだ歴史への、ある種の「ルサンチマン」を見てしまうのは、たぶんに「不純」なもの、なのかもしれない。
そうした「ルサンチマン」は、多かれ少なかれ「すべて」の東北人の中にあるものだと、私は個人的には思っていますが、その「ルサンチマン」を意識しているか否かは、個人的なものだし、ほとんどの人は意識していないだろう。
その意識は、東北に生まれた者の、おそらくは「宿命」。
だとしても、
もはやそんなものに、こだわっている時代ではないね。
この子たちには、そんなものを「超えて」いって欲しい、なんてことを思う、今日この頃。
いや、とっくに超えているか、な。
いぎなり東北産3rd Full Album『東北産万博』。絶賛発売中。