連日の36度オーバーで、毎晩寝苦しい京都から、sabaeです。
こんばんは。
あまりにも暑くて、家にいられなかった7月の終わりごろ、涼を求めて出かけてみたのが「白川温泉」。大正時代に建てられた、トリュフに程近い(って程ではないか)お風呂屋さんです。水風呂で一気にクールダウンしようという考えです。
こちらのお風呂屋さんは、古い洋風な建物が、銭湯好きには有名で、雑誌なんかでもよく紹介されていて、一度行って見たかった一軒。先日図書館で借りた、銭湯マスター、町田忍監修「SANTO 廿世紀浴場」なる写真集にも載っていた店で、京都からは「船岡温泉」、「錦湯」と共に紹介されていた、京都を代表する銭湯の一つで、銭湯に京都を代表してもらっては、寺社仏閣の立場がなくなりそうですが、この写真集を見る限り、建築として神社や寺にも負けてませんよ。この写真集は日本全国の銭湯のセレクトと言い、写真のセンスの良さと言い、1冊持っていても損はない良書ですので、機会があれば購入することをお勧めします。と思ったら、アマゾンのマーケットプレイスでプレミア付いて3万以上してました。入浴者の入浴中の写真が載ってるわけでもないのにそれは高すぎだ。
そんなで「白川温泉」。よく考えたら、生家の近所なのに、近くに住んでいたときは行きたいとも思ったことがありませんでした。家に風呂あったし。今回初入浴。
ご覧のとおり、洋館風のレトロモダンな外観が素敵です。本で調べて、開店16時だったのでジャストに行ったら、17時に開店時間変更されていました。要注意。しかたないので疎水沿いでビール飲みつつ時間つぶして、再訪。
洋風の外観ながら引き戸になっている入り口を入ると、タタキの上空は、アーチ状になっていて気分を盛り上げますが、洋風なのはここまで。上がりがまちにいきなり店の人が座っててビビりつつ中を見ると、タタキの奥は、も少し上の世代なら見慣れた、私には見慣れないほど古い造りの和風なお風呂屋さん。建物を横から見ると分かりますが、入り口以外は、瓦屋根の和建築。まるでハリボテですが、まぁ、和風でも洋風でも古い建物は楽しいってことでいいでしょう。
下足箱やロッカーが古めかしく、ロッカーの鍵がカード型でなく、いかにも「鍵」って感じだったのもよかった。そのロッカーのヘリに、これまた古そうなマジョリカタイルがこっそり張ってある。竹製の脱衣籠も嬉しいオマケです。ふと見るといかにも古い体重計があって、乗ってみたら目盛りの単位が貫と匁。いったい俺は何キロなんだ?他にも目盛りの磨り減って読めない身長測る器具もあった。どーやって測るんだろう?こんな感じで、浴室は戦後に改装されたそうですが、入り口から脱衣場までには戦前に造られた部分も多いそうで、かえって新鮮に映る古色の付いた内装が、時間が止まったかのような空気をかもし出している。と思ったら完全に物置と化したインベーダーゲームのパチモンが。70年代ぐらいまでは時間動いてたのね。
浴場に入ると客は私一人で、独占状態です。新しくなってると言っても、やっぱそれなりに古く風情があります。カランの水道管がむき出しなのもかっこいい。浴槽は深いのと浅いのが繋がったのが真ん中にあって、端のほうに小さな風呂が。恐らくこれが水風呂だろうと、当たりを付けつつ体を洗い、まずは普通の風呂へ。良いお湯だー。でも熱くてすぐ耐えられなくなり水風呂へ。
って、あちーよ。
なんだよこれ水風呂じゃないじゃんってか備長炭の入ったネットが底に沈んでて遠赤外線効果で体の芯から温まる炭風呂で小さな浴槽には蟹や貝のタイルが貼ってあり心もほっこり温まるっぽいですって勘弁してくれ。
どうやらこちらのお風呂には水風呂がないようで、水はカランから出てくるぬるい水だけしかありません。とりあえずカランの水をひたすら浴びつつ、何しに来たんだか分からなくなった頃に浴場を後に。超音波風呂なんかもあったようだ。
脱衣所で扇風機をガンガンに使いながら、なぜ空いてるのか理解した。ここは夏に来る風呂じゃない。冬にリベンジしたいと思います。
家への帰り道、このままでは気が治まらないので、途中通る、壬生にある「芋松温泉」へ。
ここは今時貴重な唐破風の店構えが素敵なお風呂屋さんで、最近気に入っています。唐破風の下に懸魚が付いているのは、京都では少ないらしい。夜にしか来ないのでどんな彫刻か見えたことないんですけど。
この店も入り口の引き戸を開けると、上がりがまちに店の人が座ってるスタイルで一瞬ビビる。さすがにロッカーや脱衣籠は「白川温泉」に比べると、やや新しい感じですが十分風情はあります。洗面器が黄色い「ケロリン」なのもポイント高い。
浴室もほどほどに古びてて、魚に乗った少年の彫像(白川温泉にもあった)からお湯が出てたりと、ある意味ゴージャス。超音波風呂や薬用入浴剤入りの風呂もいいけど、お気に入りはやはり水風呂。ライオンヘッドから水が出ていてやっぱりゴージャス。玉砂利を模したタイルも良い感じに古そうで、水も地下水なので芯から冷えるけれど、震えが来たりはしない。
やっぱり夏の水風呂は最高だ、などと思いながら、気分が良くなったので「杉千代」でラーメン食べて帰りました。風呂に入っただけの1日だった。
追伸
折からの原油価格高騰で、お風呂屋さんも値上げをするようです。都道府県によっても違うでしょうが、京都では8月1日から、大人は410円に20円値上がりしたそうです。410円か・・・。発泡酒2本(500cc)買えるな。こんな即物的な理由でお風呂屋さんへ、足が遠のくとちょっと寂しいですね。廃業されるお風呂屋さんも、まだまだ増えるでしょうし、近所に必ず1軒あるお店ではなくなってしまったのかもしれない。近所の風景は今後どうなっていくのだろう? そして地球人類の運命や如何に!?
追追伸
カメラもって風呂屋の周りをうろうろしていた私は、ひょっとしてものすごく怪しまれていたのかもしれません。通報されなくて良かった。
sabae
こんばんは。
あまりにも暑くて、家にいられなかった7月の終わりごろ、涼を求めて出かけてみたのが「白川温泉」。大正時代に建てられた、トリュフに程近い(って程ではないか)お風呂屋さんです。水風呂で一気にクールダウンしようという考えです。
こちらのお風呂屋さんは、古い洋風な建物が、銭湯好きには有名で、雑誌なんかでもよく紹介されていて、一度行って見たかった一軒。先日図書館で借りた、銭湯マスター、町田忍監修「SANTO 廿世紀浴場」なる写真集にも載っていた店で、京都からは「船岡温泉」、「錦湯」と共に紹介されていた、京都を代表する銭湯の一つで、銭湯に京都を代表してもらっては、寺社仏閣の立場がなくなりそうですが、この写真集を見る限り、建築として神社や寺にも負けてませんよ。この写真集は日本全国の銭湯のセレクトと言い、写真のセンスの良さと言い、1冊持っていても損はない良書ですので、機会があれば購入することをお勧めします。と思ったら、アマゾンのマーケットプレイスでプレミア付いて3万以上してました。入浴者の入浴中の写真が載ってるわけでもないのにそれは高すぎだ。
そんなで「白川温泉」。よく考えたら、生家の近所なのに、近くに住んでいたときは行きたいとも思ったことがありませんでした。家に風呂あったし。今回初入浴。
ご覧のとおり、洋館風のレトロモダンな外観が素敵です。本で調べて、開店16時だったのでジャストに行ったら、17時に開店時間変更されていました。要注意。しかたないので疎水沿いでビール飲みつつ時間つぶして、再訪。
洋風の外観ながら引き戸になっている入り口を入ると、タタキの上空は、アーチ状になっていて気分を盛り上げますが、洋風なのはここまで。上がりがまちにいきなり店の人が座っててビビりつつ中を見ると、タタキの奥は、も少し上の世代なら見慣れた、私には見慣れないほど古い造りの和風なお風呂屋さん。建物を横から見ると分かりますが、入り口以外は、瓦屋根の和建築。まるでハリボテですが、まぁ、和風でも洋風でも古い建物は楽しいってことでいいでしょう。
下足箱やロッカーが古めかしく、ロッカーの鍵がカード型でなく、いかにも「鍵」って感じだったのもよかった。そのロッカーのヘリに、これまた古そうなマジョリカタイルがこっそり張ってある。竹製の脱衣籠も嬉しいオマケです。ふと見るといかにも古い体重計があって、乗ってみたら目盛りの単位が貫と匁。いったい俺は何キロなんだ?他にも目盛りの磨り減って読めない身長測る器具もあった。どーやって測るんだろう?こんな感じで、浴室は戦後に改装されたそうですが、入り口から脱衣場までには戦前に造られた部分も多いそうで、かえって新鮮に映る古色の付いた内装が、時間が止まったかのような空気をかもし出している。と思ったら完全に物置と化したインベーダーゲームのパチモンが。70年代ぐらいまでは時間動いてたのね。
浴場に入ると客は私一人で、独占状態です。新しくなってると言っても、やっぱそれなりに古く風情があります。カランの水道管がむき出しなのもかっこいい。浴槽は深いのと浅いのが繋がったのが真ん中にあって、端のほうに小さな風呂が。恐らくこれが水風呂だろうと、当たりを付けつつ体を洗い、まずは普通の風呂へ。良いお湯だー。でも熱くてすぐ耐えられなくなり水風呂へ。
って、あちーよ。
なんだよこれ水風呂じゃないじゃんってか備長炭の入ったネットが底に沈んでて遠赤外線効果で体の芯から温まる炭風呂で小さな浴槽には蟹や貝のタイルが貼ってあり心もほっこり温まるっぽいですって勘弁してくれ。
どうやらこちらのお風呂には水風呂がないようで、水はカランから出てくるぬるい水だけしかありません。とりあえずカランの水をひたすら浴びつつ、何しに来たんだか分からなくなった頃に浴場を後に。超音波風呂なんかもあったようだ。
脱衣所で扇風機をガンガンに使いながら、なぜ空いてるのか理解した。ここは夏に来る風呂じゃない。冬にリベンジしたいと思います。
家への帰り道、このままでは気が治まらないので、途中通る、壬生にある「芋松温泉」へ。
ここは今時貴重な唐破風の店構えが素敵なお風呂屋さんで、最近気に入っています。唐破風の下に懸魚が付いているのは、京都では少ないらしい。夜にしか来ないのでどんな彫刻か見えたことないんですけど。
この店も入り口の引き戸を開けると、上がりがまちに店の人が座ってるスタイルで一瞬ビビる。さすがにロッカーや脱衣籠は「白川温泉」に比べると、やや新しい感じですが十分風情はあります。洗面器が黄色い「ケロリン」なのもポイント高い。
浴室もほどほどに古びてて、魚に乗った少年の彫像(白川温泉にもあった)からお湯が出てたりと、ある意味ゴージャス。超音波風呂や薬用入浴剤入りの風呂もいいけど、お気に入りはやはり水風呂。ライオンヘッドから水が出ていてやっぱりゴージャス。玉砂利を模したタイルも良い感じに古そうで、水も地下水なので芯から冷えるけれど、震えが来たりはしない。
やっぱり夏の水風呂は最高だ、などと思いながら、気分が良くなったので「杉千代」でラーメン食べて帰りました。風呂に入っただけの1日だった。
追伸
折からの原油価格高騰で、お風呂屋さんも値上げをするようです。都道府県によっても違うでしょうが、京都では8月1日から、大人は410円に20円値上がりしたそうです。410円か・・・。発泡酒2本(500cc)買えるな。こんな即物的な理由でお風呂屋さんへ、足が遠のくとちょっと寂しいですね。廃業されるお風呂屋さんも、まだまだ増えるでしょうし、近所に必ず1軒あるお店ではなくなってしまったのかもしれない。近所の風景は今後どうなっていくのだろう? そして地球人類の運命や如何に!?
追追伸
カメラもって風呂屋の周りをうろうろしていた私は、ひょっとしてものすごく怪しまれていたのかもしれません。通報されなくて良かった。
sabae