Frany's Yard

Frany's Yardはトリュフのスタッフたちが、アンティークの話、日常の中の嬉しい、可愛い、心地いいことを綴ったミニコラムです。

the world is saved

2005-06-29 16:00:31 | Weblog
京都生まれの京都育ちのくせに、京都に疎いsabaeです。移動範囲が狭いもので。通う店も決まっていますし。そんな数少ない、通う店がなくなるのはかなり痛いのです。

先日(って数ヶ月前ですが)、子供の頃から利用してきた書店が閉店すると発表されました。京都の大型書店の草分け的な書店で、梶井基次郎の小説で有名な、名前を一部伏字にしても伏字にならないあの店です。尤も小説に書かれた当時は場所も違ったらしいですが。洋書を多く取り扱っていることで有名で、洋書フロアの独特な雰囲気が大好きでした。よく学校をサボって行ってましたね(<何やってんだ、俺)。ペーパーバックの独特の装丁や、コミックブックの紙質、イラストで描かれた植物図鑑等をなんとなく眺めているだけでも楽しかったです。眺めるだけなんですが。そういえば一度、サリンジャーの「バナナフィッシュにうってつけの日」の、「シーモアグラスした?」という台詞(駄洒落)の原文を調べにその店に行ったことがあったなぁ。予想どうり"Did you see more glass?"でしたが。子供の台詞だもんな。これ分かんなかったら受験生としてヤバかったかもしれない(<だから何やってんだ、俺)。

大学が多いためでしょうが、わりと近所に書店、古書店が多く、気に入っている店も多いのですが、そのうちの一店がなくなるような感じです。思い出のある店が無くなるのは寂しいですが、時代でしょうか。一応別の場所にテナント出店する予定らしいですけどね。
前回訪ねた帰りに、寺町通の例の果物屋でレモンを買いました。その種を、寺町ウェアハウスの庭に植えてみたら、芽が出ました。ちなみに「檸檬」の主人公が買ったのはカリフォルニアレモンでしたが、僕が買ったのは国産レモンです。これも時代ですかねぇ。

sabae

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