兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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意外と多い 甲状腺機能低下症

2021年04月13日 | 病気

昨日はケガや火傷など処置に時間がかかる方が多く来院され、少し待ち時間が長くなってしまいました。

午後からはゆっくりでしたが、同じような患者さんが続くときは続くなと日頃から感じています。

 

2年ほど前、急に食欲がなくなったり、元気がなくなったり、心不全が悪化したり・・

そんな高齢者がたて続いた時期がありました。

たまたまだと思いますが、いずれも高度の甲状腺機能低下症でした。ホルモン補充療法でみるみる元気になり、改善されました。

 

それまで何年も通っていましたが、今まで一度も甲状腺チェックをしたことがありませんでした。

症状がなければ、不要な検査はしない という方針で診療をしているからです。

しかし、脂質異常症があったり、浮腫があったりなにか不調があれば、甲状腺ホルモンをチェックしています。

 

あまりはっきりしない元気がないという状況で、高度な甲状腺機能低下が見つかった症例を経験してからは、50-60歳代以上( もちろん90歳代も)では一度は甲状腺機能の異常がないかをチェックするようになりました。もともと橋本病と呼ばれる慢性甲状腺炎は頻度の高い疾患です。成人女性の10人に一人の高頻度で見つかる病気ですが、甲状腺ホルモンが低下してくる人は4~5人に一人で、橋本病になっても多くの人の甲状腺機能は正常に保たれています。

高齢者はどの病気でもそうですが、典型的な症状が出にくいというのも特徴だと思います。

ちょっと物忘れが多くなったとか・・・

最近、なんとなくしんどい

そんな方でも、機能低下をきたしていることがあります。

 

甲状腺機能低下症に進行すると、全身の代謝がおちるので

寒がり、便秘、体重増加、むくみ、関節痛、物忘れがひどいなどの症状が現れます。

一方、「無痛性甲状腺炎」と言って、一時的に甲状腺の炎症が強くなり、甲状腺からホルモンが漏れて高くなることがあります。その結果、汗かき、暑がり、手の震え、動悸、体重減少などの症状が現れます。また、長い経過の中で、バセドウ病が発病してくることもあります。

 

季節的に倦怠感が出やすくなっています。

もしかすると、甲状腺ホルモンの問題があるかもしれません。

採血で簡単に判断ができますので、気になる方は主治医の先生に相談されることをお勧めします。

 

 

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