兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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命に関わるフットケア

2021年04月14日 | 病気
日本医師会の健康ぷらざからの話題です。

フットケアという言葉を聞いたことがありますか?
糖尿病の患者さんではもしかすると、通院中の医院や病院で指導を受けたことがある人もいるかもしれません。


フットケアとは、足の指や爪、足の裏などに施す様々な対応、治療のことです。
乾燥によるかかとのざらつきや、タコやウオノメ、巻き爪、むくみや血行障害など、足のちょっとしたトラブルが大きなトラブルにつながらないようにケアを行います。


厚労省がさん年ごとに実施している患者調査の平成29年調査で、糖尿病の患者数は328万9千人と前回よりも12万人以上増えて、過去最高となりました。
この糖尿病患者さんの足に生じる様々な病変をまとめて糖尿病性足病変と言います。
糖尿病性足病変の出現頻度は非常に高く、しばしば重篤な潰瘍や壊疽(筋肉などの組織が感染して腐敗し、黒くなって悪臭を放つようになったもの)、感染を生じて、足の健康だけでなく、生命を脅かすことがあります。


糖尿病性足病変の危険因子である神経障害、血行障害、免疫力低下の組み合わせによる打撃は強力で、他の下肢疾患よりも切断リスクが非常に高くなります。

また、一度切断するとその傷が治らずさらに短く切断せざるを得ない悲しい症例も何度か経験しました。

糖尿病で足の切断に至った患者さんのその後の経過は極めて悪く、1年以内に20%以上が死亡すると報告データがあります。
後悔をしないように、軽い足病変でも放置せず、早めに皮膚科かかかりつけ医に相談してください。




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