漢方薬、独特の味やにおいがありますが、私自身は割と好きです。
それも、総合病院の激務時代に体調がどうもすっきりせず、漢方が得意な他科の先生に処方していただいた漢方薬(たしか2-3種類だったと思いますが)が劇的にきいて、かなり体調よく気分もよく過ごせた良い思い出があるからです。それ以降、ちょこちょこ体調不良の時には自身で勉強した漢方薬を内服することが多いです。
西洋薬ももちろん使用しますが、そういったものですっきりしない、なかなか良くならない方には漢方薬をお勧めすることも多くあります。しかし、漢方薬というと 長く飲まないと効かない だとか 苦いから苦手 飲みにくい とおっしゃる方が、一定数おり、もったいないな~と思うことがあります。
決して飲みやすいものではないと思いますが、それだけの治療選択の幅が広がったり、西洋薬とはまた異なり、西洋薬でピンポイントで症状を抑えるのに対して、幅広い症状に効くというのが漢方の強みです。
いわゆる体質改善に近いかもしれません。
実際に内服された方で、胃の症状で漢方処方したのに肩まですっきりした だとか、尿のことで処方したけれど腰の痛みもましになった と別の症状も一緒に良くなる人もいます。(全員が一律にそのようであるわけではなく、全員に絶大な効果があるわけではないですが)
はじめて漢方薬を飲む方は 先に少量のぬるま湯や白湯を口に含ませておいて(飲み込まず)その上に顆粒を乗っける形で落とします。一気に飲み込んで、最後に多めのぬるま湯または白湯をのむという方法が味を感じずに飲みやすいと思います。
また、より効果的な方法として
お湯に溶かしてゆっくり飲む(こちらが推奨されています)
という方法があります。ある先生は保険適応漢方エキス剤は高級インスタントコーヒーと例えられています。
桔梗湯(咽頭の炎症に効く)などは冷やしてうがいをしながら飲むとより局所に効いて効果的だそうです。
鼻出血の時の黄連解毒湯も冷やして飲むと効果が高まります。
実際に飲むときは、苦手な方は飲まないより体に入った方が効果があるので、どんな形でもいいのかなと思います。多いのがオブラートに包んで飲む方法で、苦手だけど効くから飲む という方はこの方法を取られるかたもいます。また、甘酒のトロっとしたものに乗せて 包むようにして飲む方法も飲みやすいようです。
ココア系の飲料で飲む というのも意外にのみやすいとの情報も。市販のお薬ゼリーに混ぜる方法もあります。
いろいろ試してみてください。そして、治療の選択肢を狭めずにやってみるのも良いと思っています。
また、東洋医学的には自分の身体にあう漢方はおいしく感じる というお話もあります。おいしくなくとも、飲める!そうです。
苦手意識を持たず、いろいろトライできると良いなと思います。