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人工甘味料入りの飲み物は本当に糖尿病に良いのか?!

2021年03月10日 | Weblog

砂糖入り飲料(清涼飲料水、フルーツ飲料、加糖コーヒーや紅茶など、スポーツドリンク)が、2型糖尿病の発症を増加させることが疫学的に分かっています。

さらには、いくつかの無作為試験によって砂糖入り飲料が心疾患や他の代謝性疾患のリスク因子となりうることも明らかになっています。

 

 

ただ、夏場はスポーツドリンクが良いだろうと多飲したり、100%果汁ジュースはミネラルやビタミンが豊富で健康に良いというイメージから積極的に摂取する人が少なからずいらっしゃいます。

通常これらの果汁ジュースはしっかりと糖分を含んでおり、カロリー過多、血糖悪化と結びつくと考えられます。

糖が最初から含まれていても、後から添加をしても糖入り飲料は健康に対して好ましくはないのです。

 

 

そういった観点からもカロリーゼロの人工甘味料入り飲料が砂糖入り飲料にかわる健康飲料として登場してきました。無作為比較試験の結果では砂糖入り飲料を人工甘味料入りの飲料に置き換えると体重に好ましい結果が出ており、長期的には糖尿病のリスク軽減するということが示されています。

 

しかし、最近では前向きコホート研究において、人工甘味料入り飲料の長期間の消費が糖尿病のリスク増加と関連しているということが示されています。

糖含有飲料(100%果汁ジュースを含む)と人工甘味料入り飲料の消費動向とそれに伴う2型糖尿病の発症リスクを調べた研究があります。

観察期間中に2,783,210人•年あたり11,906人の2型糖尿病発症が認められており、データ補正後解析によると4年間1日0.5杯以上の糖入り飲料摂取の増加で16%の糖尿病リスク増加がありました。

人工甘味料飲料では1日0.5杯以上の摂取の増加で18%のリスク増加があったようです。糖入り飲料を人工甘味料飲料に変更した際には切り替え4年間の糖尿病リスクに差はなく、糖入り飲料を水、コーヒー、お茶などに変更した場合は2型糖尿病のリスクが2ー10%減少しています。

 

 

糖入り飲料をの中で果汁ジュースや野菜ジュース(口当たりよく果汁や砂糖が添加されていることが多い)は健康に良いイメージから積極的に摂取している人を多く見かけますが、これらは糖尿病という視点から見ると必ずしも体に良いわけではないです。人工甘味料の場合は摂取後の血糖値上昇が起こらないことから、味覚感覚活性化後の恒常性が乱れ脳を介しての摂食行動が高まります。また、人工甘味料の多量摂取や習慣摂取はむしろ食欲を刺激し、カロリー摂取の増加を助長することもあります。

 

人工甘味料は良い面ばかりではないことを知って、上手に取り入れて貰いたいなといつも感じています。

 

 



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