巷では再びコロナの感染者が増えてきていますね。インフルエンザの患者さんも報告が増えてきているようです。
当院ではまだ、診断した方はいらっしゃらないのですが、ワクチンを早めに打っておいた方がよさそうですね。
おそらく、ここ2年ほどは流行していないので皆さん、インフルエンザの抗体はぐっと落ちていると思います。
ワクチンは投与したらその翌日から効果があるというものではないです。体の中で十分な抗体をつくるまでに2週間ほどはかかりますので、流行前に早めに接種が好ましいと思います。なお、早すぎると効果がなくなる といって心配される方もいらっしゃいますが、おおむね4-5か月は効果が持続します。
今打っても春先までは大丈夫なので、今なら早すぎるということはありませんよ!
さて、ストレスを受けた時に「胃が痛くなった」という経験があると思います。
胃は自律神経の働きによって分泌される胃酸と胃粘液のバランスによって健康が保たれています。胃酸の主な成分は塩酸で、胃の粘膜を溶かすほどの強い力があります。一方で胃酸から胃の粘膜を守っているのが胃粘膜です。
ストレスによって自律神経の働きが乱れると、この胃酸と胃粘液のバランスが崩れて、胃酸によって胃粘膜が障害され、胃に炎症が生じます(胃炎)。
さらに胃炎が進行して胃粘膜の組織が破壊されると、胃の中に住むヘリコバクターピロリという細菌の影響などもあって、胃潰瘍を発症します。
胃炎と胃潰瘍の目安となる簡単な自己診断方法は痛みがどのタイミングで発症するかに注目します。
空腹時は痛みを感じないが、食事をすると胃が痛むーーー この場合は胃炎の疑いが。
空腹時には痛みを感じるが、食事をすると胃の痛みが一時的に治まる(食後2-3時間で治まっていた胃の痛みがまたぶり返す)ーーーーーこちらの場合は胃潰瘍の疑いが強くなります。
胃潰瘍は繰り返し再発することもあり、また、命に危険を及ぼす病気でもあります(消化管穿孔の場合)。
空腹時の胃の痛みが日常的に繰り返されるようでしたら、医療機関を受診して、医師に相談をしてくださいね。
年末に近づき、皆さん忙しくなってくると思います。体調管理もしっかりとしていきたいですね。
本日は1日診療です。よろしくお願いします。