兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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3.11 災害に備えて

2021年03月12日 | Weblog

昨日は3月11日

東日本大震災から10年という節目の年でもありました。

 

ちょうど午後2時46分 食卓テーブルで子供たちと遊んでおり、その時間を迎え、平穏な日常にあらためて感謝の気持ちを感じました。そして、当時のことを思い出しました。地面が回転するような気持ちの悪い揺れでした。

静岡県内の大病院でしたが、院内のエスカレーター、エレベータは止まりましたが、夕方まで通常診療をしていました。

 

関東方面の親類に送るということで食品類を買い込む人が多数おり、スーパーの棚から一時的にパンやカップ麺などの非常食がごっそりなくなっていたように記憶しています。被災地ではインスリンの不足や薬の不足が続出したそうです。

 

その時の教訓を生かして、次の災害に備えるという意味で、震災後、数年間は災害に備えての講演を何度かさせていただきました。

もう一度見直して、日常的に準備をしておいた方がよいところだけ、今日はお伝えしたいと思います。

 

糖尿病の方はもちろんですが、そうでない方も参考になると思います。

【糖尿病患者さんの災害事前対策】

  1. 常用薬は常に最低でも2週間予備を持つ
  2. お薬手帳、糖尿病連携手帳、保険証またはそれらのコピー
  3. 「インスリン・血糖測定器・薬!」と書いたものを避難リュックに張る
  4. マスク、消毒綿、ウェットティシュー
  5. 水2リットル/日を1週間分以上。配給水用のポリ容器、初期消火用バケツ
  6. 非常食1週間分以上・低血糖対応用の食品も
  7. ペンライト、携帯電話(非常用電池パックも)
  8. 屋内・屋外避難時のスリッパ・靴、靴下、下着など
  9. ホイッスル、筆記具、ヒモ、安全はさみ、マッチなど

一番大切なのは1.2ではないでしょうか。

血圧のお薬 を飲んでいます と伝えても、本当にたくさん種類のお薬があります。

インスリンを打っています と伝えても、インスリンには作用時間が短いものから長いもの さらには短いものと長いものが混ざった混合製剤(混合比率もそれぞれ違います)があります。

実際の薬があれば安心ですが、なくても薬手帳があれば、医療者に伝えることができます。

お薬手帳、糖尿病連携手帳、保険証またはコピー。これらの手帳が東北大震災では大きな威力を発揮しました。手帳を持ち出せた方への指導・処方は容易だったようです。

手帳を持ち歩く習慣がない人は、手帳の薬のリストを携帯電話で写真を撮って持ち歩くことでも良いと思います。予備の薬を持つ場合は、古いものから順に服用し、常に新しい薬をストックされることをお勧めします。

 

3.に関しては インスリンの未使用品の保管は冷蔵庫内です。なので、常にリュックなどに入れておくと成分が不安定になります。持ち出しの直前に冷蔵庫から取り出すのが一番確実です。けれど、忘れがちなのでメモを張りましょう。

 

避難した状況では、食事が不安定になったり、精神的なストレスや支給される食品の種類などいろいろな要因で多くの糖尿病患者さんで血糖上昇が予想されます。

ただし、備えがあるかないかで大きく状況も変わります。

過去の教訓を生かして、将来くるかもしれない災害に備えることが必要だと思います。

 

参考になれば幸いです。

 


 

 


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