
だいぶ、日が短くなり朝も以前は4時半ごろから明るかったのに
今では5時でも暗くなりました。夜の日が落ちるのも早くなっていますね。
先日、睡眠時間の話をある人としていて気になったことがありました。
皆さんは朝起きた時にすっきりしていますか?
私は少し前から子供と一緒に寝てしまい、朝早めに起きて活動する朝方にシフトして生活しています。
夏休み中は子供とともに少し不規則気味でしたが、最近また少し生活を戻しています。
睡眠を早めでしっかりとることで、早朝でもすっきり目覚め、活動できています。
そして、以前から肌トラブルで悩むことは少なかった(幼少期から中学生くらいまではアトピー性皮膚炎がひどく、ただれて出血などのトラブル続きでした)のですが、最近はすこぶるお肌の調子もよいです。
クリニックのレーザーを休止しているので、ついでで当てていたレーザーもここ1年以上当てていないのですが、それでも調子は良いです。
睡眠のおかげではないか そう思っています。
夜眠っているときに分泌されるホルモンの一つに「成長ホルモン」があります。成長ホルモンは、その名の通り、成長期に骨や筋肉などの成長を促すホルモンです。なので、成長期で最も多く分泌されます。
しかし、子供のとき、又は成長期だけ分泌されるホルモンではなく、一生 大人になっても年をとっても分泌をされます。もちろん、分泌量に関しては成長期よりは少ないです。
皮下組織の水分を保つ働きや皮膚のターンオーバーの促進、皮膚細胞の分裂、再生を促進する働きがあり、美容と健康に欠かせないものです。そのほかに、代謝や脂肪分解を促す作用もあります。水のバランスを整えたり、血中の糖を調節する働きなどもあり、元気に生きていくためには不可欠のホルモンです。
1日のうちでもっとも成長ホルモンが多く分泌されるのは、睡眠にはいってすぐの深い睡眠の時間です。
眠りに入って30~60分でくる最初のノンレム睡眠(体も脳も休んでいる状態)のときです。例えば、22時~24時くらいに寝ると、2時頃までの間にノンレム睡眠が起こりやすくなります。「美肌を育むシンデレラタイム」なんて言葉も耳にしたことがあるのではないでしょうか。
成長ホルモンは時間帯に関係なく、入眠後3-4時間の徐波睡眠で分泌されるとの説もあるので結局、質の良い睡眠が重要と言えます。
とにかく、成長ホルモンは子供の成長にはもっとも大切。なので、子供たちはできるだけ早く眠れるようにと
脳の成長 体の成長の両方に大切だと考えていますので、夜になると早く早く とちょっと急かしてでも早く眠らせるように努めています。
私もできるだけ さっさと眠れるように 午後からはカフェインを取らないように
強い光を避けるように そういったことを心がけています。
調べていたら、美容クリニックなどでは成長ホルモンを注射投与する美容治療?をしているところもあるようですよ。
こちらに関しては、不必要と思いますし、むしろ過剰な成長ホルモンは高血圧や糖尿病など代謝リスクがあるため、お勧めしません。しかし、生理的な範囲であればとても良いホルモンですので、生活を整えて利用する価値は十分にあります。
朝方生活、結構おすすめですよ。
参考になればうれしいです。
夏場からここ最近の9月初旬にかけて、甲状腺機能亢進症の患者さんが何名か続きました。
その中でおひとり、出産後の育児中の方がいらっしゃいました。
産後、寝不足で体調が悪いのか、疲れやすく、動悸やイライラもあるということで、基本的な項目に加えて甲状腺ホルモンの数値をチェックしたところ、甲状腺ホルモン値の高値が見られました。
産後の甲状腺機能異常は比較的、多く見られる病態です。
妊娠出産前に甲状腺自己抗体陽性が確認されている症例などでは、産後63%に出産後甲状腺炎がおきると報告があります。また、出産後甲状腺機能異常の89%が抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPO抗体)陽性といわれます。
橋本病妊婦の37.8%が出産後甲状腺炎をおこし、橋本病抗体のない妊婦でも8.2%が出産後甲状腺炎になるという別の報告があります。
上記の症例のように出産後の育児疲れなどとの症状がオーバーラップすることも多く、症状の出現時期が幅広いため、出産との因果関係が付きにくかったり、多くが一過性なので、病気と認識されない場合も多くあったようです。
出産後の甲状腺機能異常で比較的多いのが、
産後1-3か月の早期に破壊性甲状腺中毒症になり、引き続き一過性の甲状腺機能低下症もしくは永続的な甲状腺機能低下症を示すケースです。
破壊性甲状腺炎とは甲状腺ホルモンの産生が多くなるバセドウ病とは異なり、甲状腺に何らかの炎症が起こることで、甲状腺組織が破壊されることで、甲状腺ホルモンが血液中にあふれ出し、中毒症状がでるものです。
作って多くなるか(バセドウ病)、工場が壊れて垂れ流されるか(破壊性甲状腺炎)で機序が大きく違います。
基本的には破壊性甲状腺炎(痛みがない場合は無痛性甲状腺炎といいます)は一過性なので、経過観察で症状が消えます。症状が軽ければ、治療の対象にはなりませんが頻脈症状などが強い場合は脈を整える薬などで様子を見ます。
こちらの甲状腺の採血検査はどこでもできる検査です。
産後の体調不良で悩んでいる方は一度採血検査を受けてみるのもよいかもしれません。
参考になればうれしいです。


レーザー治療の関してですが、例年紫外線照射量が多い夏場はフェイシャルレーザーおよび露光部位の脱毛レーザーを休止しています。10月に再開になることが多く、毎年9月には予約受付を始めます。
今年の予定に関してのお知らせです。
9月になったので、どうかな?と思ってお問い合わせくださる方も多いのですが、申し訳ありませんが今年はレーザーの再開をまだ予定していません。
日々、コロナワクチンの個別接種を行いながら、通常診療を行っていることや
周辺の学校や企業など含め、8月ごろから継続的なコロナウイルス陽性者が報告されているためです。
レーザー治療できれいになっていただき、喜んでいただきたいとは思うのですが、一般診療を大切に、定期診察や体調不良の方を優先していきたいと考えておりますので、今しばらく休止の予定とさせていただいております。
なお、休止前に継続的に脱毛を行っていらっしゃった方に関しては日程調節を行いながら、継続的に脱毛処置をさせていただいております。ホームページのお問い合わせページもしくはお電話でご連絡いただければ、継続中の方に限りご予約いただけます。
レーザー治療の代わりに ビタミンCやトラネキサム酸の内服処方をすることは可能です。
また、ハイドロキノンのクリームや石鹼・日常的なお肌のダメージを予防するための日焼け止めなどのご提供は可能です。
必要な方はご利用いただければと思います。
よろしくお願いいたします。
最近は時期的に稲刈り前だったり、町ぐるみ検診前だったりがあるからでしょうか。
ワクチン接種時間以外は比較的待ち時間なく、診察を受けていただける日が多いように思います。
そんな中、昨日は数名、お腹の調子が悪い(この地域の言い方では下痢のことを お腹が通る と言うそうです)人が多く、今日の記事を書いてみます。
おひとりの方がストレスかな?
もうずっと下痢 ストレスだと思う とおっしゃっていました。
どのような組織がどんな動作を行うか司令塔の役割をしているのが脳です。
けれども、腸も独自のネットワークを通じて脳に影響を与えていて、「第二の脳」と呼ばれています。行きたくない場所に行くときや、何か嫌なことをしなくてはならないときにお腹が痛くなったことはありませんか。自分が嫌だと感じるときに、お腹が痛くなるのは、脳のストレスが腸に伝わって不調になると考えられています。
その逆に慢性の便秘や下痢で具合を崩していることで、ストレスを感じてメンタルの調子が悪くなることもあります。これが タイトルにある脳腸相関(のうちょうそうかん)です。脳と腸は自律神経系を通じて相互につながっています。
脳腸相関の代表的な疾患は「過敏性腸症候群」です。
これは頻繁に下痢をする、便意がある、おならが出るといった症状が現れるものです。これらのために、不安がつのったり、外出を避けたり、引きこもりなどの精神的に行動が制限される場合も少なくありません。
なかなか人に話しづらいかもしれませんが、消化器内科や心療内科で治療を受け改善する疾患です。
心と体は繋がっています。
症状の裏に何があるのか心身両面を見つめることも必要ですね。
シックデーという言葉、聞いたことがありますか?
糖尿病の患者さんが、何かしら病気にかかると(ウイルス感染症・胃腸炎・外傷なども含みます)普段はしっかりと血糖コントロールができていても、血糖値が乱れやすくなります。そのような状態をシックデー(SICK DAY)といいます。
シックデーに該当する病気として、上記のような風邪・下痢・発熱・腹痛・食欲不振・熱中症のほか、外傷や骨折も契機になります。このような病気や状態は体にとってストレスです。
ストレスがかかると体の中でストレスに抵抗するためのステロイドホルモンやカテコラミンなどの血糖上昇させるホルモンが分泌されます。急性の体の障害を防御する役割がある一方で急激な血糖の上昇が引き起こされてしまいます。
糖尿病でなければ、インスリンの分泌が増えることで対応できますが、糖尿病の患者さんではそれが十分にできないので、シックデーには血糖値がいつもより高くなりやすくなります。
逆に、体調が悪いと食事の量が減る場合があります。内服薬やインスリン治療をされている方では、食べる量が少ないのに、いつも通りに薬を飲んでいたり、インスリン注射を打っていると低血糖になってしまいます。
シックデーには様々な要因が関係して、血糖値が乱高下しやすくなってしまいます。
新型コロナウイルスの自宅療養症例も多いようです。
実際に糖尿病が基礎にあって、自宅で不安な日々を過ごしている方もいるかもしれません。
そういったときに、どうやって薬を調節するか、主治医の先生と今一度、確認しておくことをお勧めします。
シックデーにはできるだけ早めに受診して、相談することが好ましいですが。
安静にして、できるだけ水分をしっかり補給し、ケトーシス予防のためにも炭水化物(お粥やおうどん・おじや・茶碗蒸しなど)をちゃんととってください。
嘔吐や下痢などの場合は、電解質も失われるので、その補給(味噌汁・野菜スープなど)も必要です。
薬加減に関しては、ここのお薬で変わりますが、完全に中止したほうが良いものと(ビグアナイド・SGLT2など)、中断しては行けなくて減量投与するもの(SU剤・インスリン製剤など)もありますので、主治医の先生に確認をしてください。
食前薬も食べられる量がはっきりしない場合は、食後に内服するほうが安全です。
まだまだ、残暑も厳しく熱中症のような症状で点滴に来院される方も多い季節です。
シックデーでない状態で屋内にいたとしても脱水には注意をして過ごしてください。シックデーの場合は喉が渇く前にこまめに水分摂取をして下さいね。
最後に、シックデーの自身の対応をもう一度どのようにすればよいか確認してみてくださいね。
当院かかりつけの方は、お電話での連絡でも薬調節に関してはお話できます。体調悪いときは遠慮せずに教えてください。