昨日は急に気温が上がり、とっても暑かったですね。
長袖で朝をスタートしたら、午後には立ってるだけで汗がじわっとしました。
今日明日も気温が上がるようなので、ご注意ください。
明日は次女の運動会で 途中で診療交代します。よろしくお願いします。
さて、最近外来で話題になった貧血のお話です。
若い女性では比較的、健診で貧血を指摘される人が多いかなと思います。
高齢者で食が細い人や偏った食事になりがちな方も鉄分が足りずに鉄欠乏性貧血になったり、若年女性では食事の偏りとともに月経過多や筋腫などいろいろな原因で鉄欠乏性貧血になります。
貧血にはいくつか種類があり、ビタミン不足や腎臓が悪くての腎性貧血などなども含まれてきますが、今日は鉄欠乏性の貧血に関してのお話です。
鉄欠乏性貧血はかなり頻度の高い血液疾患だと思います。外来でも鉄剤内服されている人は沢山いますし、鉄剤が気持ち悪くて内服できない という方は定期的に鉄の注射をしに来院されています。
健康な骨髄では鉄分を投与するとすぐに頑張って造血してくれて、1-2か月後には貧血の症状は改善し、また、ヘモグロビンの数値も比較的スムーズに上昇する人が多い印象です。
しかしながら、ここで内服を自己判断で中断する人が中にいらっしゃいます。
元気になったし、数値もよいし! という感じ。
けれども、ここで中断するとあっという間に元通りです。身体に貯蓄されている鉄分はまだ不十分だからです。
身体に蓄えるための鉄を補充できているかどうかは 採血検査のフェリチンという項目で確認をします。
毎月採血確認できる項目でもないので、ある程度鉄を投与した時に何か月かして採血確認するのですが、少なくとも半年は内服ないしは注射をする必要があります。そうしてやっと身体に蓄えもできて安心 というわけです。
その後の内服継続は 貧血の原因にもよります。
消化管出血などで一時的な失血のために貧血になった場合などは出血が止まれば、鉄分の消失もなくなるので、経過を見ながら中止が可能ではないかとおもいます。
しかし、若い女性の月経は毎月毎月 定期的に失血しますよね。
出血量が多いなどの場合は婦人科受診をお勧めしていますが、どうしてもコントロールが難しい場合は やはり月経がある間はある程度 鉄分を補っていた方が維持しやすいと思います。また、注射のかたは月経前後のタイミングで鉄剤投与に来ていただいたり調節しています。
鉄欠乏性貧血は慢性貧血の場合にあまり症状がない人もいますが、やはり体には負担です。
きちんとした治療をすることで改善する病気でもありますので、まずは半年以上の鉄投与
その後は定期的に確認しながら、また原因に合わせて 内服を続けていくのが良いと思います。
参考になればうれしいです。