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住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査中間会報告を聞いて来ました。
今回の中間報告の意義について以下のようなものです。
今までも諸外国のデータや個別的な研究により、住宅の温熱環境と健康には関係があると言われて きたが、今回、全国的な調査を医学的な知見も交えて行うことで、住宅の温熱環境と健康の関係についてのエビデンスを蓄積する。
中間報告では、血圧と室温との関係(室温が低いほど血圧が上がる、特に高齢者にその傾向が顕著)、断熱改修により血圧が有意に低下するという結果が綺麗に出たということでした。(血圧は脳卒中、心疾患の大きなリスク要因とのこと)
また先行している研究の紹介もありましたが、
寒い住宅に住んでいる人は、
・身体機能が低下する傾向にある
・認知機能が低下する傾向にある
ということも発表されていました。
寒い住宅のほうが体が鍛えられてよい感じもしますが、逆の結果が出ているようです。
断熱改修の程度、目指す断熱レベルについては今回のテーマと異なることもあり、触れられませんでしたが、HEAT20との関係で言うとG2は最低推奨基準になっていくのではと感じました。
ゆくゆくは最低室温指針(寝室の最低室温18度以上、居間の最低室温20度以上)が法制化されたりして。