今日の午前に相談の電話が入りました。
相談者は九州にお住まいの方で、アークライフを知ったのはバリアフリー関連の本を見てとのことでした。
相談の内容は表記の通りで、具体的には
- 築40年の鉄骨造の住宅にホームエレベーターを設置したい
- 確認申請書は無い(40年前当時は確認申請が必要なかったとのこと)
- ホームエレベーター各メーカーに聞いたが、確認申請書がないとホームエレベーターの設置は出来ないと言われた
- なんとかホームエレベーターを設置したいがどうすればよいか
との相談でした。
ホームエレベーターは重量があり、建物に大きな水平力をかけます。
そのため、新築時にはその水平力に対抗できるように建物の耐震性を高くしておく必要がありますし、リフォーム時に設置する場合は既存の建物の安全性を確かめておく必要があります。リフォーム時の既存建物の安全性を確かめるための基礎資料となるのが、確認申請書です。確認申請書が無いと既存建物の安全性が確かめられないため、ホームエレベーターの各メーカーは設置できないと答えざるを得なかったのではないでしょうか。
そこで二つの提案をさせていただきました。
- 軽量のホームエレベーターを検討すること。
- 若しくは、自立する鉄骨のフレーム付のホームエレベーターを検討すること。
1には三和シャッター工業が出している"気分乗々"という製品が該当します。
気分乗々の特徴は、
- 軽量のため、築50年の木造住宅などにも設置ができる
- 内寸が65cm角、若しくは61cm×52cmなので、車椅子では乗れない
- 鉄骨造の場合はホームエレベーターについての確認申請が必要になる
- 1階から2階若しくは2階から3階の間の昇降に限定される。
- 販売施工エリアが首都圏、中部、関西に限定される。
- 本体価格(工事費別)で168万円(税込)
などです。相談者は九州の方なので、エリア外になってしまうことも合わせてお伝えした上で、メーカーの問合せ先をお伝えしました。
2にはパナソニック電工(旧松下電工)が出している"NEW1414ジョイモダンT"という製品が該当します。
NEW1414ジョイモダンTの特徴は、
- 建物の中にエレベーター用の自立する鉄骨フレームをつくり、エレベーターはその中を昇降する
- そのため、既存建物についてのEV荷重を加えての構造確認が出来ない場合も使用できる
- 車椅子のまま乗れる
こちらもメーカーの問合せ先をお伝えしました。
いずれも既存建物の確認関係書類は必要のようなのですが、いくらかでも可能性があるものとして情報をお伝えしました。あとはメーカー、役所との打合せでなんとかうまくいけばいいなと思っています。
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