再読のための覚え書き
斜陽
太宰治(1909-1948)
戦後、時代に翻弄されて没落してゆく華族の一家。「最後の貴族」の品位を失わない母、肉体労働をも厭わない長女かず子、退廃的な小説家の上原に憧れて荒んだ生活を送る弟の直治。それぞれの生き様。
「人はこの世の中に生れて来た以上は、どうしても生き切らなければいけないものならば、この人たちのこの生き切るための姿も、憎むべきではないかも知れぬ。生きている事。生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか。」
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30年以上ぶりの再読。
ストーリー展開すら忘れてる……。
《斜陽》という言葉で形容される没落は伏線のようなもの。語られているのは、太宰の死生観だったんだな。
2022.4.17読了
太宰治
角川文庫
昭和25年8月15日初版発行
昭和37年7月30日37刷
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