再読のための覚え書き
たまゆら
川端康成(1899-1972)
表題の《たまゆら》の他9編の短編集。
《離合》
副島は、妻との離婚後、娘の久子を男手ひとつで育ててきた。
その後、娘と遠く離れて暮らしている山の中に、久子との結婚の許可を求めて、津田という青年が訪れた。
副島は青年に好感を持って心情を告げる。
「久子と二人で暮らしていたころは、この子が結婚すれば私はずいぶんさびしいだろうと思ったものです。ところが妙なものですね。あなたがこうして来てくれると、実際は反対なんだな。遠ざかってゆくように思っていた久子が、ここで急に近づいて来たような気がする。どういう心理でしょうな。」
2022.1.17読了
たまゆら
角川文庫
1954年9月5日初版発行
1984年11月7日3刷
旧仮名遣い
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