ヨーロッパ/日本共同の、水星へのベピ・コロンボミッションの監視カメラでとられた89のイメージの、この驚くようなシーケンスは、2021年8月10日に、宇宙船が金星に接近飛行したときに撮られた。このシーケンスには、 1024 × 1024 ピクセルの解像度での白黒のスナップショットを提供する、水星トランスファーモジュールに搭載された全3台の監視カメラ(MCAM)からのイメージが含まれている。この MCAM 1 からの初めてのイメージは、最接近の前の国際時間 13:41:02 にとられた。宇宙船はまだ惑星の夜の側にあるが、昼の側が視界に入ってくるのが見られる。宇宙船のソーラーアレイの一部が見られる。二番目のイメージは、最接近の2秒後の 13:51:56 に MCAM 2 によってとられた。552キロメートル離れた金星の表面が全て視界に入っている。MCAM 3 からの残りのシーケンスは8月10日の 13:53:56 から8月11日の 12:21:26 までをカバーしており、金星からゆっくりと離れている。このイメージは、二回の金星接近通過の二番目であり、全9回の接近通過の三回目である。ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の水星惑星軌道船と日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の水星磁気圏軌道船から成るベピ・コロンボは、2025年にその目標軌道に着き、宇宙船は分離され、2026年前半に科学ミッションを始めるだろう。
<出典>: 「ベピ・コロンボ(BepiColombo)」
<ビデオ>: リンク先は短い音楽付き動画(.mp4)です。
<ひとこと>: 太陽に近い水星の周回軌道に入るには、極めて強大な太陽の引力に抗するために、慎重かつ強力な制御が必要になります。ヨーロッパ宇宙機関/日本宇宙航空研究開発機構(ESA/JAXA)共同のベピ・コロンボは、木星や土星などと比較した水星のその距離の近さにもかかわらず、周辺の惑星を使った速度調整を重ね、長期間かけて水星軌道に入る予定です。今回はその一つ、金星フライバイを行いました。
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<火星探査>: ホームページの「火星の話題(Mars Topics)」から。