ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 コイノカオリ 」  角田光代・他

2018-05-05 01:15:22 | 
     「 コイノカオリ 」  角田光代 他

         

表紙の色が可愛くて古本屋さんで手に取り買ってきました。
6人の女性作家の短編が収められています。

角田光代さん、宮下奈都さん、井上荒野さんは読んだことありますが、島本理生さん、栗田有起さん、生田紗代さんは、初めての作家さんです。
表紙と題名で華やかな恋愛小説を想像していましたが、少し違いました。 静かな淡々とした恋愛小説。
~~~~~ネタバレ
角田さんの「 水曜日の恋人 」は、以前に読んでいます。 38歳の母と、一時期、母の恋人だった26歳のイワナさんと13歳の私との水曜日の思い出。
島本さんの「 最後の教室 」は、夜間高校で一緒に学ぶクラスメートとの恋。20歳の僕と付き合いを始めた梨本さんが、20代後半だと思っていたのに40過ぎだとわかり、、。
栗田さんの「 泣きっつらにハニー 」  生田さんの「 海のなかには夜 」

宮下奈都さんの「 日をつなぐ 」が、良かったです。
中学からの同級生で、彼は大学へ進み、彼女は地元の信用金庫に。 彼の就職で若くして結婚して福井から秋田に赴任。
すぐに子供ができるが、知り合いもなく、修ちゃんは毎晩仕事で遅い。1人で子育てに奮闘している。
母が作ってくれたように、毎夜、豆を煮て夫の帰りを待っている。

子育ての大変さを思い出しました。 2~3時間おきの授乳。夜泣き。彼女の気持ちが痛いほどわかります。
何とかこの時期を乗り切ってほしいと、応援したい気持ちになりました。
修ちゃんが仕事の出がけに「 真名に話したいことがある 」と言っていたのが気になるところですが、こんなに頑張っているんですもの親子3人で幸せになってほしい。

井上荒野さんの「 犬と椎茸 」も、熟年になった元恋人同士が30年ぶりに会う話。 これも、しみじみ良かったです。


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