MUSIC IS THE SCENERY

いつも背景には音楽がある。
インディー・ポップ中心の洋楽ブログ。

3 モダン・ポップの最高峰、Prefab Sprout

2005-12-10 02:47:06 | アーティスト紹介
Prefab Sprout=組み立て式の芽。
変哲な名前の彼らは、ニューキャッスルに本拠を置くキッチンウェアというレコード会社から84年にアルバム・デビュー。そのファースト・アルバム「Swoon」と、翌年リリースの「Steve McQueen」の2枚のアルバムのヒットで人気をつかむ。とくにトーマス・ドルビーがプロデュースしたセカンド・アルバムは、彼らの出世作で、そこに収録された「When Love Breaks Down」は日本のFMでも2週間くらいかかりっぱなしだった。その割には彼らの存在を知っていたのはごく少数であるが。このアルバムは当時大人気のスタイル・カウンシルに通じるものもあり、それでいて曲によって多様な顔を持った名盤である。

フロントマンのパディ・マカルーンのヴォーカルは、はじめはかなり癖の強いものに思われたが、徐々に幅が広がり成長を遂げていく。彼が書く曲のほうも、最初はポスト・パンク的なにおいがしたが、バート・バカラックを代表とする良質なポップを取り入れ、ついには英国モダン・ポップの最高峰にまで登りつめていく。

彼のヴォーカルとともに、紅一点ウェンディ・スミスの澄んだ高音の声も魅力のひとつだったが、残念ながら97年の「Andromeda Heights」の後に脱退している。

私がこのバンドを知ったのは85年のことで、当時ピーター・バラカンがDJを務めたテレビ番組「ポッパーズMTV」でセカンドに収録のシングルカット曲「Goodbye Lucille #1」のビデオ・クリップが流れ、その少し抑え目ながら若さあふれる
曲と映像に一発でファンになってしまった。そのすぐ後にエピック・ソニーが若手バンド3組か4組をセットにしたショーケースを企画、その1バンドとして来日しているが、運良く見に行くことができた。あまりライヴに熱心なバンドではないので、かなり貴重な経験だったようだ。

<私の選んだPrefab Sproutベスト5>
1 Bonny
2 Goodbye Lucille #1
3 Avenue Of Stars
4 I Remember That
5 Jordan:The Comeback


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする