動物病院から戻った長男は、病名を「肺気胸」ではないかと言われました。
そして、そこでは何もできないと言われて帰ってきました。
肺炎などは小動物も爬虫類もなることは有るらしく手術のできる病院へ行くようにと。
ネットでフトアゴヒゲトカゲを診てくれる病院を探しまくりました。
神奈川・田園調布・栃木・茨城と。
しかし、なかなか見付からず、あっても日曜日は休診日が大半でした。
病院から戻ってきたTちゃんは、医師にいろいろ動かされたり、車での移動で興奮しているのか・・・
いろんな理由から咽喉を黒くして威嚇してきました。
私達には今まで威嚇など1度もしたことはありません。
その動きも、威嚇といってもスローです。
何故か右へ右へと身体が回るようになってしまいます。
タオルに包んで、なるべく動かないように温かくしてなで続けました。
舌を出すので長男が水が飲みたいんだと、人肌のお湯を持ってくると上手く動かない舌で飲みました。
誰に似たのか長男も三男も泣き虫で、泣きながら私と二人でTちゃんをさすり続けました。
少し落ち着いたのか、今夜は休ませようとケージの中にタオルごと包んだまま入れました。
それからまた、手術をしてくれる病院を探して宇都宮を見つけました。
月曜日なら予約無しでも良いと書いてあるので私がその大役を担うことになりました。
夜中、私達は休みました。
あの痙攣のように右回りに動くのは、神経の病気だろうと、寝床で色々考えます。
肺炎なら、鼻で息ができずに口で呼吸をするとありました。
Tちゃんはそんなことしていませんでした。
この9月の湿度が何か問題があったのかもしれない。
ゲップのことも断食で治っていたし、舌の赤い点々も無くなっていました。
そういえば夏の産卵は無かった。
春の産卵でぐったりしていたのは今までとは違う・・年齢も重ねていたのだし・・・
もう産卵はしなくて良いよと言っても伝わるはずもない。
でも、体力は衰えていたんだ・・
そして、今朝。
長男はTちゃんを抱きかかえてきて・・
もうダメだ・・・と言葉にならず。
少しだけ舌を出し、少しだけ泡が出ていました。
でも、身体はいつもの黄色い美しい色でした。
まだ柔らかくお腹のあたりは温かいです。
それでもTちゃんは動かず、息をしていませんでした。
それからは、Tちゃんの万が一の時はと貰っていたパンフレットの霊園へ電話しました。
が、荼毘は住んでいる地域でしてきてからとのこと。
ところが今日は友引。周りの斎場は全て休みで電話も出ませんでした。
ネットはありがたい。
ペット・荼毘で検索するとありました。
しかも、長男が知っている場所の近くだそうです。車で1時間ちょっとのところです。
そこはペットのみ荼毘してくれるところで早速13時の予約を取れました。
今日を選んだかのように逝ったTちゃんです。
長男が居る日曜日に。ちゃんと見届けてもらえた今日に。
そして、手術などしないで。
たとえ、診察受けて痛い思いしてもその先どれくらい元気でいられるのか・・とふっと思っていました。
それからは近くの店が開いてすぐにレースとリボンを買ってきました。
長男はペットのTちゃんに服を着せるとか飾るとかを嫌っていましたが、今回は旅立ちに着せても良いと言いました。
白いレースとピンクのリボンで肩掛けとスカートを作りました。
それを着せる時には硬直していました。
13時。
Tちゃんは、旅立ちました。(記録として。)
今夜長男は仕事に出ました。
その前に水槽を片付け、ささやかな祭壇を作りました。
花も今庭に咲いているのはツワブキ。
香炉も長男が買いました。
私は、Tちゃんの写真を現像してフレームに入れ飾りました。
爬虫類をほんとに飼ったんだ?
と思った日から丁度今日が5年。
脱皮や産卵。私の知らない事をたくさん見せてくれてありがとう。
楽しい温浴や、たべっぷりの良い食事風景など見せてくれてありがとう。
ペットとして我が家にきてくれてありがとう。
もう、消灯した後のテレビの音量を気にすることもないね・・・・
もう、真夏暑いとき全部戸締めで出かけられるよ・・・
もう、内職の最中にうんちしたいしたいって呼ばれないね・・・
もう・・・Tちゃんをだっこできないよ・・・
もう・・・