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「女子中学生の小さな大発見」清邦彦 編著

2017年10月16日 | 読書

よく降りますねえ~。ちょっと息抜きにと読んでみました。

【正しい答を求めるばかりが「理科」だろうか?鳥肌は顔と足首にはできない。醤油は凍らない。卵は塩水にも砂糖水にも浮く。昇りのエレベーターの中でジャンプすると体が少し浮く。タンポポの綿毛は233本ある。温泉を煮詰めたら塩が残った…。そんな身の周りのできごとへの疑問と感動から「理科」は始まる―。現役女子中学生が見つけた「不思議」をぎっしり詰め込んだ仰天レポート集。】

この本のよさは、中学生のレポートの中身より、編著者の価値観、教育者としての姿勢、子供たちへのまなざしの優しさの中にある。(レポートの紹介なんだけどね

夏休みの「自由研究」について、まえがきでこう書かれています。

>なにもフルコースやらなくてもいいんじゃないでしょうか?
長いレポートじゃなくてもいいと思います。
別に結論が出なくてもいいと思います。わからないものはわからないままで。
ちょっと試してみた、というくらいの研究でもいいと思います。
なぜだろう、と疑問に思っただけでもいいと思います。
すごいっ、と感動しただけでもいいと思います。
育ててみた、飼ってみた、それだけでもりっぱな研究です。
見た、見つけた、気がついたなら、それはもう発見です。
集めるだけでもいいです。セミを五種類集めるだけでも、夏休みは終わってしまうかも知れません。
だいたい研究なんてものはそんなに簡単にまとまるものではないと思います

予想どおりにならなかったのは、失敗ではなく成功です。
何も変わらなかったのは、「変わらない」ことを発見したのです。
本と同じ結果にならなくても、それは気づかないところで条件が違っていたからであって、自分のやったことも正しい結果です。たまに本が間違っていることだってあります。
考え方がおかしいと言われても、「自分はそう考えた」というのは正しい事実です。

 

すばらしい。実に、深い。まったくその通りです。
人生も自由研究のようなものです。題材はなんでもいい。もっと、”気楽に楽しく”やっていけたらいいね。

”生徒の研究、発見を、多くはあえてコメントを加えず、生徒のやったまま、考えたままを載せてある。・・・・中には間違っているもの、何のためにやってるのかわからないものも含まれてるから、子供の自由研究のヒントにと思ってらっしゃるお母さま方ご注意を”

とあとがきに書かれてるように、「・・・で?」「・・・だから?」 とか 「小学生??」「え、知らなかったの?」「いや、あきらかに違うよね」とかというレベルのものもたくさんある。でも、みんな違ってみんないい、なんですよね。中には、「へえ~」てのもあるけど。

でも、子供ひとりひとりに寄り添って、自らが伸びていこうとするのを見守り支えていくのが「大人の役割」。

植物を育てるように、、、
”環境や土壌”を調え、”種”をまき、必要な時に必要なだけの”水や栄養”を与える。広く深く根をはり、太くしっかりとした茎になるように。弱くて倒れそうな時には”支柱”を立て、、、。
 

早く大きくなるようにと引っ張ってはいけない(抜けてしまう)。水をやり過ぎれば根が張りません。根腐れします。肥料をやり過ぎると害虫や病気にやられます。

個性を尊重する対機説法
すべてをありのまま受け入れる心の広さ、度量の大きさ
それが大人、教師の実力、、、すごいです。

編著者はすごい先生だと思います。


星4つ 

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2 コメント

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やってみる (都月満夫)
2017-10-16 20:29:46
やってみて覚えたことは身に着きますね^^
したっけ。
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都月さん、こんばんは。 (まる)
2017-10-16 21:19:38
そうそう、何でもやってみなくちゃね。
とりあえず、色々と興味を持ってやってみる。
この本の先生、いい先生でしょ?
返信する

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