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「真面目に生きると損をする」池田清彦

2017年12月05日 | 読書

図書館本。

[池田 清彦]の真面目に生きると損をする (角川新書)

【長生きは良いことか。地球温暖化は本当か。働き者はナマケモノよりも偉いのか―病気と医療、教育や環境、格差社会ほか避けられない身近な諸問題を、独自のマイノリティ視点で一刀両断。いい加減くらいが、ちょうどいい!?もっともらしい「正論」や「常識」のウラに隠された世の偽善を見抜き、ジタバタせず楽しく生きる心構えを教える。】

真面目に生きた方がいいと思います(損か”徳”か?)。多数派の言いなりになることも、無理することも頑張りすぎることもないね。

タイトルとはちがって?けっこう真面目な本でした。
「そうだ、そうだ~」て思いました。

グローバル企業優先のグローバル資本主義を進める政治で、庶民は労働者としてと消費者としてと二重に搾取されている。安く働かされ、高いものを買わされる。貧富の二極化はもっと進んでいく。富のほとんどはグローバル資本家のフトコロに入るようになってる。
(グローバル)資本家が蓄積した富をベーシックインカムという形で、すべての国民に支給して、これをまた資本家が吸収すればいい・・・ナ~イス!コンピュータやロボットにできる仕事はコンピュータやロボットにまかせて、みんなもっとやりたいことやって楽しんだらいい。
「働き者のほうが、ナマケモノよりも偉いという超越的な根拠はない」だそうです。

蝶が少なくなったのは農薬(住友化学のクロチアニジン)のせい・・・やっぱり(厚労省のパブリックコメントは形だけ。意味がない)

「二分の一成人式」のような私的なことを公教育に持ち込むのは間違っている。確かに。

先生の尻を叩けば叩くほど教育は疲弊する。シラバスも授業評価も役に立たない。
>教育に最もなじまないものは、統制、杓子定規、プログラム、平準化といった、近代合理主義が得意とする概念装置である。人間は合理主義的に行動していないので、これは当然なのだ。教育現場はいつからこういうバカげた考えに席巻されてしまったのだろう。

>教師にこそ時間の余裕と自由裁量を

他人を理解できないからといって、憎悪・誹謗・中傷するのは間違っている。他人は理解できなくていい。
「私には理解不能だけど、そういう人もいるよね。でも、私に付まとわないでね。勝手にやってください。邪魔はしないから」
すべての人が、そういうおおらかな心持ちになれたら、世界はずっと平和になると思う。

>人生に生きる意味などない。

>不幸は脳の妄想から始まる

>ダマシダマシ、今を楽しく

 

その通りと思います。面白かった。

星4つ 

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