170803 GPSとドローン <科学の森 日本版GPSで新サービス 誤差100分の1に・・>などを読みながら
今朝はとてもすがすがしい気分になりました。久しぶりに高野の山々が見事なほどくっきりと目の前に迫ってくるほど、鮮明でした。青空が広がり、さまざまな視線をさえぎる物質が消えていました?1000m前後の頂をもつ雪池山、摩尼山、弁天岳の稜線が前方にいくつも筋になって分かれている様が鮮烈なほどに見えるのです。再びNHK日本列島誕生よりもっと後に起こった、おそらく100万年、いや50万年くらいの間に紀伊山地で起こった数々の地殻変動がいまそこにあるのだと感じてしまうのです。そのあたりを解説している書籍を読み続けているのですが、なかなか理解力が追いつかず、ここに紹介することもできないでいます。
さて、今日もある不動産引渡の履行確認に関わる打合せを終え、いろいろ雑務をしているとすでに5時を回っています。
本日のお題としては、毎日朝刊の<科学の森日本版GPSで新サービス 誤差100分の1に/自動運転・ドローン応用へ>が実際はよくわからないものの、身近に感じましたので、取り上げることにしました。
実は先日、私も関係している大畑才蔵ネットワーク和歌山の会議があり、その際、Yさんから貴重なドローン撮影による報告がありました。才蔵が開削工事を計画・始動した小田井用水が現在も使われているわけですが、その現状をドローンで撮影し、プロジェクターで放映してもらい、みんなで鑑賞したのです。
ドローンは見事に空中を飛行して(実際は見ていませんが画像からそう推測)、小田井用水の流れをしっかりととらえていました。Yさんによると、操縦自体はさほど難しいものでなく、割合簡単に習熟できるようでした。今後は用水路の維持管理などにも使われるのでしょう。
私自身、小田井用水の実際の流路がどのようになっているかよくわかってなく、時折、和歌山へ行く途中などで、周辺に注意を払ったり、あるいはgoogle earthで用水路の流れを追跡していたのですが、あまりはっきりしなかったのです。それと現在流れている用水路の位置がどうも地形的に自然流下するにしては地形の高低差に逆行しているようにもみえることから疑問を感じていました。
灌漑事業の専門家でもあるYさんやKさんと少し話す機会があり、いろいろ腑に落ちることがありました。
まず小田井堰の設置位置ですね。これがなぜそこにしたか。というのは実際にこの用水による灌漑利益を受けるのは数十キロ下流の粉河や打田です。その間は実質的には導水路なのです。それで、まずなぜ小田にしたのかについては、この護岸は固い地盤とのことです。たしかにその上流の岸上という絶壁のような尾根の縁からつながっていて、強固といわれるとそうかなと思うのです。でも対岸には護岸がなくこの堰に上流からの水が当たって留まると(むろん灌漑用水路に多くは流入することになってはいるものの)、対岸に大きな水量が流れていきますね。Y、Kさんいわく、いまある南海高野線の高い法敷近くまで氾濫原になっていたのではということで、おおよそ納得できました。
この導水路部分できになるのが、最初は河川の岸にそって流れていたのが、突然、現在の和歌山医大病院紀南分院の手前で直角に曲がり北方に流路を向けるのです。しかし、この岸付近はかなり地盤が低くなっていて、まいえば、高見に上っていくということになり、ポンプもない当時ではあり得ない流路です。この点は、Kさんが周辺は河岸段丘で岸からずっと高台になっていたのが、国道24号線のため切り土して低地になったとのことで、理解できました。
現在は紀北分院の下流域も、上流域も低い平坦地ですが、当時はそこまで高台だったことから、その高台を這うように、北側に流路を変え、その後も高台を進んでいき、その下の氾濫原に配水する訳ではなかったようです。
と長々と本題から離れてしまいましたが、GPSの精度が高まり、ドローンなどの利用がより多様で精巧となれば、その画像の利用度も高まること請け合いでしょうか。いや単なる画像撮影といった機能を超える多様な機能をドローンだけでも具備するようになるのでしょう。
で、このGPSの精度が現在、アメリカ版を借用しているため誤差10mというのですから、かなり粗いですね。この前高野山・女人道を歩いたとき、iPadを持参して自分の位置を核にしようとしたのですが、樹木に遮られたりして、さっぱりだめでした。それとスピードが遅いのです。私の機種もだいぶ前のものですから、そのせいもありますが。自動車のナビもときどき、いい加減な軌跡をとりますね。これもそういったことが要因でしょうか。
とはいえ、いまでも普通のアイホンやスマホで、配偶者の不倫を発見する手段としては結構使われていて、私も証拠資料として持参され、驚いたのは何年くらい前でしょうか。これで一発解決でしたが。とはいえ、その軌跡をみても正確さから言えば、まだまだの部分がありました。
それが日本版になると、誤差6cmですか、ここまでくると、自動運転が可能になるというのは現実性を帯びますね。私なんかだと、運転するとき6cmの誤差どころか、数10cmの誤差があるときも恥ずかしながらあるのですから、わたしよりずっと性格と言うことになりそうです。それに十分注意をしていると10cm以下の誤差ですみますが、うっかりして見過ごすという人間の弱みもあるのですから、自動運転の場合機械の不具合などがなければ、そういった凡ミスもないでしょう。
ところで、ドローンの利用ですが、Yさんのような素人でも利用できるんですね。首相官邸への落下(不時着?)事件などで問題となり、航空法が改正されましたが、国交省のウェブサイト<無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール>によれば、特定の地域で、特定の利用方法については許可制ですが、それに該当しなければ、従来通り自由利用ができるのですね。
航空法では、ドローンなどを無人航空機と呼称して規制しています(米軍の同じ名称のRQ-1 プレデターなどと比較するのも何なんですが)。そして制限地域は<(1)無人航空機の飛行の許可が必要となる空域について>の中で、それぞれ該当する箇所をクリックすれば、わかるようになっています。
ま、当地のような農山村で、人がまばらにしかいないところだとOKですが、念のためにチェックはしておいた方がいいでしょうね。
次に飛行方法して認められているというか、他方ではやっては行けないことが下記の内容です。正確な条文など情報は<航空法の一部を改正する法律案について>でお願いします。
<[1] 日中(日出から日没まで)に飛行させること
[2] 目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること
[3] 人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること
[4] 祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
[5] 爆発物など危険物を輸送しないこと
[6] 無人航空機から物を投下しないこと>
これらに反する場合は許可が必要となっています。ですから、空中散布で農薬投下などを行うことは、当然許可対象となりますね。
ドローンの利用はあちこちで情報が次々と発信されていますが、最近、私の手元に届いた「水と土」という農業土木技術研究会発行のものでも、「ドローンよ、どこへ行く!」と固い機関誌にしてはいい感じのタイトルで、ドローンを利用した機能診断調査へ試行研究をしている内容が報告されています。
ただ、ひび割れの画像を見る限り、 撮影距離が2~5mの位置から、幅0.3mmのひび割れの画像が写っていますが、判別はできますが、もう少し鮮明さが求められるのかなと思ってしまいました。それでも頭首工堰柱部といた場所だと、その場所を撮影距離数mまで近づくこと自体、大変な作業であり、危険だと思いますので、精度が高くなると、より有用になることは間違いないでしょうね。
そしてGPS画像とともに、その位置・時刻などの多様なデータが即座にクラウドなどに送信されて共有されれば、多様な分析・整理が可能となるわけですから、期待したいです。
さて横道をそれたりして、いつの間にか1時間半が経過していました。今日はこれでおしまい。
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