たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

AIと銀行の現在 <大手銀 システムも売れ 手書き伝票AI解読、貸出先財務分析>を読みながら

2019-02-03 | AI IT IoT

190203 AIと銀行の現在 <大手銀 システムも売れ 手書き伝票AI解読、貸出先財務分析>を読みながら

 

AIの認識力・分析力は、少し以前にNHKAI超入門?でしたか、その番組で、すでに相当な領域に達していると知りつつ、なかなか私たちの実生活に役立つところまで実感することが少ないと思うこともよくあります。

 

たとえば、スキャナーとOCRは、私が90年代後半利用し始めたのですが、たしかに印字されたものは相当進化したと思うのですが、手書きとなるとまったくダメという印象です。まあ、私の悪筆は私自身が時折、難渋するくらいですから、それは例外としても、事務系の人が手書きしたものなんかはとても整った文字になっていますが、これでも再現力は確率性が実用的でない印象です。

 

とはいえAIの進化を遅れて認識している私のような、田舎のおっさんが現状を理解しているはずもないので、今朝の毎日記事<大手銀システムも売れ 手書き伝票AI解読、貸出先財務分析>は興味を持ちました。

 

まず<大手銀行が自社で開発したシステムを、地銀に販売する動きが広がっている。ITを使った新サービスの開発競争が激化する中、早期にシステム開発コストを回収したい大手行と、自前の開発力に乏しい地銀との利害が一致した。従来の親密行の枠組みを超えた大手行間の勢力争いが激しくなりそうだ。【古屋敷尚子】>

 

都銀は、これまで合併の連続で、私自身、元の名前がどうだったか、現在の名前がどうだか、時折判然としなくなることがあります。その合併の要因の一つは、ビッグデータ活用の構築とか、AIシステム開発など多額の投資を必要とするところ、資本力のある都銀でも世界的に太刀打ちできないのでしょうね。

 

その都銀(記事では大手銀行と呼んでいますので、都銀という名前はもう使わないのでしょうかね)について、これまでの都銀系列を越える2つの動きが紹介されています。

 

一つは<みずほフィナンシャルグループ(FG)は1月30日、手書きの口座引き落とし書類を自動で読み取る人工知能(AI)システムを、来年度から地銀に販売すると発表した。読みにくい文字でも、崩し方のパターンや文脈から類推し、正確に電子データ化できる。>です。

 

たしかにNHKの超AI入門では膨大なマンガコンテンツ・データを瞬時に解析し、瞬時に一定の価値基準で多様な表現を示すことができる超能力?が証明されていましたので、手書きのくせなどAIの認識力なら簡単かもしれません。

 

<これまでは電気料金やクレジットカードなどで手書き書類の形式が異なるため自動化が難しく、行員が手入力していた。作業時間や人員を大幅に削減できるという。>

 

それは相当な費用カットになるでしょうね。また筆跡鑑定も、以前は警察の鑑識課のプロが経験を生かしてその筆跡の特徴を分析していましたが、科学的には今ひとつ説得力がない場合もあったかと思います。その意味ではこういう分野もAIの活躍場面かもしれません。

 

ただ大手銀行の新システムとしてはちょっと軽い印象です。それだけこれまで手書き書類を必須化していることで、その電子化に多大な時間とコストがかかっていたということですか。手書きが必須かどうかも、今後検討されるかもしれません。電子取引が当たり前になれば、これも暫定的な取扱の便宜にすぎないかもしれません。

 

といって現在の若者世代は別にして、450代以上は結構手書きにこだわるかもしれませんね。その間はすべての電子取引化は無理でしょうね。他方で、ペン入力が代替手段としてより高性能化、普及するのかもしれません。私が最初に使い出したのは20年近く前だったように思いますが、その後なんどか挑戦しましたが、これも結構認識力が伸びません。そうですね、音声入力の方がかなりの精度になってきた感があり、これが暫定的な代替手段かもしれません。この話はこれで終わります。

 

で、もう一つの、財務状況分析は興味深いですね。

<三井住友銀行は来年度から、預金口座の入出金をAIで分析し、貸出先の財務状況の悪化や改善の変化を捉えるシステムを地銀に販売する。既に10行の導入が決まっており、事業会社への販売も視野に入れる。>

 

預金口座の入出金だけで、財務状況の悪化・改善の変化を捉えることができるとしたら、それこそ願ったり叶ったりですね。でもそんなことがどの程度有効なものか気になります。たしかにビッグデータで、預金の入出金状況と、過去の倒産例とかについては、ビッグデータ化して、その傾向を解析できるような気もしますが、預金の入出金は企業にとって重要な資金繰りの動きではあるものの、資金ショートの可能性は見えても、確実性の点ではどうでしょう。たいてい取引先銀行はいくつかかかえているでしょうし、競合銀行はお互い情報をださないでしょうから、不完全な情報になりませんかね。まあ、そういう偏見はおいておいて、どのような財務分析を行うのか、チャンスがあれば見てみたいものです。

 

だいたい商工中金やスルガ銀行の事例も含め、銀行の貸付審査・管理は、改めて見直しが必要なところが少なくないかもしれません。この件はここでおしまい。


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