たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

豊かな生活?ゴミの山? <マイクロプラスチック 微細、河川も汚染>などを読みがら

2019-02-03 | 廃棄物の考え方

190203 豊かな生活?ゴミの山? <マイクロプラスチック 微細、河川も汚染>などを読みがら

 

最近少し賑やかです。ツグミの集団が毎日のようにやってきます。今日は日曜日なので少しその様子を眺めていました。集団を構成しているのは230羽くらいでしょうか。ツグミの他にいつものヒヨドリが一回り大きい姿をときに現れますが、さすがに量に圧倒されてかすぐに飛び立ちます。ツグミたちは杉木立の中でひなたぼっこをしたり、法地斜面の凍結した白色から薄茶、ときに少し緑がかかった雑草の中に嘴を差し込み、虫を捕っているようです。のどかな日和です。といっても外は5度くらいでしょうか、そよ風のせいか日が差し込むと少し暖かさを感じますが、やはり寒いですね。ツグミを含む野鳥はこの程度は平気ですね。

 

この付近にも小河川がながれていますし、柿畑にくわえて、野草、雑草が生い茂るところが一杯です。でも整った自然を感じさせてくれます。それこそ維新前後に来日した西欧人が驚いた日本の原風景を若干、思い描くことができましょうか。

 

ところで、今朝の毎日記事、いくつか関心のある内容でしたので、仕事をする代わり?少しブログを多めに書いてみようかと思います。まず第一がプラゴミ問題にします。

 

二つの記事で、一つは①<マイクロプラスチック微細、河川も汚染 日本近海流出 1立方メートル2.53個 東京理大調査>、もう一つは②<プラスチック危機川のごみ、対策急務 ポリ袋、注射器など散乱 脱使い捨て、家庭から>です。

 

マイクロプラスチック問題は、これまでもブログで取り上げてきましたが、海洋汚染が中心でした。でもその発生源はむろん陸上です。といっても海辺でプラゴミを投棄したり、あるいは海洋投棄するといったことは全体の割合からするとごく一部ではないでしょうか。すると陸上起因の場合海に面しているかどうかも関係しますが、基本は全世界が潜在的に対象となりそうです。わが国は遅くとも60年代後半、とくに70年代にかけてのゴミ戦争や、90年代のプラゴミ(廃プラを含む)のリサイクル対策の促進を通じて、プラスチック排臭対策が相当進んだと、だれもが思っているのではないでしょうか。他方で、途上国は中国の一昨年までの先進国からのその輸入・処理など問題行動があり、その他の途上国ではもっと深刻ではないかと思ったりしていませんか。

 

でも問題の本質を理解していなかったようです。マイクロプラスチックは、工場系はもちろん家庭の中からも、国策として各地で普及した公共下水道や、各種の代替施設を通じて数え切れない河川に排出していることがわかりました。

 

上記の①記事では、<日本近海を漂う微細なマイクロプラスチック(MP)の汚染源が、中国や韓国などアジア諸国から漂着したプラスチックごみだけでなく、国内の河川からのごみも影響しているとの調査結果を東京理科大の二瓶泰雄教授(河川工学)らのグループがまとめた。日本近海はMP密度が世界平均より高い「ホットスポット」といわれており>とその一端を示しています。

 

上記の東京理科大調査結果では、<調査は2015~18年、中部、近畿地方を除く北海道から沖縄までの全国29河川のMP密度を調べた。>ということで、基本的な特徴として<平均すると1立方メートル当たり2・53個で、日本近海の平均3・74個に近かった。>として河川寄与度を推定しています。また<最大値は千葉県の大堀川の13・6個。利根川は8・7個、埼玉県の荒川では4・6個を検出した。>というのです。

 

ここまではそうかと思いつつ、最期の結論というか推論については若干首をかしげました。まず、<レジ袋や発泡スチロールの容器などが原因とみられる。>というのですが、たしかに私が昨日歩いた和歌川でも両方とも目につきました。目立ちますね。でもMPは本来目に見えない物質ですね。目につくと言うこととMPの原因と決めつけるのはどうかと思うのです。その点は、最近のレジ袋やストロー問題も少し一つの製品をだけとりあげて魔女狩り?しているような印象を感じています。それでよいと思う、それ以外はOKという風潮を生みませんかね。

 

つぎの上記最大値の河川から、<人口密度や市街地率が高い地点ほどMPの密度が高く、都市部での汚染が深刻だった。>というのですが、柏市を流れる大堀川がそれに当てはまる?と不思議です。柏市や松戸市周辺は、流域下水道が昔整備されておらす、江戸川など周辺河川の汚濁がひどかった(30年くらい前の話)ですが、その後においても、少なくとも上記の視点が当てはまるか疑問です。利根川や荒川もそうですね。鶴見川はたしかに市街地化が著しいことは確かですが、それでも全体の河川の中で特別という印象はもちにくいですね。原因は別のところというか、もう少し調査分析が必要ではないかと思うのです。

 

他方で、二瓶氏が指摘する<「例えばバケツや洗濯ばさみなどのプラスチック製品を長時間屋外に置いていても劣化してMPとなり、空気中を漂って河川の汚染につながる場合もある」と注意を呼びかける。>という点は、ほとんどの人は意識していないと思いますので、そこは注目しておきたいと思います。

 

プラスチック製品の使用に慣れ親しんだ人なら、だれもが太陽光などで劣化し変形したり、壊れやすくなることは知っていますね。でも屋外で劣化の結果MPとなって空気中に浮遊することはあまり知られていないと思います。それこそこの問題こそ、啓蒙するための努力が必要ではないかと思うのです。

 

容器包装リサイクル法などにより、一定のプラスチック製品はリサイクルという処理工程で再び再利用されると、勝手な思い込みで、どんどんプラスチック製品を買い求め利用し続けているのではないかと思います。私自身がいつの間にかそういう非難されるべき立場に立っていることに愕然とします。リサイクル法ができるまでは、プラスチック製品をできるだけ利用しないようにしていたつもりが、いつの間にか無意識にリサイクルされていると思い込み、便利で安く軽いという三拍子そろったものですから、ついつい選んでしまうというか、買い換えてしまう傾向を作ってしまったのかもしれません。

 

レジ袋を使わなければよい、ストローを再生可能なものにすればよいとか、そこにだけ注目して、プラスチック製品全体の使用に見直しを感じないところに、大きな落とし穴を感じています。

 

ところで、荒川は以前、私がカヌーツーリングしていた拠点ですが、2の記事では<荒川河川敷でNPO法人「荒川クリーンエイド・フォーラム」(東京都江戸川区)などが実施したごみ拾い>というように、割合、昔ならNGO,現在はNPOが活発に環境保全活動をしています。

 

梅田啓祐記者はこのゴミ拾いに同行し取材記事を披露しています。<高さ2メートル以上に成長したヨシの茂みをかき分けると、ペットボトルや食品のポリ袋などのプラごみが散乱していた。約100人の参加者が人海戦術で回収するが、次から次へとポリ袋やカップ麺の包装容器が出てくる。発泡スチロール容器は、手でつかむとぐずぐずと細かく崩れ、破片が風に舞った。これがMPになる。>まだ荒川にはヨシ原が結構残っていて、野鳥も多いのですが、その中にMPが散在しているようです。注射器もでてきましたね。

 

家庭からのMP排出は相当な量になるでしょう。その意味で、家庭からの排出対策をすることがこれからの賢い?生活者というか、未来を考えた生活者と言えるのかもしれません。

 

梅田記者は高知でその取り組みをしている翻訳家の服部氏を紹介しています。

<服部家では、コーヒー豆や裏山で摘んだ野草、自家製のパンをガラス製の容器に入れて保存している。基本的にペットボトル飲料は買わずにステンレス製の水筒を携帯する。雄一郎さんが使う歯ブラシは竹製。使えなくなったら庭のコンポスター(生ごみ処理機)に入れ堆肥(たいひ)に。麻子さんは水だけで簡単に汚れが落ちるメラミンスポンジを「便利だが、食器をこするたびにポロポロとかけらが流れている」と使わない。「こうした取り組みだけでもプラごみは減らせる」と雄一郎さん。ごみの量は月間2リットルしかない。>

 

これには私は白旗を揚げてしまいました。以前は夜遅くまで飲んでいたりして、歯みがきをしないことも普通だった(極めて不衛生!)のですが、最近は食後に必ず歯ブラシをしっかり使うようになりました。歯ブラシも頻繁に取り換えるようになりました。しかし服部氏の指摘するように、まさに歯ブラシは問題のプラスチックですね。毎回磨いているうちに、摩耗して、見えないMPが歯や口の中の汚れと一緒に排水溝へ、そして公共下水道を流れ、最終処分場を経て河川に排出されていますね。スポンジもそうなんですね。いやいやプラスチック問題に長く(最近は遠ざかっていますが)関わってきたのにまったく理解していないことが分かりました。

 

ゴミとして排出されたプラスチックの中継地点などでは、これを圧縮して固めて外に積んだり、倉庫内に置いておく場合でも外気を遮断していないのが普通ですから(相当異臭が出ることも関係するでしょう)、MPはいつも空中を浮遊し、中には吸着性のあるものと塊になって、どこかに滞留したり、落下したりして、なんらかの環境汚染ないし健康被害の要因になる可能性も考えてよいかもしれません。以前は包装物の内容物や吸着したものによる環境汚染を考えていましたが、MPの存在は脅威です。

 

今朝の毎日記事では、多種類化学物質過敏症といった大気汚染物質による影響までも視野に入っていませんですが、今後はそういった視点も検討してみる必要を感じています。

 

この件は、今後も検討課題です。私の生活スタイルもどう変えうるかもですが。

 

 


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