ドイツ・ハルモニア・ムンディから、「ヘンデル:愛のデュエット集」(BVCD:31019)(指揮&チェンバロ:ローレンス・カミングス、バーゼル室内管弦楽団)(録音:2007年8月11日-15日、リーエン、ラントガストホーフ、スイス)が出ています。ソプラノはヌリア・リアル、カウンターテナーはローレンス・ザッゾです。7つの歌劇からの抜粋です。ライナーノーツ(水谷彰良)によると、ヘンデル(1685-1759)は、ハレ大学入学後の1704年にハンブルグのゲンゼマルクト劇場のヴァイオリン奏者となり、翌年の1705年に最初の歌劇《アルミーラ》を初演しています。続いて、約3年間ローマで活動し、その修行の総括として歌劇《アグリッピーナ》(1709年)をヴェネチアで発表しています。その後、1711年にロンドンで《リナルド》が大成功を収め、以降イギリスで30年間に36作のイタリア・オペラを作曲しています。
ヘンデル時代のイタリア・オペラは、レチタティーヴォとアリアの反復で、比較的単調であり、重唱やアンサンブルは例外的であったようです。ヘンデルは定型的な様式を独自に改良し、バロック・オペラの頂点に達しており、二重唱も効果的に挿入されています。このCDは、ヘンデルの歌劇の魅力を十分に感じさせます。あらためてヘンデルの全てのオペラを踏破したいと思いました。
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