鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

コミスジの夫婦

2024年09月21日 | 宮城県_蕪栗沼

 だから,どうというわけではないし,人間と引き比べるのは,間違いだとわかっている。

 それにしても,オスとメスの様子が違いすぎていないか?
 
 
 どっちがメスなのか定かではないが,大きな方がメスだとすれば,お父さんの方は,みすぼらしくなって,ボロボロ。
 
 
 だから,どうというわけではないし,人間と引き比べるのは,間違いだとわかっている。
 
(2024/09/01  コミスジ)
 
 

帽子の採寸中

2024年07月07日 | 宮城県_蕪栗沼

 遊歩道を歩いていると,視野の中で,何かうごめいている。

 帽子を脱いだら,そこにいた。

 ちっぽけな尺取り虫。

 どこかでくっついたものだろう。

 尺どころか,寸だって測るのは大変な大きさ。

 何回伸び縮みしたら測れるの?

 シャクガ科の蛾の幼虫と思われるが,種類が多すぎて,私には同定不可。

 上半身を持ち上げて,よいしょ。

 ちっぽけながらも,測っている。

 よいしょ。

 よいしょ。

 動いているだけでめんこな生き物って,なかなかいないと思う。

 食べちゃいたいくらい,めんこ。

 見る人によるかもしれないけど。

 付いてもらって,なんか,嬉しかった。

 良いことが起きる前触れかな。

(2024/06/29  シャクガsp)


カオスなダイサギ

2024年07月06日 | 宮城県_蕪栗沼

 ダイサギたち。 
 チュウサギもコサギもいない。

 同じ種類のはずなのに,くちばしが黒いのやら,黄色いのやら,いろいろ。

 
 手前のちっこいのは,昨日の記事に出てきたセイタカシギのオス。
 
 この子はいい。
 
 
 ダイサギは,くちばしだけでなく,足も,黄色いのやら,黒いのやら。
 
 
 大きさも違うくない?
 
 
 成だの,幼だの,生殖羽だの,亜種だの,わかろうとするから,カオスになる。
 
 
 あぁ,もう,どうでも,良い。
 
 
 暑さで,脳が,茹だっている。
 
 
 私がわけわからなくなっても,世の中変わらず。

 あぁぁぁぁぁ,,,,
 
(2024/06/29  ダイサギ)

合歓と桑とセイタカシギと夏の虫

2024年07月05日 | 宮城県_蕪栗沼

 蕪栗沼の北側駐車場に車を入れると,合歓(ネム)の花が出迎えてくれた。

 
 ネムノキについては,全く頭になかったので,この見事な咲きっぷりにびっくり。 
 
 素直に感動。
 
 
 ある方のブログに,ネムノキが掲載されているのを見て,見たいなぁ,と思っていたのだが,こんな馴染み深いフィールドで出会えるなんて,思ってもいなかった。
 
 しかも,こんな立派な木。
 
 
 木があるのは当然知っていたが,ネムノキだったとは,全然気付かなかった。
 この時期に来たことがなかったのかな。
 
 合歓の淡いピンクと空の青との対比が,また,美しい。
 
 
 歩き始めると,沼に続く歩道脇には,熟れて黒くなった桑の実があった。
 
 
 油断している間に,こんなに季節が進んでしまった。
 
 沼には,セイタカシギが3羽。
 
 
 鏡のような水面に木々の緑が映り込み,そこに,赤い足,白い体のセイタカシギ。
 
 
 下の写真で,中央上にある草を,田植えしたばかりの稲の大きさと思ってみると面白い。
 
 
 セイタカシギが,セットの中に置かれた,ミニチュアのフィギュアのように見える。
 
 オスが1羽,メスが2羽だった。
 
 
 昔は,この清楚な姿を,どうしても見たくって,交通費をかけて関東方面まで行ったものだが,近年は,こちらでも普通に出会えるようになった。
 
 ありがたい。
 
 セイタカシギを楽しんでいると,手前をアマサギが通過。
 
 
 いたのに全然気づいていなかった。
 
 
 行き帰りの遊歩道沿いには,チョウやトンボがたくさん。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 探すことなく,普通に出会った虫たち。
 まさに夏のにぎやかさ。
 
 立ち去るとき,もう一度ネムノキを見たら,背景に月があった。
 
 
 緑と,ピンクと,青と,白い月。
 
(2024/06/29 セイタカシギ,アマサギ)
 
 
 
 

関所の番人

2024年05月13日 | 宮城県_蕪栗沼

 蕪栗沼の遊歩道に,関所ができた。
 ここを,通るたび,番人2人がけたたましい。

 目の周りが黒いのが,男の番人。

 こちらが,女の番人。

 夫婦で関所を守っている。
 
 ここを通らないと先に行けないので,ここに来る人間は,誰もが彼らの洗礼を受けることになる。

 男の番人は左ほっぺに黒い斑があるのが特徴。

 男番人もけたたましいが,女番人の方は,さらにその上を行く。

 でも,なんか,すごくチャーミングなので,つい見入ってしまう。

 次の写真は,わ~いって言って,喜んでいるようにも見えるが,そんなわけない。

 もしかして,私,威嚇されているのかな。

 こわがらなくってはいけない場面だったか。

 これは?

 何していたんだ?
 首を振り回して,ペリットを出しているようにも,見える。

 そういえば,けたたましく鳴いて,威嚇しながらも,物食ったり,口拭いたりしていた。

 いずれ,ここは,長居してはいけない場所なので,早々に立ち去る。

(2024/05/04  モズ)

 

 


波打つ獣

2024年05月12日 | 宮城県_蕪栗沼

 フィールドでの思いがけない出会い。

 これは,誰だろう?
 ニホンイタチ,で良いのかな?

 ここでは,タヌキとはしばしば出会うが,イタチとはたぶん初めて。

 私としばし見つめ合った後,波打つように,ジャンプしながら遠ざかっていった。

 写真では,わかりづらいが,実際見たときは,とても美しかった。

 動物園などでも見ることはできるが,自然に生きているのを見るのは,全然違う。

 感動

(2024/05/04  イタチ)


ぼっちになった2人

2024年05月11日 | 宮城県_蕪栗沼

 田植えの準備が始まっている田んぼに,いた。

 オオハクチョウが1羽。

 仲間は,とっくに北の方に渡ってしまったのに,取り残されてしまって,ひとりぼっち。

 首が土の色に染まっているので,餌は食べられているのだろう。
 上の写真は,水を飲んだところ。

 こことは違う,別の所にもいた。

 仲間どころか,カモなどもほとんどいなくなった水面に,ひとりぼっち。

 こちらの子も,首が土の色に染まっている。

 見ている間,一度羽ばたいたが,この子,翼を痛めているようだ。

 取り残されたのは,これが原因かな。

 ガンやハクチョウの仲間は,家族単位で行動するのだが,ここに残されてしまった子たち。

 家族が再びここに来るのは,早くて10月下旬。
 あと5~6か月,ここで療養して,再合流するまでに治せるものなら,治してほしい。

 ほかの家族だって,無事に戻って来られるかどうかはわからないのだが,次の冬,家族は,この子を見つけてくれ,合流することができるだろうか。

(2024/05/04  オオハクチョウ)


水鏡の上

2024年05月07日 | 宮城県_蕪栗沼

 鏡のような水面の上。

 まだ黒くなっていないツルシギ。

 水面に映っている自分を見ている。

 黒くなってきたツルシギ。

 左側の子は,伸ばした首とつむった目がめんこ。

 シギは目をつむった瞬間がめんこ。
 こちらもだ。

 ここには,20羽近くのツルシギが入っていた。

 全部は1枚に入りきらず。

 こちらはアオアシシギ。

 姿が見えなくっても,涼しげな声で,その存在を教えてくれることもある。

 貴婦人,とも言われるコアオアシシギもいた。

 白くて,くちばしが針のように細くって,写真では,華奢で上品に感じるが,実際は,ちょこまか動き回るので,動きは,貴婦人というより,お転婆娘のよう。

 ツルシギと比べると,こんなに小さい。

 それにしても,「コアオアシシギ」って,言いにくい。
 早口言葉のよう。

 一度,口に出して,コ・ア・オ・ア・シ・シ・ギ って,言ってみてほしい。

 ほら。そうでしょ?

 このほか,いたのはタカブシギ。

 タカブは,鷹斑,と書く。
 背中の模様が,鷹の翼の「鷹斑」と似ていることから付けられた名。

 ちなみに鷹斑とはこんな感じ。
 画像は,この次の週,ここにいた鷹。

 タカブシギは,クサシギやキアシシギと似ているが,一番小さく,細くって,目がくるりんとしていて,一番の器量よしと思う。



 出会えると嬉しくなるシギのひとつ。

 以上,この日は,内陸のシギたちを堪能。
 ただ,この1週間後の5月4日に行ったときは,すべて抜けていた。

 少なくとも,ツルシギは,どこかにいたと思うのだが...。

 田んぼに水が入って,ばらけてしまったのだろうか。

(2024/04/27  ツルシギ/アオアシシギ/コアオアシシギ/タカブシギ)

 

 

 


シマアジの日

2024年05月04日 | 宮城県_蕪栗沼

 刺身が美味しい魚でなく,鳥のシマアジ。

 いつも頼りにしている「鳥名の由来辞典」(柏書房)によると,「シマ」はやや変わった種類につける接頭語,という。

 この場合の「シマ」は,「縞」でも,「島」でもない,というのがポイント。

 「アジ」(=あぢorあぢがも)は,コガモの古名,という記述と,トモエガモの古名,という記述の両方がある。

 「あぢ」は,「味」の意であるという記述に加えて,「集」(あつ=集まって群れをなす)が転じて「あぢ」になった,という記述もある。

 諸説はあるようだが,思い切って意訳をすると,「シマアジ」とは,ちょっと変わった小型のカモ,というような意味のようだ。

 カモは,冬鳥として日本で越冬する仲間が多いが,このカモは,東南アジアで越冬し,日本は,春と秋の通過地となっている。

 見た目だけではなく,生態も,カモの中ではイレギュラー。

 数がそんなに多くなく,毎年決まった場所に来るとは限らないので,会えるか,会えないかは,その年の運次第。

 今年も会えなかったなぁ,と思っていたら,...,いた。

 この日は,蕪栗沼の白鳥地区西側に2組,東側に1組,そして,伊豆沼に1組。

 不思議なことに,会えるときには,続けて会える。

(2024/04/27  シマアジ)

 


訛りを楽しむ

2024年04月29日 | 宮城県_蕪栗沼

 人間に地方訛りがあるように,鳥にも,さえずりの訛りがある。
 というか,個体差があって,地方によって,さえずりが違ったりする。

 この日,蕪栗沼で出会ったウグイスのうち,数羽は,ホー ホケキョ,とは鳴かなかった。

 何回聞いても,ホー ホチョピ,としか聞こえなかった。



 しかも,"チョ" と "ピ" のところは尻上がりのアクセント。

 ホー  ホ チョ  ピ

 嘘じゃない。

 たぶん,もっといろんな鳴き方のウグイスがいると思う。
 今度,機会があったら,よく聞いてみてほしい。

 嘘じゃないって。

 ウグイスのさえずりは,深い。

(2024/04/27  ウグイス)

 

  


シギチ 始まりの兆し

2024年03月28日 | 宮城県_蕪栗沼

 いたのか,来たのかわからないが,蒲生干潟でコチドリ,蕪栗沼(白鳥地区)でツルシギ,タシギを観察できた。

 
 久しぶり。
 
 
 撮影は,遠い,陽炎が立っている,へたっぴ,と条件が悪くって,全然ダメだったが,証拠写真にはなるだろう。
 

 
 まだ早いと思っていたが,油断していると,どんどん季節が進んでしまう。

 すでに繁殖期に入っている鳥たちもいるし。
 
 今回は,まだ予告編,という感じだったが,4月以降の本編を見逃さないようにしないと。
 
(2024/03/23-24  コチドリ,ツルシギ,タシギ)

ジェンダーレスじゃない

2024年03月20日 | 宮城県_蕪栗沼

 ハイイロチュウヒのメスは,灰色じゃない。
 灰色じゃないのに,ハイイロて呼ばれる気持ちって,どうよ。

 メスは,オスにはない,また,チュウヒにもない,鷹斑(たかぶ)が翼の裏にあり,いかにもタカ!て感じ。

 この角度からは,オス以上にかっこいいと思う。

 体がタカなのに,顔がフクロウ,という組み合わせは,メスならでは。

 ここで,ハイイロチュウヒと呼ばざるを得ない悲しさよ。

 話が変わる。

 上に記載の子は,真冬のお昼頃に上空を飛んでいたものだが,今季,蕪栗沼に隣接する白鳥(しらとり)地区のヨシ原は,ハイイロチュウヒたちのねぐらになっていて,日が沈む時間になると,ハイイロチュウヒが乱舞する光景が見られた。

 広く知られているようで,県外ナンバーの車も含め,カメラマンも結構集まるようになっていた。

 私も2回行って,1回目は,結構長い時間楽しめたが,2回目は短時間で終わった。

 しかも,オスは逸れてしまい,ここには降りなかった。

 杞憂かもしれないが,忌避された,という印象が強い。
 超,罪悪感。

 関東方面では桁が違うほど人が集まるのは承知しているし,考えすぎかもしれないが,人が警戒距離内(?)に集まりすぎなのではないだろうか。

 ここでは,多くて50人も来ないと思うのだが,ねぐらは白鳥地区の北側に寄っており,ねぐらと思われる場所から土手まで2~300mくらいしかないのではないか。

 日本野鳥の会のホームページでは,チュウヒ観察の注意として,「冬季ねぐらから少なくとも300m離れて」とあり,「警戒心の強い個体ならもっと」とあるが,大丈夫なのか。

 なんか気持ち悪いので,私は以降やめることにしたが,様子を見て,影響が生じている可能性があるのであれば,来季以降,土手に待機しての,夕方以降の撮影を禁止にする方法もあるかもしれない。

 そう思う。

 こんなこと人には言えないし,たぶん心配し過ぎなので,自分だけやめた。
 ハイイロチュウヒをここで撮影できなくっても,なんも困ることはない。

(2024/01/20  ハイイロチュウヒ)


目ん玉飛び出し防止策

2024年03月18日 | 宮城県_蕪栗沼

 キツツキの仲間は,食事を得るため,木をつつく。それも,コツ,コツと,周辺に音が聞こえるほど,強く。

 反ってぇ、
 
 
 コツ。
 
 
 反ってぇ,
 
 
 コツ。
 
 
 人間界で頭突きの名手と言ったら,ボボ・ブラジルや大木金太郎(古!)だが,たぶん,その何百倍もの威力の頭突きを,繰り返し,繰り返し,かましているような感じと思う。
 
 
 脳などを守るため,くちばしや骨格が特殊な構造になっているようだが,目の対策も。
 
 
 以前の記事に冗談半分で書いたが,キツツキの仲間は,目ん玉が飛び出さないようにするため,この瞬間,目を閉じる。

 これ,ホント。
 
 
 何も対策しなければ,何度も繰り返すこの強い衝撃に,目ん玉が飛び出してしまう。
 
 何なら,あなたも,その辺の壁に,頭を思いっきりぶち当ててみると良い。
 あ,目が飛び出す前に頭が割れるか。 
 
 もとい。
 
 いずれ,そのくらいすごいことを,日常的に,キツツキはしている,ということ。
 
 キツツキの仲間には,通常のまぶたのほかに,瞬膜というまぶたもあって,木屑避けも兼ねて,目ん玉飛び出し防止に役立てている。
 

(2024/03/09 三神峯)

 
 次の2枚は過去画像。
 

(2007/01/21 山形)


(2019/03/15 苫小牧)
 
 みんな,瞬膜が見える。
 
 このほか,キツツキの仲間は,足や尾羽などを含め,全身が,木をつつくことに特化している。
 

(2024/12/02 蕪栗)
 
 足は木をがっちりつかめるようになっているし,尾は体を支えられるような作りになっている。
 
 飛翔に特化して進化した鳥類自体すごいけれど,その中で,木をつつくことに特化したこの仲間もすごいと思う。
 
 中には,地面でのアリ食いに日和った奴もいるけど…。
 
(2024/03/10  アカゲラ)

チュウヒコレクション

2024年03月16日 | 宮城県_蕪栗沼

 チュウヒを狙って蕪栗沼に行ったことはないのだが,行くたびに出てくるので,来るものは拒まず,という感じで撮影してきた。

 撮影データをひっくり返して,今季出会った個体を整理して,日付順に並べてみる。

 今回は,オス・メス,成・幼の識別,さらに,個体識別にも挑戦してみるが,識別には全く自信がないことを,あらかじめ言い訳しておく。

2023/12/02

 この日の2羽は,1月29日の記事「冷凍怪獣ギガス」にも,掲載していた個体。
 上半身のアイボリーと,下半身の赤褐色の配色が,ウルトラマンに出ていた冷凍怪獣ギガスと同じだったので,「ギガス型」と呼んでいた個体だ。

ギガス1号

 飛翔ハンドブック(文一総合出版,山形則男著)によると,このように上半身が淡色の特徴は,メス幼鳥に合致する。

 上の個体は,淡色ベースの上半身に褐色の班が目立つ。
 下の個体は,褐色の斑が少ない。特に下大雨覆の褐色斑が全く違う。

 ぱっと見で,同じ個体と思ったが,よく見ると別個体だった。
 ここでは,仮に,上の個体をギガス1号,下の個体をギガス2号としておく。

ギガス2号

 頭から胸,下雨覆(翼の付け根側の前の方の羽根)まで,広い範囲でクリーム色だ。

2023/12/23

 蕪栗沼の方を飛んでいた個体。
 背中側は,全体に褐色で,大雨覆の羽縁が白く目立つ。
 風切は,全体に墨色で,初列の先と次列の色が濃くなっている。

 初列から次列にかけ,また,尾羽に暗色の横班がある。

 腰に白い部分があるが,小さい。

 お腹側は,全体に赤みがある褐色。

 淡色の斑が下雨覆や腹側全体にあり,特に胸上部に多い。

 翼は,初列風切(翼の先っぽから10枚の羽根)が淡色で,次列風切(初列に続く内側の羽根)が薄墨色。
 翼全体に斑が見えるが,初列風切の一番外側(P10)に薄い斑がふたつあるのが特徴的。
 瞳孔は黄色。


 この個体は,メス成鳥で良かったかな。
 
 この個体は,仮に,非ギガス1号と命名しておく。

 2023/12/29

  白鳥地区内の北側の木に止まっていた個体。

 尾羽に暗色の斑が見られ,腰(尾の付け根)に白い斑がある。

 翼上面は,風切全体と初列雨覆が墨色っぽいく,褐色とのツートーンに見える。
 初列には暗色の横斑がある。

 翼の裏側を見ると,初列風切P10に薄い斑がふたつある。

 天候や光の塩梅で印象が違って見えるが,ひとつひとつの特徴が合致するので,12月23日に撮影した非ギガス1号と同一個体と思われる。

 2024/01/06

 この個体は全体に茶褐色。
 翼の裏側は,下大雨覆(前の方)が褐色,初列風切(先の方半分)が淡色,次列風切(初列より体に近い方)が墨色,と,おおざっぱに言うと,3色に分かれている。
 

 初列風切の先っぽ5枚(P6~P10)の先っぽがベタッと黒く,斑が見えない。
 全体は,非ギガス1号と似ているが,別個体と思われる。
 体も,赤褐色であることは同じだが,淡色斑の出方も,非ギガス1号とは異なっている。

 よく見ると,左翼の初列風切の外側から5枚目(P6)に切れ目が入っている。



 ずっとは使えないが,換羽するまでの当分の間,個別識別に使えそう。

 翼上部のパターンも日,非ギガス1号によく似ている。
 とすると,こちらの個体もメス成鳥で良いのかな?

 こちらの個体は,非ギガス2号としておく。

 次は,この日,出会った別個体。

 上面は,非ギガス1号,2号とほぼ同じパターン。
 腰にはわずかに淡色斑がある。
 この個体の特徴的なのは,大雨覆と中雨覆の境目辺りの体に近い方に目立つ白斑があること。
 肩の付近や後頭部にも白斑がある。

 翼下面では,下雨覆の体側に上面より目立つ淡色斑がある。
 これは,個体識別に使える。

 逆光だったので,色が微妙だが,初列風切が淡色,次列がそれより濃い色,下雨覆が褐色,と,翼下面は非ギガス1号,2号と似たパターンになっている。
 風切や尾羽に斑は見られない。
 この画像では判然としないが,虹彩は黄色ではなく,暗褐色か。

 下は,同じ個体の別ショットだが,翼下面の真ん中にある淡色斑がよく目立っている。

 この個体もメス成鳥か?

 この個体は,非ギガス3号としておく。

 この日は,次のような個体も撮影していた。

 後ろ姿しか撮影していなかったが,12/2に出会っていたギガス1号と思われる。

 2024/03/10

 直近の撮影データ。ようやくラスト。

 これまで個別識別してきて,ギガス型は1~2号,非ギガス型は1~3号,計5羽(すべてメス)のチュウヒを確認してきたが,この日は追加がなく,初列風切P6に切れ目が入っている非ギガス2号を観察したのみだった。

 順光側で,かつ,近かったので,きれいに見えた。
 しかし,この後,どんどん高度を上げて,東の方に飛んでいってしまった。
 いつもヨシ原の中に降りるのに,どうしたのだろう?

 さて,私の識別が正しければ,撮影した5羽は全部メス。
 うち,2羽が幼鳥,3羽が成鳥だった。

 遠くって撮影しなかった個体は結構あるし,行ったときに出てこなかった個体もあると思うが,少なくとも5羽のチュウヒがここで越冬していたと思われる。

 ここには,それだけ,餌になる生き物が棲息している,ということ。

 素晴らしい。

 最後に,チュウヒの象徴ともいえるV字飛行を掲載して,この記事を締めよう。

非ギガス2号

 いぇ~い! v(^^)v

(2023/12~2024/3  チュウヒ)


衣替えしたヘラサギ

2024年03月15日 | 宮城県_蕪栗沼

 この日の蕪栗沼は,盛期の賑わいがウソのように,すっからかん。何もいなかった。

 
 しかし,沼の脇の土手を歩いて行くと,沼の一番奥,川に続いている岸辺に,サギたちの群れが入っているのが見えた。
 
 
 かなり遠かったが,18倍の双眼鏡で確認すると,ヘラサギが混ざっているのを確認。
 下の画像は上の一部を拡大したもの。
 
 
 この子,夏羽に換わっているのでは?

 あまりに遠くって,画像がひどいが,後頭部に,トキのような冠羽がボサボサ生えてきたのがわかる。(ヘラサギはトキ科で,トキの近縁種。)
 
 
 夏羽になると,体の一部が黄色っぽくなるが,それも何となくわかる。
 
 
 このとき,あまりにも遠くて,消化不良だったので,昼過ぎリベンジに行ったが,あえなく返り討ちにあってしまった。
 
 
 午後は,土手道を挟んで反対側の白鳥地区の方に,ダイサギ1羽とともにいたが,朝と同じく,かなり遠かった。
 
 
 少しでも近くから見ようと,白鳥地区の反対側に移動しようと思ったが,その途中で遠くを飛んでいるのが見え,降りたと思われるところを探したが,見つけられず。
 
 もの凄く,消化不良。
 心の健康に悪いけど,こういうのも,鳥見の世界ではよくあって,また楽しい。

 将来に向けての,喜びの貯金と思うことにしている。
 
 いつか,ヘラサギ夏羽と再会したら,私は,誰よりも嬉しい気持ちになれるはず。
 
 こんな貯金が,たくさんあるから,鳥見はやめられない。
 
(2024/03/10  ヘラサギ)