砂浜に寄せては返す波。
その波に合わせて,行ったり,来たり。
波が引くときは,海の方に,攻めていく。
そして,波が引いているわずかな時間で,ヨコエビなど,波打ち際の小さな生き物を,食べる。
また波が寄せてきたら,急いでターンし,陸の方に逃げる。
波の動きに合わせて,何度も,何度も,この繰り返し。
私にとっては,これが,ミユビシギの本来の姿。
走ってなんぼだ。
トウネンや,群れに混ざったヘラシギなども,波との追いかけっこはするが,本家本元は,やっぱり,このミユビシギ。
なんてったって,このために,「物(枝など)をしっかり掴む」という能力を捨て,4本の足指の内,後ろの1本をなくしてしまったのだから。
人間だったら,手の親指をなくすようなもの。
あるのは,前側の3本の指だけ。
駆けるときも,ターンするときも,後趾(こうし=後ろの足指)がない方が動きやすいので,なくしてしまう,という選択。
この日は,久しぶりに,ミユビシギの,波との追いかけっこを楽しめた。
やっぱり,潮が引いている時間帯が良いようだ。
(2024/10/12 ミユビシギ)