すごかった。
こんなだったっけか。
今回は,前日も,前々日も,午後から来たのだが,こんなではなかった。
それが,いきなりすごいことになっていた。
青森県八戸市にある蕪島は,日本一のウミネコ繁殖地。小高く盛り上がった蕪島の頂上には,2015年に焼失し,2020年に再建した蕪嶋神社がある。
蕪嶋神社とその周辺施設は,再建・再整備により,非常にきれいに,立派になった。
ここは,限られた面積に3万羽とも4万羽ともいわれるウミネコが繁殖のために飛来する場所で,100年以上前から,国の天然記念物に指定されている。
全国に10か所以上あるウミネコ繁殖地のどこもが,人が近づきにくい崖や離島にあり,人が身近に観察できる繁殖地は,全国で唯一,ここだけ,という。
ここも,元々は島だったが,太平洋戦争中の1942年に軍事施設を建設するため,旧日本海軍が,埋め立て,陸続きにしたらしい。
ウミネコ繁殖地として国の天然記念物に指定されたのが,この20年前の1922年だったので,おそらく,海軍の軍事施設内でも継続して繁殖していたのだろう。
また,戦争末期にあった八戸空襲では,軍事施設があったここも標的になったと思われる。
ここにおけるウミネコ繁殖は,太平洋戦争もくぐって,今に至っている,ということ。
さて,この日は,まだ営巣したり抱卵したりする感じではなかったものの,多数のウミネコたちが,ちょうど良いあんばいに距離をとって場所取り(?)をしていた。
なかには,あたかも抱卵しているかのように,地面にお腹をつけて,うずくまっている姿も,あちらこちらで見られた。
また,「ウミネコの繁殖エリアにつき立入禁止」という主旨の看板が各所に設置されていたが,逆に,ウミネコの方が,神社境内や通路など,人間エリアに進出していた。
通路にいるウミネコは,踏んでしまいそうなほど近いが,飛んで逃げることはなく,人が来ると面倒くさそうにノタノタ歩いて避けるだけ。
この子は,営巣準備のためか,わらをくわえていた。
この子は,営巣準備のためか,わらをくわえていた。
そんな状態なので,望遠レンズが使いづらく,撮影はスマホも活用。
…ではあったが,ウミネコの数に圧倒され,興奮してしまい,帰ってから見たら,あまり撮影していなかったのが,残念。
これは,なんと不敬なウミネコちゃん。
ではあるが,やむなし。
鳥居の上にも並んでいる,ということは,やっぱり,鳥居の上にも「運」がいっぱい。
ご親切にも,参道の入口脇には,ビニール傘も用意されていた。
当たって嬉しい「運」がある一方,そうでもない「運」もある,ということ。
当たって嬉しい「運」がある一方,そうでもない「運」もある,ということ。
最後。
全身を振り絞るように鳴く姿。
全身を振り絞るように鳴く姿。
一旦,限界まで首を曲げ,力を蓄えた上で,その後,声を爆発させる。
八戸では,蕪島へのウミネコの飛来が春の訪れ。
これから,これから。
もっと来る。
これから,これから。
もっと来る。
それにしても,3万羽を超えるウミネコの繁殖,子育てを支える八戸の海って,すごい!
(2024/02/12 ウミネコ)
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